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『寂しさに 宿を立ちいでて 眺むれば いづこも同じ 秋の夕暮』良暹法師

《意味》
あんまりに寂しくなって、家を出てあたりを見渡してみたけれど、どこも同じ、寂しい秋の夕暮れが立ち込めている。


どこからともなく湧いてくる寂しい気持ち。その気持ちを埋めたくて外に出たはずなのに、そこにあるのはむせかえるような寂しさだけだった。
立ち込める夕暮の一首です。

「秋は夕暮」と清少納言も枕草子の中で語るように、秋の夕暮は古くから人々の心を揺さぶってきました。良暹法師は寂しいと嘆いていますが、清少納言がどのように愛したか、覗いてみましょう。

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