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退屈だと死にそう。HSS型HSPの日常

今回はHSPについてのお話です。

HSPと聞いたことはありますか?「繊細さん」という言葉で一気に注目を集めましたね。今日はこのHSPの中でも、HSS型のHSPについてお話をしようと思います。

この記事もYouTube動画にまとめていますので、動画のほうがお好きな方はぜひこちらをご覧ください。

以下、3504文字あります。


簡単に自己紹介をさせていただきますと、私はHSS型のHSPです。精神科で働いて6年目になります。気疲れすることも多く、気分の浮き沈みも激しいですが、ストレス対処法を身に着けることで穏やかに生きています。元々はすごく生きにくい特性を持っているのですが、後天的に生きる術を身に着けました。私と同じように生きにくい思いをしている人の力になりたいと思っていたら、いつの間にか精神科で作業療法士をしていました。


HSPは特性であって病気ではないので、個人差があると思います。同じHSS型HSPの人でも、「あ、これは当てはまる」「これは当てはまらない」というのがあって当然です。誰一人同じ性格の人はいません。

あぁ、こういう人もいるんだなという目で見ていただけると幸いです。


ではさっそく本題に入ります。


HSPとは

まず、HSPとは、Highly Sensitive Personの頭文字を取った言葉です。人口の20%(5人に1人)がHSPです。

病気ではありません。

生まれながらの特性で、脳が情報を深く深く処理し、刺激を受けやすいという作りになっています。情報処理が深くできるので、共感能力が高いです。

私はココナラでお悩み相談をしているのですが、よく、「HSPを治したい」というご相談が来ます。でも病気ではないので、治すことはできないし、そもそも治すという必要がありません。


人は自分と他人の境界があって、「自分は自分であるという認識」ができるので安心感を得ることができるのですが、HSPの人はこの境界線が薄いので、人に影響されやすいという面があります。

五感も鋭く、常に強い刺激にさらされているため、非常に疲れやすいです。そのため、社会では生きにくさを感じている方が多いです。


HSS型のHSPとは

では、HSPの人は刺激を避けて生きて行けば良いのかというと、そう簡単な話ではありません。HSPの中には、刺激追求型のHSPの方がいます。それがHSS型のHSPです。

自分で積極的に刺激を求めて行って、すぐに疲れる。

私も刺激追求型のHSPなのですが、自分のことを「飛んで火に入る夏の虫」だなと思っています。

HSPの人の30%がこのHSS型HSPです。

人口で言うと6%です。

刺激追求型のHSP。矛盾だらけですよね。車の運転で言うと、ブレーキとアクセルを同時に踏んでいて、故障して煙を上げているみたいなイメージを自分自身に持っています。


HSS型HSPあるある

①音・におい・光に敏感

・室外機の音や冷蔵庫の音が気になる

・すれ違う人の匂いがきついと具合悪くなる

・眩しいのがとにかく苦手(スマホ、PCは極力暗く。夏は外に出ない。運動場で目を開けとくのがきつかった)

・真っ暗じゃないと眠れない


②退屈が嫌い

・人からは行動力があると言われる

・常に何かしていないと落ち着かない

・仕事に慣れると退屈で転職を考える。アルバイト経験が豊富。

・じっとテレビを見るとか、同じ画面を見続けるのも苦手。

・映画とか温泉とか、「暇だな」と思ってしまう。


③完璧主義

・凝り性で、作業のやめ時が分からない

・沢山のモノを生み出すけど、それは退屈が嫌いで常に何かしているからであって作業効率は良くないと思う。


④初対面の人に対する社交性が高い

・何となく相手が「こう言ってほしいのかな」ってのは分かるので初対面では良い印象を持たれがち。

・一回会った人のことは覚える。記憶力が良いと言われるけど、違う。忘れたらすごい失礼かなと思って必死にインプットしているだけ。だから良い印象を持たれる。

・でも段々人間関係がしんどくなってくる

・一回しんどいと思ったらもうその人と連絡するのも会うのも面倒。ほんと初対面だけ社交性高い。


⑤電話・メールが嫌い

・顔が見えないのに相手の気持ちを察しないといけない気がして無理。

・私の声変じゃない?

・この文章相手に失礼じゃない?

・どうしても電話が必要な時はカンペを用意していた

・電話が嫌すぎるので具合が悪くても仕事に行く。

・グループLINEもしかり。トークが自分で終わったら「え、変なこと言っちゃったかな」と思う。他の人で終わっていたら「返信来ないって悲しがってたら可哀想だから何か返さなきゃ」と思う。


⑥人の気持ちに敏感

・相手の考えていることが分かる(ような気がする)

・相手の言葉を深読みしてしまう

・褒められても裏があるんじゃないかと思う

・すぐ感情移入する


⑦自己肯定感が低い

これは対処ができたので今は大丈夫ですが、昔は自己肯定感が低かったです。

・会話中、説明に時間がかかると相手の時間を奪ってしまって申し訳ないと思っていた

・相手は自分に興味がないのに、長々と話したら申し訳ない

・言葉足らずになる

・誤解される→人間関係がこじれる



さいごに

HSPに関するブログ記事やYouTube動画のコメントを見ていると、

「私繊細さんなの」って言う人って、構ってちゃんでしょ?

とか

なんで病気でもないのに自分たちに名前つけてるの?

特別扱いされたいの?

というコメントを目にしますが、違うんです。


人は自己分析ができているというだけでかなり生活がしやすくなります。

今までHSPの人は「小心者」とか「ガラスのハート」で片づけられていました。

私が悪いのかな?

社会に馴染めないのは、私に問題があるのかな?

と自分を否定し続けてきた人たちが、ようやく、その生きにくさの原因に名前がついたんです。名前が分かると、検索ができますよね。

自分で対策を立てられるようになったんです。HSPのセルフチェックで半分しか当てはまらなかったという人も、自分がHSPだと思うのなら、HSPの人の生きにくさ対策を試すことで生きやすくなると思います。

HSPだとか、繊細さんだとか、セルフチェックがどうだとかはどうでも良いんです。生きにくい思いをしていた人が、少しでも気持ちが楽になる解決の糸口が見つかりました。自分で調べてこの情報に行きついた人は、苦しい思いもしたけど、未来に前向きな人だと思います。

非繊細さんにもこういう人たちがいるということを知ってほしいですが、非繊細さんはHSPについて自分からは調べにいかないと思います。

だから私たちHSPの人は、5人中4人が非繊細さんだということを理解して歩み寄っていかないといけないなと思っています。


私は今回、HSS型HSPについてより多くの方に知っていただきたいと思って自分がHSPであることを開示しましたが、多くのHSPの人が「私HSPなの」「繊細さんなの」っては言わないと思います。

人の気持ちを察しますから、めんどくさい人とか自己中な人だと思われると嫌なので、じっと生きにくさに耐えていると思います。

仮に目の前でHSPとか繊細さんを悪く言われても、心を押し殺して静かに苦笑いしていると思います。だからどうか、言葉という攻撃の矢を人に向けないでくださいね。

5人に1人はHSPですが、彼らは人知れずその攻撃の矢に怯えて暮らしています。自分に向けられた矢じゃなくても自分から当たりに行くのがHSPです。自分が怒られてなくても怖いです。


この情報が、少しでも多くの方に届きますように。


HSPの人がどんな仕事に向いているか、どんなストレス対処法をとったら良いか、それはまた今後発信していきたいと思っています。

ありがとうございました。


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記事を読んでくださりありがとうございました。辛い思いをしている人が少しでも楽になりますように。