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【実話シリーズ】私に起こった出来事⑧葬儀

こんにちは この話は前回の続きです
前回の記事はこちらです↓

12月26日 早朝4時くらいだったと思う。
父からの電話だった。
母の入院先にすぐに来るようにという内容だった。
すぐにタクシーを呼んで 子どもたちには母の入院先行くことを伝えて
一人で向かった。

病院に着くとすでに父・妹・妹の子供たちが来ていた。
追って弟も到着。
今までは 人数制限があったが もう最後なのだろう

「みなさんどうぞ」と看護師さんに病室に案内された。

もう静かに眠っているだけだった。
まだ呼吸はあり 心拍もあった。

が間も無く 心拍が停止して 静かに息を引き取った。

時間が止まっているように思えた。
何も声をかけることができず何も考えられなかった。
その時の記憶が あまりない。

悲しい・寂しい・・・

感じたことのない感情だった。

看護師さんや病院のスタッフさんは この後の
段取りのことを淡々と進められていた。

葬儀をどうするか どこの式場にするのかなど
悲しい気持ちにくれる間も無く 
事務的な手続きを進めていく必要があった。

あまりにも儚く あっけなく
母とはもう2度と言葉を交わしたり 気持ちを伝えたりできなくなった
・・・

そんな気持ちをぎゅっと心の中に押し込めて
さまざまな手続きを 父と 弟・妹らとで進めていった。

実家から一番近い式場で葬儀をおこなうことになった。
自宅には戻らず 遺体はまた別の式場に安置されることになり
私は一旦家に戻ることになった。

この間いろんなことが頭をよぎった。誰に知らせるべきか

まずは職場に連絡を入れた。
年末の忙しい時に迷惑をかけてしまうことになったが 
みなさん快く承諾してくれた。

夫の実家にも連絡を入れた。
姑は大層残念がっていた。
母とは 親しく食事に行ったりもしていたので
私と夫の関係はさておき 知らせる必要があった。

家に戻り子どもたちにこれからの予定を伝えた。
取り急ぎ支度をして 父と弟と合流し 母の遺体を安置する
式場に向かった。

その後の通夜や葬儀のことを思い出そうとするけど 実は
記憶がはっきりしていない。

とにかく 覚えている限りのことを書き記しておきます。

通夜と葬儀はコロナ禍ということもあり 
家族とごく身近な親族だけでおこなった。
式場には綺麗な段飾りが花で埋め尽くされ
母の遺影が飾られていた。
美しく化粧をした母の姿を見ることができた。

式の段取りや お参りに来てくださった親戚の
叔父や叔母への対応など 忙しくしていることで気もまぎれた。

が火葬場に行って 最後のお別れの時は
悲しさと 寂しさ そして無念な気持ち
なんとも言い難い 複雑な胸に重石があるような気分になった。

式の全てが終わり 家に帰っても 何もする気がしなかった。
胸の重石がまだあって 立ち直れる自信がなかった。

もう数日で正月を迎えるけど
そんな気分にはなれず そのまま新年を迎えることになった。

次回に続きます。

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