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雪虫みたいな文章が書きたい

雪虫って、知ってる?
某まめしばみたいに書き始めたけれど、寒い時期に見る白くてほわほわした虫さんだ。
東京の、特に23区ではあんまり見ない気がする。
今年は暖冬だったからか、全く見ていない。

基本的に成人前には、大体の虫が苦手になる。
一人暮らしでやっつける役が自分しかいない時は、火事場の馬鹿力で成し遂げるけど(こういう時に彼氏ほしいって思うのがまた悲しい)、できるだけ関わりたくないものだ。
特に、疲れて帰ってきたときに、部屋を開けた瞬間彼らと目が合ってしまったら、もう、この世の終わりばりに絶望する。リアルに膝から崩れ落ちる。
昔は貧乏暮らしだったので専用の殺虫剤なんてものも家に無くて、泣きながらクイックルワイパーを最長にして戦ったこともあった。

そうして疲れ切った時には、ちゃんとしたご飯を食べようなんて気力も起きなくて、とにかくなんか、さっぱりしたものとか!酸っぱいものとか!疲労を回復させるもの!と思って冷蔵庫の扉を開ける。 
そして私はストックしているもずくやキムチを颯爽と取り出して一息つくのだ。

人は疲れていると感じる時、なぜ酸味や辛味を欲するのだろう。
どちらかというと体にとっては刺激物な気がするのに。

雪虫も、寒い時にしか現れないということは、彼らにとっての疲労回復手段が寒さなのかしら。

私は、今世では寒さは好きになれそうもないし、寒いと逆に体調崩したりするけど、雪虫みたいに軽やかに、でもほんのりぬくみを感じる文章が書けるようになったらいいなあ。

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