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⑯決意

    

 今までのぼくとこれからのぼく

デイケアを20年強通った
おかげでぼくは
次第に普通の生活が
できるようになった。

兄弟に送迎してもらう
日々も終わり
デイケアの送迎バスに
乗ってゆけれるようになった。

このときぼくは
先輩のすすめもあり
本を読みあさった。

自己啓発
自分を大切にすること

これらの本を読んだ。

どの本がいいかわからない
ときは目をいったんつむって
目を開けたときに
視界に入った本を選ぶ

題名をみて気になるものか?

そうやって自分の
心に刺さる本を選んだ。

つまり直感や
インスピレーションに
頼ったのだ。

最初は活字が読めないから
大きめの読みやすい本を
選んだ。

全部読めないときは
何か質問をして
ぱっと開いた箇所を
読んだり

工夫や
直感を信じて
読んだ。

意外と当たるんですよ。
これがまた。

そうやって自己肯定感を
すこしずつすこしずつ
上げていった。


なにせデイケアで
褒められても

『そんなことないです。』

と妙な謙虚感がバリバリに
あったぼくである。

でもそんなときは



ありがとう


と一言お礼を述べ
褒めてもらったことを
素直に受け入れるように
した。

もちろん最初から
うまくできたわけじゃない。

顔を引きつらせて
なかなか
ありがとうと
言えなかった。

心の中は





わたしなんてどうせ無理
わたしなんて価値がない





で埋め尽くされてたから。


それでも頭の片隅に
そのことを置いて


忘れないように
脳みそに刷り込むように
何度も本を読み返した。

脳みそに刷り込むのは
効果的らしく

何度もポジティブな
言葉を読むから

次第に脳の思考も
ポジティブになる。

ポジティブになるから
次に読む本は
もっとポジティブな
内容を選んでいたり。

だから相談されたり
話しを聞いてほしいと
お願いされるように
なった。

本来、話すより
聞き手にまわるタイプ
なので

それが効をなした。

あとなぜか
癒やされるらしい。

これは今だに
わからないんだけど(笑)

なぜかそう言われる。

高校生のときなどは
第一印象が

怖い。
でも話すと違うとわかる。

までいわれていたから
人は変われるものだなと
自分の体験から
強く感じる。


あと。
精神障がいをもってから
TVを見るのをやめた。

イヤな気持ちになる
ドロドロしたドラマも
見るのをやめた。


なにを見て
なにを耳にして
なにを口にするのか




意識して選んだ。


服を着ることや
お風呂に入ることなど
生活の仕方を忘れて

人間であることも
忘れたぼくは

そうやって
一歩一歩階段を
登っていった。

人は思考

考え方や感じ方
どう受け取り
どう思うのかで
変わることができる。




何十年と時を得て
デイケアに通っていた
ぼくは
デイケアのスタッフに
教えてもらい

就労支援B型への
ドアを叩くことを
決める。






              つづく






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