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自分を取り戻すための狂気のトリセツ

世の中、みんなの言う通りにしておけば大体うまくいってしまう人と、どんなにみんなの言うことを守ってみてもうまくいかない人、いますよね。私は後者です。なぜなら生意気だからです。

日本社会では古くから、女性は控え目に振る舞っておけばみんなに好かれるとか角が立たないなどと言われ、本音を隠すことに慣れたりします。しかしそれが裏目に出るのが、あえて強い態度で臨まないといけない場面です。私は、自分の性格が元来生意気なのに、過剰適応して本音を隠すことに慣れ、どこか孤独を感じていました。生意気という「狂気」の扱い方がわからないからそうなったのだと思います。

しかしそのブレイクスルーが起きた出来事があったので、書き残しておこうと思います。簡単な法律契約交渉を自分の力で初めて完結させたことです。特定を避けるため、情報を一部加工して書きます。

私は、住んで1年も経たない家から退去を求められました。知り合いにそれを話すと、それは家主が補償しなければいけない案件だということで、補償を勝ち取るため交渉することにしました。知り合いの忠告では、「交渉ごとで女性は舐められるから、強い態度でいけ。しかし、交渉は穏やかにやれ」とのこと。

具体的にどんな強い態度をとったかというと、家主に会うときに「退去しろとの通達は、はっきり申し上げて青天のへきれきでした」と発言しました。「法的にあなた方が補償するべき」と機械的に話すより、感情を織り交ぜたのがよかったらしく、相手は「申し訳ございません」と言いました。その後の交渉では、相手と自分の要求の両方をゆがめることなく進めました。相手は補償するつもりはあったので、額を提示してきました。こちらとしては赤字が出ないように、「引っ越しにかかる額はこれだけだと試算できて、何円だけ足りないから上乗せしてほしい」と言った、という具合です。無理のない理由づけができれば可能でした。

一連の流れをみると、「青天のへきれきでした」の発言では生意気という「狂気」を交渉のためにうまく使うことができた、と思います。無理のない理由づけは、大学のレポートとか研究で鍛えられました。こういうとき、第一印象が大事です。最初に「この人は舐めておけない人だ」と思わせることで、その後の交渉がスムーズになりました。

この方法はあくまで一例ですが、法的な交渉以外にも、ちょっと面倒な相手と話すときに、相手のペースに乗せられないようにするための参考になればと思います。相手のペースに乗せられなければ、暴言を吐かれるなどの被害を減らすこともできるはずです。

社会から「控え目にしておけ」などと刷り込まれないなら、こんなトリセツを開陳する必要もないし、二度手間だと思いますが、仕方がないですね。狂気をうまくコントロールして、自分を取り戻しましょう。

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