[Stonehearth:ACE]商業の概要

Stonehearthは、ポストアポカリプスの世界で安住の地を築きサバイバルするゲームではない。操作するハースリングたちは開拓民であり、背後には彼らを送り出した大きな国がある。また彼らと同じような開拓民とその村が他にいくつも存在する。そういった村々を回る行商も存在する。
こういう世界観だから、お金や物資のやり取りは自然に発生する。

そんな商人たちだが、ACE0.9.6 ではMercantile Update と題して、商売の方法、また商人のやって来る仕組みなどが劇的に改変された。それによって商売が持つゲーム内での役割まで変わった。

概要

商人イベントの流れはざっくりこんな感じになった。

  • 毎朝8:30頃、町に商人が訪れる。

  • 施設のない再序盤などを除き、商人はほとんど毎日現れる。

  • 条件次第だが、商人は一日に複数訪問する。

  • 商人が帰るまでの間に何回でも取引できる。

  • 商人は各自20:30頃に店をたたみ、町から去っていく。

またACE0.9.6でイベントの仕様が変わったのに伴い、町全体の商売の方針や個々の商人との取引まで一手にアクセスできる「商業の概要」という機能/ウィンドウが追加された。

▲商業の概要ウィンドウ(商人タブ)。
町の現在の商人と商業施設の情報がまとまっている。
コマンドアイコンは街の概要(HUD左端)のサブメニューにある

商業関連で必要な情報はこの画面にほとんどまとまっており、この画面を見れば必要な情報は手に入るはず。これでこの記事おわり!

というわけにもいかんと思うので、以下、少しずつ解説する

一日あたりの商人数

町の評判

商業の概要ウィンドウの一番上に書いてあるのは、毎朝やって来る商人の数の最大値。この値を上げるには、町の評判を高める必要がある。

町の評判は(今のところ)マスクデータで詳しい所は分からないが、パッチノートによれば町の総資産や今までの総取引額が関係しているらしい。つまり、たくさん取引を行い、資産をたくさん貯め込むことで評判が上がり、より多くの商人を町に呼び込めるようになる、ということ。

なお数字はあくまで「最大値」なので、評判以外の諸条件によって商人の数がそれ以下になることがある。

商業施設の数

その条件のうち重要なのが、ACE0.9.6で追加された商業施設。商業施設とは、各商人に1つずつ割り当てて、屋台として使ってもらうためのものだ。行商なら屋台ぐらい引いてきてくれゲーム的には実質、1台あたり商人を1人呼び込むための施設として機能する。

大ざっぱに言うと、商業施設の数以上の商人は町にやって来ないことになる(※例外あり)。最大限に商人を呼ぶためには、必要な数の商業施設をクラフトして設置しないといけない。施設のクラフトは基本職人が行う。レシピは下記の通り

ティア1

  • Wooden Market Stand(木工lv1:丸太x6)

  • Clay Market Stand(陶工lv1:成型粘土x8)

  • Stone Market Stand(石工lv1:石x6)

ティア2

  • Wooden Market Stall(木工lv3:丸太x8、布x2)

  • Clay Market Stall(陶工lv3:成型粘土x12、粘土レンガx6)

  • Stone Market Stall(石工lv3:石x8、毛皮x4)

ティア3

  • Ornate Market Booth(木工lv5:丸太x12、布x4、金の破片x3)

  • Porcelain Market Booth(陶工lv5:成型骨灰粘土x5、粘土レンガx8、布x2)

  • Marble Market Booth(石工lv5:大理石x6、毛皮x6、布x2)

「ティア」についてはもう少し下で説明するとして…
ティア1の施設は材料的にも作りやすいので、ゲーム開始時まずはこれをいくつか作って並べて商人を呼ぼう。
ちなみに商業施設が1つもない場合でも、救済措置的に1人だけ商人が来てくれることがある。

商人のティア

商人には1~3のティアがあり、ティアが高いほど商品のグレードが高く、品数が多く、所持金も多くなる。初めからティア3の商人が来てくれるわけではなく、商人のティアは2種類の要素でキャップ(制限)される。

町のティア

1つは町のティアで、単純に町のティアを超える商人は出現しない。例えばティア1の町にはティア1の商人しか登場せず、ティア3の町にはすべてのティアの商人が登場する。
ただし町のティアは上限を決めるだけで、下限は決まっていないことに注意。つまりティア3の町にもティア1~2の商人は普通に登場する。

商業施設のティア

もう1つは商業施設のティア。各商業施設のティアは上のほうに書いてある通り。商人たちは、自分以上のティアの施設を使うようになっている。逆に言えば、ゲーム上では、商業施設はそのティア以下の商人を呼ぶ施設ということになる。

例:ティア2の町で、ティア2の施設を2つ、ティア1の施設を2つ設置したとする。このときティア2の商人は2人までに制限され、残りはティア1の商人が来る。またどんなに評判が高くとも1日に来れる商人は最大で4人までだ。
もっと極端にして、ティア3の町にティア1の施設が1つだけあるとすると、その町にはティア1の商人が1人しか来ない。逆にティア1の町にティア3の施設を置いても来る商人はティア1だが、その施設自体は町のティアを上げた後で役に立つだろう。

ちょっと面倒な条件判定について色々書いたかもしれないが、つまり簡単に言うとどういうことなのよっていうと、商業施設の総数とティアをケチると商人側もそれだけケチな奴しか来なくなるよってことだ。もちろん材料との兼ね合いもあるが(よくあるのは繊維材がなくて布が作れないとか)、作れるようになり次第施設を増やし/ティアを上げていくようにすると、スムーズな交易がしやすくなる。結果として町の発展も早くできるだろう。分かりやすい例だと造り手の暖炉なんか顕著。
ちなみにこの計算を行う関係でゲーム内AM8:30頃は描画がカクつくことがある。特に町のティアを上げた直後などに注意。

商人のカテゴリ

▲商業の概要ウィンドウ(Preferenceタブ)。
町の取引方針を決定するための画面。

商人のカテゴリは9つあり、その9つのどれかに属している商人とそれ以外の特殊な商人が存在する。

通常カテゴリ

9つのカテゴリは「商業の概要」画面のPreferenceタブから確認できる。それぞれのカテゴリがどんなアイテムを扱っているのかはツールチップで表示されるためここでは割愛。
なお各カテゴリには複数種類の商人が割り当たっている(例えばProvisions=食料カテゴリには食料の商人と飲料の商人がいる)。なので同じカテゴリの商人が複数人同時に登場することもある。

この9つのカテゴリの商人は、PreferenceタブでいつでもカテゴリごとにEncourage(勧奨)またはDisable(招致を停止)することができる。目当てのアイテムを売る商人を多く呼んだり、要らないアイテムを売る商人を来させなくしたりして、有利な取引状況を(ある程度)作れるようになっている。ただしEncourageはともかく、Disableが多過ぎると商人の総数が減る可能性があるのは注意。
EncourageとDisableの数は最初それぞれ2つずつ設定でき、町のティアが上がるごとに1つずつ増えていく。

商人の種類については別記事にまとめました▼

特殊カテゴリ

主にExclusive Merchantが該当する。Exclusive Merchantとは、通常の商業施設で呼び込むことができず専用の施設を設置して初めて呼べる特殊な商人だ。その専用施設も特別な方法でレシピをアンロックする必要がある。(といっても内2つは簡単にアンロックできるはず)

Exclusive Merchantはカテゴリから操作できない代わりに、Preferenceタブの右側に並んでいる商業施設をクリックすることで、商人ごとに呼び込むか否かを切り替えることができる。ただExclusive Merchantはそれぞれが強力な特徴を持っているので、呼ばないメリットがあんまりない。

Exclusive Merchant以外だと、RC固有で登場するイスケンデル商会が該当する。これを停止する方法はあるのか不明。それどころか、商業施設が不足していても構わずやって来る。一応、RCの序盤を助けるというコンセプトにはマッチしている。

こちらの商人についてはさらに別の記事にまとめました▼

実際の売買

ここまでは商人を呼びこむためのいわば準備段階の話。ここからは商業施設を設置して呼び込んだ商人に対して取引を行う話になる。
といっても、売買のやり方自体はバニラとほとんど変わらない。大きく変わったのはやはり、商人が実際にスポーンするようになったことと、商人が帰るまでの間は何度でも取引ができるようになったことだろう。

実体を得た商人

▲露店前で町民と世間話する商人(右)

商人たちは毎朝(ゲーム開始時に立てたもの)の周りからスポーンしてくる。不自然だろうがそういう仕様なんだ、今は諦めてくれ。(この仕様のため、商業施設は旗の周りに並べた方がわずかでも効率が良い)
そして空いている商業施設を探し、そこに品物を並べる。並べるアイテムは実際に売っているもの(の一部)で、かなり凝っている。武器屋なんかだと雰囲気があるし、特にペットショップは色んな意味でヤバい。
商人たちはこうして町の中に自分の出店を作る。その後はあまり自分の店の前を離れないが、感情は結構豊かで、熱心に呼び込みをしていたり、たまにサボって町民と世間話をしていることもある。町が落ち着いたら、カメラを回して商人たちの様子を見て回るのも面白いと思う。お前が反応しないせいで(品物が売れなくて)泣いてる奴もいるかもしれんぞ。

さてそんな商人たちと取引しようと思ったなら、商人自身または出店をクリックすると、ユニットフレームに「商店を開く」というコマンドがあるので、これを押すとお馴染みの売買ウィンドウが開く。
商人がどこに行ったか見失った場合も心配するな、「商業の概要」画面から商人または店をクリックするとカメラをパンしてくれる。

取引ウィンドウ

▲取引画面(売却タブ)
画像では農夫の店と取引中。

売買機能はバニラから特に変更なし。変更されたのは主に売価の設定。各商人には「需要」が設定され、簡単に言うと売値が高くなるアイテムと安くなるアイテムが生まれた。

売値が高くなるアイテムは売却ウィンドウの上の方に表示されているアイテムで、意味合いとしてはその商人が欲しがっているものを指す。上の画像は農夫の店で、鉄のクワと肥料にはちょっと色を付けてくれるようになっている。このように直感的または連想的に繋がるアイテムが選ばれる傾向にあり、他には木工の店なら材料になる丸太、生傷の絶えないハンターの店なら薬品といった具合になる。
逆に売値が安くなるのは、その店で売っているor売る可能性のあるアイテムだ。例えば上の画像だとベリーの売値が安くなっているのは、同じものを商人も売っているせい。
高く買ってくれるアイテムと安く買われるアイテムは、売却画面上でそれぞれ緑/赤で表示される。重要!色覚異常かなんかで色が良く分からなくても、アイテムのツールチップにも売値のことを書いてあるので活用しよう。

ウィンドウ右上の「×」を押すと取引終了するが(これはバニラとも同じ)、商人は(夜までは)いなくならないので、その日の日中ならいつでも取引を再開できる。
他の商人との取引で現金が増えたので追加で物資を買い足すとか、何度もウィンドウを開閉して取引内容を吟味するとか、時間と金貨が許す限りは自由になったのだ。特に間違えてウィンドウ閉じちゃった!がなくなったのは個人的に大きい。

20:30を超え、商人たちが店をたたみ始めるとさすがに時間切れ。取引は強制終了となる。

その他の商人の特徴

天気の影響

天気によっては商人が来ないことがある。これは天気のツールチップに追記されているので、どの天気の日にどんな影響があるのかはそこで確認できる。
大まかに言うと、悪天の日(雨など)には一部の商人が町に来なくなる。高次産業のお店ほど影響を受けやすい。またさらに酷い天気の日(ブリザードなど)には全く商人が来ない。極端な気候のバイオームでのプレイに特に影響するだろう。

クールタイム

イスケンデル商会を除く商人にはクールタイムが存在する。どういうことかというと、一度商人が町に来ると、同タイプの商人が再び来るまでに何日か必ず間が空くってこと。商人ガチャが使えたバニラより(ある意味で)融通が利かなくなったと言えるかもしれない。せっかく商人が消えるまでに半日ほどの猶予ができたので、後悔しないように取引を完了させよう。

まとめ

商人がほとんど毎日町に来るようになり(開拓村としては来過ぎな気もするが)交易を通して必要な物資が入手できる可能性が非常に高くなった。特に序盤のうちは交易で手に入れた方が楽な資源もあり、結果、交易を積極的(&効果的)に行うことでスムーズに町を発展させることもできる。
その交易を行うために、資産を現金化することもまた重要になった。その助けになる1つが、商人の「需要」システムである。商人によって欲しがっている物はバラバラなので一概に何を集めればいいかは悩むところだが、中でも調理済み食品は多くの商人に買ってもらえるので有力な選択肢になるだろう。もちろん実際に何を売るかはプレイスタイルにも関わるところなのでお任せする。

良い取引が良い町を作る。

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