隈研吾展
先日、東京国立近代美術館に行ってきました。
(もちろん見出しの写真は隈研吾さんがデザインした新東京国立競技場です。)
隈研吾さんという建築家は有名すぎるほど有名で、名前こそ聞いてはいたものの、僕が建築に関してほとんど興味をもっていなかったため、今まで詳しく知ることもなく生きてきました。
しかし、実際に隈研吾展を見た後に僕は彼を知らずに生きてきた37年間を後悔しました。(というより建築そのものへの無関心への後悔。。)
実物の建築を見たわけではなく、そのモデルや建築物の説明を読んだだけではありますが、彼の建築物を作る工程が半端のない思考の集積からきているものだと理解し度肝を抜かれました。
今日は隈研吾展を見た感想を素人目線で簡単に述べたいと思います。
まず初めに今回の展覧会のテーマに「孔(あな)」というものがあります。
「孔」とは突き抜けた「穴」のことです。トンネルのようなものをイメージしてください。
彼は「孔」を「孔」そのものと捉えるのではなく、何かと何かを繋ぐ役割として捉えています。
例えば、街と海を繋ぐもの。平野と山を繋ぐもの。山と海を繋ぐもの。
「何か」と「何か」を繋ぎたい場所に大きな建築物を実際につくり、その建築物の間を通す風の通り道のような吹き抜け?を実際に作るのです。
著作権の関係で写真を載せられなかったので秋田県鹿角市の「湯の駅おおゆ」を調べてみてください。
https://www.axismag.jp/posts/2019/03/119915.html
彼の建築は目に見えないテーマをカタチにする魔法のようです。
今回の展覧会で僕は大事だと思った言葉をメモってきました。
質感 素材 粒子 やわらかい 有機的な形態 斜め 自由 運動としての時間 空間と時間 エイジング 弱くすることで人間らしさが出る ゼンマイ構造 時間と空間の歪み 箱からの脱出 隙間 みち しるし ネコ
これらの言葉から生み出された建築は実際見てみないとわからないと思いますが、この展覧会を通してぼくは、クリエイションとは目に見えないものを具現化するものだということを学びました。
ちなみに最後の言葉のネコというのは今回の展覧会全体を通したテーマ「新しい公共性をつくるためのネコの五原則」とあるように、猫の視点から建築を考えるということです。
全てのものづくりに携わる方々に見てほしい展覧会でした。
ググるとプロのライターさんが書いた今回の展覧会の良いレポートをたくさん見つけることができるので、興味のある方は調べてみてください。
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