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ノーパンはソーカイですわ♡

前回に引き続き、膀胱炎で心身ともにボロボロだったとき、どう考え、乗り切ったかについて書いていきます。

前回は症状の説明と、試してみた療法について書きました。
今回は長引く膀胱炎とつきあう中で、起こった心境の変化について書いてみたいと思います。

病院に行かなかった理由

その前にまず、膀胱炎という症状があるのに一度も病院に行かず、西洋薬を飲まなかった理由について、説明します。

私は鍼灸師という職業柄、小さな不調は鍼灸や冷えとり、食事といった民間療法で治していきました。
症状を抑えて「治った」とする西洋薬に比べ、じんわり効くこれらの療法が、私は好きでした。

しかし膀胱炎はなかなかよくならず、結局4ヶ月間つづきました。
さすがに病院に行こうと思いました。
そこで病院に行った場合、どのような治療をするのか調べてみました。

1.膀胱炎の場合、陰部からバイキンが入って炎症がおきていると考えられるので、バイキンを殺す抗生物質を使う。膀胱炎はひどくなると、腎盂腎炎になるので、早めに薬を服用すること。

2.失禁は副交感神経が優位になっておこるので、交感神経を優位にする薬を使うのが一般的な治療。

1の抗生物質の服用は、本当にひどくなった場合はやむをえないと考えました。
ただ、薬で症状を抑えてしまうと、体の変化を感じることができない気がして、もう少し様子をみようと考えました。
バイキンが入って、それが炎症になるのは体が弱っているからなので、
まずは体を整えることを考えようと思いました。

2の交感神経を優位にする治療に関しては、全く納得がいきませんでした。
むしろ、子どもが怒られて、漏らしてしまうように、
子育てで過度なプレッシャーがかかり失禁してしまうので、
交感神経が優位なように思われました。
そもそも薬で自律神経を変化させることに抵抗感があったので、もうしばらくは病院に行かずに様子をみようと思いました。

これは私の個人的な判断なので、すすめているわけでは決してありません。

膀胱炎が治るまで

話を膀胱炎の体験記に戻します。
良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、11月~3月の間、頻尿と尿失禁がつづきました。

失禁するけれど、おしめや紙ナプキンが苦手で、布をあてがっていました。

3月のある日、夫と娘と一緒に出かけました。
少しおしゃれをして、美術館に行きました。
だいぶ、膀胱炎が良くなっていたので、失禁に対する装備が手薄でした。
そして、美術館までの道中で、急に尿意をもよおし、どうしても我慢できませんでした。
失禁してしまい、下着とレギンスをぬらしてしまいました。
普段だったら、落ち込んだり、イライラするところでした。
が、その日は開き直って、

「ノーパンはソーカイですわ。」と言って笑っていました。

つらい状況も楽しもう!と思ったのかもしれませんし、失禁するくらい大したことじゃないと思えたのかもしれません。

そして、不思議なことに、約4ヶ月つづいた膀胱炎の症状はその日を境に全く出なくなりました。

寒さがゆるんだからという理由もあるかもしれません。
でも、今年の冬は、全く症状が出ていません。
本当にその1日を最後に治ってしまったのです。

私は、神様からの「こんな状況でも笑えますか?」という”お試し”だったのかなあと思っています。
科学的な根拠は全くないのですが…

膀胱炎を乗り越えて変わったこと

膀胱炎を乗り越えてから変わったことがあります。

1.自分のことを前より好きになった。
2.治療が変わった。
3.人にもっと優しくできるようになった。

つらいときも、最後までハンドルを離すことなく、
自分の車は自分で運転しようとした自分を、
「良く頑張ったね」と言ってあげたい気持ちになりました。

自分への信頼が高まって、自信がつき、治療や人に対する接し方も変わって行きました。

自分が自分を認めていると、人からも認めてもらえるようになった気がします。
膀胱炎をきっかけに、自分の心身と向き合ったことで、思わぬうれしいことがたくさんありました。
「玉ねぎの皮をむいて、ツヤツヤの中身が出てきた」そんな気分でした。

症状が出ているとつらいので、「いつ終わるのかな」と、とにかく後ろ向きな思考になります。
つらいながらも自分はどういう状態であるか、日々観察して、対処法を研究していけたら、
気づいたときには、見たことのない自分に会えるかもしれません。

何らかの不調の渦中にいる方へ。
どうかしっかり休んで、人と比べず、今あるもの、できることを大事にしてください。
きっと、つらかった経験が、かけがえのない財産になります。



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