【ニンジャ自由研究】ニンジャスレイヤー世界における神話の死の概念の起こりと、そこから考える立ち枯れの考察

二本目の投稿である。今度は素面である。だから、前回よりかは比較的マシにはなるだろう。うん。


書くきっかけ

 書くきっかけは、自身の現在書いている二次創作のネタを集めている時の事である。昔はそうではなかったが、スケールを大きくするのにリアルニンジャを出すとなると、変に色々オリジナル系にするよりかはと、元となる神話などそう言ったあれこれを調べていた。で、今回ハイヌウェレ型神話を見ていて、植物を生やすとかニンジャ的だね、と思う箇所を採用したもののハイヌウェレを殺してしまったことにより人間には寿命が生まれたという部分を活かせずに現在書いているという次第なのである。
 というわけで、この研究はそこの活かせない部分の供養と妄想を組み合わせてしまおうというアレである。

死がなかった世界の死の始まり

 まず、ハイヌウェレ型神話の流れを簡単に書くと

  1. 食物を生み出すパワーの持ち主が現れる

  2. だが、人々はその持ち主を殺してしまう。殺す理由は体から出すところを見て気持ち悪いとか、そう言った悪感情から。

  3. 殺された持ち主の遺体から作物が生える。それが世界の食べ物の始まりである

この流れである。日本神話にもオオゲツヒメやウケモチなどの話がある。
 で、ハイヌウェレ型神話の名前となったハイヌウェレの続きである。ハイヌウェレの父親は、ハイヌウェレの遺体をバラバラにして埋め、腕を持って死を司る神の元に訴えに行った。そして神は怒り、今まで死の無かった世界に死の概念を齎した。かなりざっくりと纏めたらこう言うことになる。ざっくり説明版ではなくちゃんとした奴が知りたい人用に、今回はウィキペディアを貼る。

 ハイヌウェレ型神話の他には我らの大好きな古事記、日本書紀に出てくるイザナミ・イザナギもある。
 黄泉の国からイザナミを連れ出そうとするも、イザナミの姿を見て怯えて逃げたイザナギにイザナミは「毎日お前の世界の人間を毎日1000人殺してやる!」と言った。それにより死が生まれた。なおイザナギはそれに「じゃあ俺の世界じゃ毎日人間が1500人生まれるようにしてやる!」と言い放った。この夫婦は…
 他にも数多の神話があり、書き連ねると数千字になりそうなので要約だけ書いていくと

  • 嫁ぎに来た醜女を追い返したら、怒りを買い結果人間には寿命が発生

  • 選ぶべきではない選択をした結果、永遠の命を得られずに定命のまま、バナナ美味しいですね

  • 本来黄泉返りや永遠の命をゲットできるはずが、事故やミスにより他のものが永遠になる。月が綺麗ですね。もう爆発四散しましたが

  • 死を司る神を殺し永遠の命をゲットしようとするも、失敗に終わる。無断LAN直結をしようとした末路

と、様々であるが、よく見るのは怒りを買ったか選択ミスか。この二つのどちらかだった。

ニンジャスレイヤー世界での神話

 ここでニンジャスレイヤー世界の方を考えてみよう。ニンジャスレイヤー世界の神話には、元となったリアルニンジャが存在することがある。ハガネ・ニンジャが黙示録の獣や様々な竜や蛇の怪物のオリジンだったり、ギリシャ神話の神々はまるっとニンジャだったり。
 つまり、ニンジャスレイヤー世界の神話の登場人物がニンジャであると考えると、ある事実が浮かぶのである。ニンジャ達は基本長命、場合によってはジツや儀式により限りなく不死の存在となっているパターンがある。
 そのようなニンジャ達にとって、死とは何だったのだろうか?仮にモータルがリアルニンジャの死を見て、神に等しき存在が爆発四散するところを見れば神話として語るだろう。しかし、それだけで世界中に死が生まれたという話になるだろうか?そこである可能性が思い浮かぶ。ニンジャ達にとっての死と言える状態。神話における死の概念の始まりとなりえる現象。立ち枯れが。

立ち枯れと神話の終わり

 ニンジャスレイヤーの世界は、我々の世界とは違う歴史の進み方をしている。リアルニンジャ達が支配した平安時代が千年以上も続いた。だが、その時代に終止符を打ったのが、立ち枯れだった。
 オヒガンと物質世界のつながりが薄れたことによるエテル不足、ニンジャがニンジャとしての力を十全に振るえない時代の始まり。支配者だったニンジャ達が力を失い支配者の座を捨て姿を消していく姿は、当時を生きたモータルたちにとって驚きの事態だっただろう。
 そのような事態が起きれば、神話の死の始まりとして語れるだけのインパクトになる可能性は高い。だが上記に書いた神話のパターンが、死の始まりがこちらの世界でも同じく語られているとしたら、ある疑問が思い浮かぶ。   
 モータルたちは一体、リアルニンジャたちが何の怒りを買い、どのような選択をミスした結果定命へ、死に至る定めを得たと考えたのだろうか。

立ち枯れは"起きた"のか"起こした"のか

 立ち枯れは、物質世界へのエテルの流入を著しく損なわせた。だが、この立ち枯れはなぜ起きたのか。その理由は未だに忍殺本編で語られてはいない、はず。私の記憶があやふやなだけかもしれないが。
 立ち枯れが起きて、その後Y2Kが起きてオヒガンとのリンクが強くなる再接近は起きたが、その後もう一度立ち枯れと等しい事態が起きかけたことがある。鷲の翼が開かれた日。ニンジャスレイヤートリロジーの三部の最終決戦の日、アマクダリが起こそうとした再定義だ。
 あれは世界をY2K以前の、オヒガンの繋がりが薄れた立ち枯れ以降の世界より完璧に、オヒガンとの繋がりを断つ計画だった。そのために様々な準備をしていたが、オヒガンとのリンクを変えるという点では、立ち枯れとほぼ等しい状態になっていたのだ。
 つまり、立ち枯れは偶発的に起こる現象でもある可能性があるが、人為的に引き起こすことが出来るというわけでもあるのだ。

語るべきではない結論

 さて、長々と立ち枯れを人為的に起こしうる可能性を書いたが、最後に結論的なのを書き始めよう。リアルニンジャたちの全盛期に、わざわざ立ち枯れを起こす存在は誰がいたのか?神話の時代を生きたモータルたちは、リアルニンジャたちが何の怒りを買ったと思い、神話に語ったのだろうか。 
 リアルニンジャたちが怒りを買ったと言える存在がいるとしたら。選択をミスしたと明確に言えるタイミングがあるとしたら。尚且つ、立ち枯れを起こせるだけの力がある存在がいるとしたら。それは…これ以上歴史の闇に踏み込むのは得策ではないだろう。
 いずれ、ニンジャスレイヤー本編で、歴史の真実に光が当てられるはずだ。それまで、備えよう。

最後に


 ニンジャソンのネタが尽きたので、ニンジャスレイヤー二次創作の執筆に戻ります…クキィな奴が登場してちょっとで4000字近く飛ぶってどういうことなんだ…?