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大人数で参加できる!Twitter連携のメタバース イベント

メタバースを使ったバーチャル展示会の記事を先日公開したように、昨今ではバーチャル展示会メーカーの発表会など、さまざまな場面でメタバースが大活躍しています。

しかしリッチなメタバースは、開発するのも参加するのも大変です。
参加者目線で言えばVRデバイスやハイスペックパソコンが必要だったり、同時参加できる人数にまだまだ制限があったりします。

もう少しカジュアルに楽しめるメタバースがあるといいですよね。
今回は誰でも気軽に楽しめて、大人数で体験できることに特化したメタバースコンテンツについてご紹介します!

#届けてキリン 「あつまれ!応援スタジアム」

#届けてキリン 「あつまれ!応援スタジアム」は、AFCアジア予選に合わせて企画されたメタバースコンテンツです。
※キャンペーンは終了しています。

テレビで試合を見ながら、メタバース空間に集まってみんなで応援!

試合をテレビ中継で楽しみながら、スマホで「 #届けてキリン 」とツイートすると、メタバース空間にあるバーチャルスタジアムに応援サポーターのアバターが生成されます。

ツイートメッセージと共に生まれるアバター

試合の展開に合わせアバターたちやバーチャルスタジアムにもさまざまな演出が繰り広げられます。この様子は、#届けてキリン の公式アカウントから、 Twitter ライブで配信されました。

▼実際に行われた試合のダイジェスト動画

■開催されたスケジュール
2021年9月2日(木) AFCアジア予選 日本 vs オマーン
2021年10月12日(火) AFCアジア予選 日本 vs オーストラリア

メタバース空間へのこだわり

#届けてキリン 「あつまれ!応援スタジアム」と名付けられたバーチャルスタジアム。巨大すぎるスタジアムを用意しても、開始時点ではアバター数が少なく寂しい空間になってしまいます。そのため、生成されるアバターの総数の増加に合わせてスタジアムの大きさが段階的に広がるように設計しています。これは現実で不可能なバーチャル世界における空間の自由度を生かしています。

左がコンセプトアート、右が実際に製作されたもの

スタジアムの空気感を伝えるライティングにもこだわっています。
試合は夜間の開催になりますが、実際のライティングを忠実に表現すると、配信越しではアバター達の顔が暗くなってしまい、表情もわかりにくくなってしまいます。
そこでアバター自身が少し発光し、暗い空間でありながらもアバターの周辺は少し明るい会場を作り込みました。さらに会場の天井を高めに設計することで、会場全体像を写したときには夜の暗さが伝わるようにしています。

アバターを生き生きと見せる工夫

アバターを生き生きと見せるため、試合に合わせ変化していく豊かな表情と仕草を用意しました。
日本がゴールを決めると喜んだり、失点すると悲しんだりと、さまざまなシチュエーションに合わせた表情パターンをシームレスに切り替えることができるようにしました。

ハーフタイムでは体操座りで座ってキリンのドリンクを飲むかわいい仕草をしたり、PKではゴールが入ることをみんなで祈ったりと、展開に合わせて変化し一体感を感じられる仕掛けを盛り込んでいます。

ハーフタイムではみんなでキリンのドリンクを飲んでいます

バーチャルだからこそできるダイナミックな応援


群衆制御を使ったダイナミックな応援はメタバースだからこそできることです。

アバターたちが象る人文字は自由に設定できます

人文字を使った演出は管理画面上でテキスト入力した文字をかたどるようになっており、当日の状況に合わせた演出が可能です。
アバターにそれぞれに経路を計算させ、自動的に動かしています。他にサークルを作ったり、ウェーブを作ったりという演出もプログラムで実行できるようにしました。

LOD(Level Of Detail)によるアバター切り替えと負荷対策

数万のアバターをバーチャルスタジアムに登場させていると、当然ですが動作負荷が非常に高くなります。
このLODという技術はLevel Of Detailという名の通り、撮影するカメラ位置から離れた距離によって、段階的にディティールの粗い軽量モデルに切り替える技術です。
今回は1つのアバターに対して3段階のモデルを用意しています。配信を見ても違和感がないよう、切り替えの見た目とアバターのバリエーションのバランスも工夫しています。この実装のほかにも遠景のアニメーションを事前ベイクしGPUに処理させる軽量化も施しています。

メタバースの活用課題と体験設計

リッチなメタバースの体験はまだまだ課題がたくさんあります。


・VRデバイスはまだまだ一般的ではない
・デバイスのスペックによって体験感が変わってしまう
・コミュニケーションをリッチにすると参加上限ができてしまうetc…


今回ご紹介したメタバースとSNSを組み合わせた事例であれば、上記問題が解消し、より多くの参加者と一つの体験を共有できます!スポーツ観戦のように、参加者同士のコミュニケーションよりも選手の活躍とみんなで応援している一体感が重要な場合にはぴったりな手法だと思います。

サッカー以外にも駅伝、ゴルフ、野球、将棋・囲碁などのスポーツも合いそうですが、

ほかにも紅白歌合戦や音楽フェスなども合いそうですね。
勝敗がきまる紅白歌合戦やスポーツでは票数がビジュアライズされることでより白熱すること間違いなしですし、音楽フェスで推しの応援メッセージをしたり、ファン同士のオタ芸やタオル回しなども盛り上がりそうです!


メタバースの楽しみ方も様々ですね。アタリはカジュアルなメタバースから、リッチなメタバースまで制作できます。ぜひご相談ください!