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【新卒3年目】開発ディレクターとして携わった施策まとめ記事

こんにちは、SUZURIで開発ディレクターをしているきなこです。
サムネイルは5歳1ヶ月を迎えた私のかわいい愛猫です。

今まで携わった施策を時系列順に並べて、わたし自身のやったことを振り返りつつ、SUZURIのプロダクトチームの開発ディレクターがやってることを世に公開しちゃお‼️という趣旨の記事です。

👍 こんな人におすすめ

・SUZURIの開発の進め方とか分担とか気になる!
・新卒PdM(開発ディレクター)ってどんな感じ??
・ぶっちゃけ新卒×リモートでどこまで出来るようになったの?

とても細かい施策は省略してしまいました。それでも少し長くなってしまいましたが、お付き合いいただけますと幸いです 🍵
(目次から気になる施策だけピッと見るのもオススメです)


1年目 / 21年5月〜22年3月

🥚 1年目で学んだこと

  • 業務全般、みんながどんなことをやっているのか

  • サービスの仕組みや今までの背景など

    • いろいろ知った上で業務効率化の仕組みを考えたり実施してみた

  • とにかく何でもやってみる精神で試算やマーケ、法務調整など今までやったことなかった分野をかじった

    • 簡単なSQLが書けるようになったり試算の方法がわかった

  • 施策のPDCAサイクルの回し方(振り返りの方法や目標設定など)

なお、配属されてから1ヶ月くらいは周りの人にSUZURIのことを教えてもらいながら1日1つプロダクトの改善案を出してました。

途中で「これはもっと仮説を深堀りしたい…!」という課題が見つかり、社内の人や社外の友人にインタビューする時間をいただいたりしてとても自由に働いていた気がします。

📛 一覧画面のアイテムカードにクリエイター名を載せるABテスト

当時、SUZURIのトップページへ飛ぶと、ピックアップ(運営が選んだおすすめアイテム)などをはじめとしたおすすめのアイテムカードがずらっと並んでいました。2023/04/22現在も並んでるのでよかったら見てください。

SUZURIのトップページにあるピックアップというセクションのスクリーンショット
一覧画面のアイテムカード

SUZURIとしてはユーザーさんに興味を持ってもらって、アイテムカードをタップし、アイテム詳細ページから購入してもらいたいという気持ちがあります。なので私は、まずはファーストステップである「アイテム詳細ページへ遷移する」という人を増やそうと思い今回の施策を提案しました。

施策の仮説としては、アイテム名や値段などが書かれているところにクリエイターさんの名前を表示させてあげることで「この人(例えば芸人さん、漫画家さんなど)もアイテム出しているんだ!」と興味を持ってもらうことで遷移率が高まるのでは!?というものでした。

結果は残念ながら、そんなに変わらないというものでしたが仮説を検証して次の仮説を立てるというプロセスを学ぶことができたのでよかったです。
他にも1年目はこんな感じで小さいけど少しずつ仮説を検証する施策をちょこちょこやっていた記憶があります。(1個ずつ探すのが大変だったので今回はほとんど割愛してます🙏)

🌊 海外からの購入代行サービスのリプレイス

既に導入していた購入代行サービスよりも決済手段が多く、購入フローがわかりやすかったため、WorldShoppingBIZを導入することとなりました。

導入の過程でGDPR(一般データ保護規則)に対応するための他部署との調整が多く発生し、CS・法務・開発チームそれぞれとの調整の進め方がとても学べたプロジェクトとなりました。

さらに、導入後は海外からの購入者が2.5倍増加し、海外からの購入による流通額も導入前と比較して2倍増加する結果に 🎉入社して初の大きめプロジェクトだったという思い出があります。

🎫 クーポン施策のトライ

プロダクト改善ではないですね。とにかくなんでもやってみよう!という感じの期間で、流通額に寄与することを目的としたクーポン施策のトライを何度か実施しました。

また、クーポン施策の仮説を立てる際に過去の施策を参考にして金額や配布期間、対象など考えてたのですが、そういった情報がまとまっている場所がなかったためシートで情報を集約し、実施したらさらに結果などを蓄積していくという仕組みも作りました。事業部のみんなにも新たにクーポン施策を実施したら追記してもらうようにお願いしました。

① 流入増加を目的とし、SNSを活用したクーポン配布施策を実施
昨年比で流入数が減り、それに比例して流通やCVRも下がっていたため、流入増加を目的としたクーポン施策を実施してました。

何度か実施し、反応や流入が多い告知タイミングや告知内容を探り、1個ずつ仮説を検証しました。以下はその一例です。(スリコラも作りました)

② カゴ落ちメールでのクーポン施策
カートに入れたまま「買うのやめた!」というカゴ落ちが発生した方に対して送っているカゴ落ちメールに、一定期間クーポンコードを載せてカゴ落ちを防ぐ施策を実施しました。

結果として、カゴ落ちメールの開封数やメール内の反応が増えたり、カゴ落ちの数が目標通り減ったりしたため、施策自体はうまくいきました。

🆕 遷移率増加を目的とした「新着」タブの文言変更

お気に入り登録したショップの新着一覧を見れるページのCVRが他のページと比べて高かったため、遷移率を高くしたら全体のCVRの底上げとなるのでは?という仮説から、まずは導線の文言変更を行いました。

🏃 クーポン・セールチームへ移動

クーポン系の施策に携わることが多かったため、年明けから3月までは新たに作られたクーポン・セールチームへ移動することに。自分から希望したわけではなく、チーム編成の整理に伴ってそういった配置になりました。

新たなチームでは相変わらずクーポン施策を試行錯誤したり、セールなどの告知(メール配信や告知記事の作成など)の作業を行なってました。
同じチームに数字やデータに強い先輩方がいらっしゃったので、試算やSQLに強くなる良いきっかけになりました🙏

ただ、プロダクト開発がやりたかったので4月からは元のチームに戻してもらいました。個人のキャリアや意思を尊重してくれる素敵な会社です。

2年目 / 22年4月〜23年3月

🐣 2年目で学んだこと

  • プロジェクトやスモールチームを牽引するディレクターとしての立ち回り

  • 流通やCVR増加などを目的とした攻めの施策だけでなく、守りの施策(法改正の対応や不具合の対応など)の進め方や重要性

  • 実現したい理想と実際にかかる工数やスケジュールのちょうど良い着地点の探り方

  • 事業部が目指す姿とそこに向かってどうプロダクトの改善を進めていくか考えるという意識(?)

2年目を終えてやっと「PdMらしいことしてる時間増えた…!実際に施策やトライも増えた!」と実感するようになりました。また、1年目よりも気にしている部分や考えていることが増えたと思います。

⚖️ 特商法改正に伴う対応

特定商取引法の改正に合わせて決済画面の記載を変更しました。

プロダクトの機能や見た目自体は大きく変わってないのですが、法務やデザイナーさんとコミュニケーションを取りつつ「いかに決済画面で購入を阻害しないような表示を行うか」という部分を考えて着地点を見つけました。

実際、リリース後もCVRに影響すると言ったことはありませんでした。

🎨 デザイン一覧ページ

SUZURIはクリエイターさんが何かの画像をアップロードすると、その画像を使ったアイテム(Tシャツ、スマホケースなど)が作れるというサービスなのですが、同じ画像で作られたアイテムをまとめて見れるページがありませんでした。(オモイデというアイテムをフォルダ分けするような機能を使ってまとめている方はいらっしゃいました)

そのため、クリエイターさんが新作を出した場合は過去のアイテムがページ下部に移動したり、購入者が同じ画像のアイテムを探す場合は頑張ってショップページを探しまくるという導線しかない状態でした。

「過去に買ったこのTシャツと同じ柄のロンTが欲しい!」と言ったニーズを叶えるべく同じ画像のアイテムをまとめて表示する「デザイン一覧ページ」をリリースしました。まだ同じ画像で違うサイズを上げた場合に違う画像と判定されて、ページが分かれてしまうなどの課題があるので今後解決していきたいです。

🦜 Twitterのフォロイーのショップを見れる機能

「購入するためにやってきたユーザーは、良い感じのアイテムを見つけたいが、良い感じのアイテムを見つける糸口が見つからないから離脱する」という課題に対して「Twitterでフォローしてる人のショップが見つかれば探す気になるのでは?!」という価値仮説を立ててリリースしたものになります。

いろんなサービスを触っていた中で、多くのコンテンツを提供するサービスにおける気になるコンテンツとの出会いがまさに「Twitter連携してたら、知り合いのアカウントや記事が出てくる」と言ったものだったのでSUZURIでもやろうぜ!みたいな経緯で企画した覚えがあります。

SUZURIトップページにおいて、Twitterのフォロイーのショップが表示されている画面
ログイン&Twitter連携してると顔見知りのショップが出てくる

最初はSUZURIに登録した順で表示していたので常にいつめんのショップ感が満載だったのですが、途中で新規アイテムを出した順でソートするように変更を加えたため、更新性のあるコンテンツとすることができました。

ただ、残念ながらCTRや顔見知りのショップ経由のCVRは芳しくありませんでした。もっとストレートにトップページのコンテンツを改修すれば良かったのかもしれないです。という反省を胸に次の施策を進めました。

🔝 トップページ改修

そしてトップページの改修をデザイナーさんと共にいくつか行いました。
最高の案や形に落とし込んでくれてありがとうございました🙏

BEFORE ▶︎ AFTER

何人かで考えたのですが、私が特に課題に感じたのは以下の3点

  • 横スクロールになってるグローバルナビ(ピックアップ、Tシャツなどが並んでいるところ)操作性が分かりにくて遷移しにくい説

  • SUZURIのトップページにやってきた時、どんなサイトかわからない説

  • トップのバナー、横スクロールで見るタイプだから最後の方のコンテンツは誰にも見てもらえていない説

1つ目に関してはGAで見たら意外と右の方のコンテンツがクリックされていることがわかったので一旦別のところからアプローチすることにしました。今も最適解があるはずと模索中です。

他の2つに関しては以下のようなアプローチを行いました

  • タグラインをナビ下部に入れることで文言で伝える&SEO対策にもなる

  • トップのバナーをカルーセル形式にする(デザイナーさんが「スマホ版は100vwにした方がバナーの内容がわかりやすくなってクリック数上がるのでは!?」という最高な案を出してくださり今の形となりました)

タグラインでは正直SUZURIの概要を伝えきれていないかもしれませんでしたが(計測が難しい)トップのバナーに関しては明らかにバナーのクリック数が全体的に上がったため、訪問者を離脱させない効果があったと言えます。

💰 Amazon Payの導入

新規やゲストユーザーを取り入れるべく、Amazon PayをSUZURIの決済手段に追加しました。仮説としては、すでに入力している住所や決済情報を活用した購入体験を実現できることから、入力の手間がなくなり購入ハードルが下がるというものです。(事業部としてやっていくぞ!という話があり、私は進行を務めたという感じです)

また、リリースにあたってAmazon Pay決済の利用数を増加させることを目的としたキャンペーン(期間中にAmazon Pay決済をしたらAmazonギフト券プレゼント)の実施も行いました。

結果、新規会員やゲスト層の購入割合が導入前と比較して10%増加し、流通額にも寄与したため、想定通りとなったと言えます。

📍 イチオシ機能

長らくクリエイターから「並べ替えをしたい」という要望が寄せられていましたが、そのまま並べ替え機能を導入すると以下のような問題が発生すると考えました。

  • アイテムが多い場合、並び替えが大変でクリエイターさんが使いにくくなりそう

  • また、最終的に購入者が欲しいアイテムにたどり着きにくくなる可能性が生まれる

そのため、ショップのカスタマイズ性を高める機能の第一弾として、推したいアイテムを上部固定する形でクリエイターがピン留めすることができる本機能をリリースしました。クリエイターさんの満足度を高めて使い続けてもらうことが主の目的ではありましたが、副次的におすすめのアイテムが見つけやすくなったことによってCVRが高まることも期待しています。

結果として、ツイートなどでクリエイターさんから良い反響を得ることができました。ただし、認知の低さからまだ使っていない方も多いため、まずは機能を知ってもらうためのタッチポイントを作る施策も実施中です👇

マイショップで自身のアイテムをイチオシしてない場合の画面
イチオシしていない場合、マイショップにバナーが出てきます

3年目 / 23年4月〜現在

引き続き、SUZURIを良くする機能を考えて作っていったり、サービスとしてあるべき機能や行うべき対応を実施しています。

あと最近はSUZURIの定性分析やリサーチの仕組みを整える活動を行なっています。これは、定量面はGAやBigQueryなどのお陰で整っているものの、定性面はまだまだなところがあった&定性面にテコ入れ出来る時期が来たのでやってます。

やりたかった&勝手にやりかけてたので、リサーチの仕組みを整えるということを進められて嬉しいです。

ユーザーさんから頂いた声を事業部全体で活用していけるようにし、今後ももっとSUZURIを良いサービスにしていきたいです💪

瓦版でも情報発信中!

なお、SUZURI全体のプロダクト改善はSUZURIのメディアサイト「それゆけ!SUZURI計画」にも記事としてまとめて公開しています。

気になる方はこちらもぜひご覧ください!
また、フィードバックも瓦版の記事最下部にあるフォームでお待ちしておりますので、何かありましたらぜひ声をお寄せください!

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