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がんと共に生きる 56 がんになって良かった。と言える日

このnoteにがんの記録を書き始めたときは「がんになって良かったとは思えない」と何度も書いてきたように思います。

先日、抗がん剤が終わったことをFacebookに投稿したところ、たくさんのメッセージをたくさんの方からいただき、改めて振り返り、もはや「がんになる前の私には戻れない」ということ。

それは物理的なことももちろんある。わたしの直腸も子宮も卵巣1個もなくなったわけだし。お腹の傷が消えることはない。

と、同時に、これだけたくさんの方の優しい言葉も愛も、励ましも、そのあとの仕事も出会いも、がんにならなかったらなかったものもたくさんある。

がんになる前に戻りたいか?と問われたら、戻りたいとは思わない。今のわたしは幸せである。

少しずつ、がんになって良かったと思い始めている私がいる。もし5年以内に再発してもそう言えるか?と言われたら今はわからないけれど、今のわたしは良かったと思えている。

検査も今でも嫌だし、つらいのだけれど、それ以上に得たものが大きいからだ。今もなお、誰かのお役に立てるお仕事があり、たくさんの方に心配もしていただき、家族や友人の愛に支えられている今、こんなに幸せなことってがんにならなかったら、感じられなかっただろうなと。

そういう意味では心から感謝する気持ちを自分の中に持てたことも大きい。頭では支えられて生きていると思えていたけれど、今は全身でそう思う。

「ありがとう」という言葉を発する機会が爆発的に増えている。周りの人の思いやりや愛を感じやすくなれている気がする。

今は、そう思えている。
いつか再発してそう思えない瞬間があった時に、またこの投稿を思い出したい。

わたしはたくさんの人の愛に支えられて、今、この瞬間を生きている。
そんなわたしがここにいたことを、自分でも残しておきたい。

今日はそんな気分です。


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