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日本共産党の「経済再生プラン」

1月14日、大門みきし前参議院議員を講師にお迎えして、学習会が行われました。

大門さんと同郷のあすかさんは、司会を勤めました。


大門さんは、真面目な顔で、随所におかし味のある笑い話を付け加えながら、一見難しそうな経済のお話をされ、あっという間の70分でした。



☆30年間経済が良くなっていないのはなぜか?


1.軍拡から平和外交へ

ここ10年、急速に軍拡が進んでいるが、この流れを止めることがスタートラインで、そこから暮らしや経済が回していけるのだと話されました。

「ロシアのウクライナ侵略があったから軍事費を2倍にした」と岸田首相は言うが、実はその前の2021年から公約に掲げていました。


現在、日本の軍事費はアメリカの不良品在庫処理をしているようなもので、
バイデン大統領の口車に乗り、社会保障ではなく軍事に私たちの税金が投入されていく流れになっています。

歴史的には軍需産業が、イラク戦争など戦争を後押ししていることがすでに実証されています。
日本でも、戦前から三菱財閥が軍需産業に力を入れて成長しています。

「軍事vs軍事」の流れから脱却し、対話による平和外交への流れに変えていくことが、私たちのくらしや経済を良くしていくために大切かつ必要なんだということを心に留めていきましょう。


2.経済とくらし

経済とくらしの停滞の原因は、30年間賃金が上がらないからだと日本共産党は当初から行っています。


2001年当初、他党は経済を回すために金融緩和を行うことで大切と言ったが、日本共産党だけが賃金デフレを主張し、賃金を上げることが解決策だと言ったそうです。

賃金をもっと早く上げておけばこんなにならなかったと大門さんは仰いました。


イラストは大門さんが描いたそうです。そっくりです!

小泉政権で行われた「構造改革」によって、非正規雇用が拡大し、社会保障が改悪される道筋が作られました。

安倍政権は憲法改悪することを目標に、そのためには長期政権を維持する必要があるため、大企業や富裕層への利益供与をしました。

それによって、格差がどんどん拡がってきた現在です。

岸田首相が掲げた新しい資本主義とは、当初「格差の是正」だったが、舌の根も渇かないうちに全く異なるカタカナ文字が並ぶ怪しいなんだかわからないものになってしまったとのことです。


☆その打開策は?



1.経済が回る構造改革をしよう!

【内部留保の課税】
この10年、賃金は上がらず役員報酬や配当金が上がり、内部留保は病的に増えていることがわかります。
日本共産党だけでなく、他党も内部留保をなんとかしなければならないことはわかっているけそうですが、具体的な案を出しているのは、共産党だけなのだそうです。

大門さんがお話をされたことのある経団連の名のある方も、異常な内部留保に課税する日本共産党の案は打開策となると言って下さったそうで、自信のある再生プランだそうです。
日本共産党の提案が政治を動かしていることは今までにもあるのですが、
野党の提案を与党がしれっと出してくることが多いそうです。

【「非正規雇用待遇改善法」の提案】
性別役割分業を前提としている雇用構造により、非正規雇用の7割が女性です。「家計補助だから低賃金でいい、いつ解雇してもいい」という女性差別を生み出し、シングルマザーの貧困につながっている実態があります。
非正規雇用の待遇改善は、賃金アップするために法律を作って早急に進める必要があると言います。


2.社会保障を良くしよう!

消費税が導入される際、「消費税を財源に社会保障の充実を」と言われましたが、実態はほとんどが法人税減税の穴埋めに使われています。

消費税減税で
①物価全体を引き下げる
②所得の低い世帯への支援
③インボイス不要(単一税率になるため)

という3つの効果があることがわかっているので、昨年11月、国会で日本共産党山添拓議員が岸田首相に検討を勧める質問をしたところ、検討したことないのでその効果も知らないとのトンチンカンな答弁が返ってきて、国民を驚かせたのも記憶に新しいと思います。

107国で消費税減税は行われていて、経済再生に最も効果があると言われていますが、少子高齢化による高齢者の社会保障のツケを若者が負うような政策だと勘違いしている人も多いと大門さんは言います。
「人は皆必ず年をとって高齢者になるので、順番で回ってきますから、世代間の分断作戦に惑わされないようにしましょう。」

経済はチャレンジであり、
皆が新しいことにチャレンジすることで経済が成長する。
そのために、「社会保障」というセーフティネットを整えることが必要で、人生で何が起きても安心して皆がチャレンジしていくことができるようにする。
それは、北欧の国々を見れば実証されています。
スウェーデンを視察したときに、
社会保障は権利であると同時に「大きな経済」であると大門さんは教えてもらったそうです。
対GDP比の約4分の1である
社会保障の充実こそが、経済を回し成長していくために大切なのだと、学ばせていただきました。




☆最後に

参加者の皆さんの質問も、講演の内容にまつわる物からMMT理論まで
丁寧に答えて下さいました。
なかでも、
格差が拡がる中で、学校給食費無償化は平等かという質問をされた方がおられましたが、「子どもの心に与える影響を考えたら、富裕とか貧困とか関係なく無償化していくことが重要」と話された大門さんのやさしさに感動しました。


日本共産党の経済再生プランの詳細は、こちら↓からダウンロードできます。

また、今日の講師大門実紀史さんの著書
「やさしく強い経済学 逆転の成長戦略」新日本出版社
も読まれると分かりやすいと思います。


大門さん、どうもありがとうございました。

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