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オトナシの叫び

やりたいことがあって、
なってみたいものがあって、
でもそれに見合う努力ややる気が自分にはないことに気づく。
夢で見た理想の自分、なりたい自分、
それを妄想するごとに、
今の自分が何もないように感じる。
頭では分かっていることも、
現実の感情には勝てない。

死ぬ気でやればなんでもできる。
でも自分には死ぬ勇気なんてカケラもないし、
強烈に死を思うこともない。
ただふとした時に、
このままでいいのかという、
自分に対する疑問がへばり付いて離れない。
その気持ちも寝たら大体忘れられてしまうから、その程度の突っかかりだから、
日常のノイズに消えてしまうから。
ただ、その気持ちは消えることなく、
暗い海に放り出された砂のように、
長い時間をかけて積もっているのを、
やっぱり自分は感じている。
人生が変わるような劇的なシーンは、
日常にはほとんど起きない。
本当はもう起きてるのかもしれない。
それに気付けた人が「主人公」なのかもしれない。

自分は主人公ではないと思う。
自分の人生の主役は自分だとある人は言う。
確かにそうなのかもしれない。
だけど毎日毎日目に入る、
画面の向こうの成功者、
自分より優れて見える周りの人。
どうしてそれと比較しないでいられようか。

何か良いことがあるとそれだけで、
嫌だったこと大抵忘れられる、
呆れるほど単純な自分。
悩み通すことも、絶望することもできない自分。そのくせ変に楽観的な自分。
短絡的な心地よさに溺れる自分。
本当は変われる事を知っている自分。
いつまで経っても来るはずのない、
人生が変わる転機を待っている自分。
それら全てに気づいている自分。

その気持ちを叫ぶこともできない自分。

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