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「自然と人のダイアローグ」展 国立西洋美術館リニューアルオープン

最近は涼しくなり、秋の気配を感じられるようになってきました。みなさん夏休みはどんなふうに過ごしましたでしょうか。3年ぶりに行動制限のない夏でしたが、私はまだちょっと旅行の気分ではなく、1年前の夏と同じように過ごしました。

私の夏のお出かけのひとつ、国立西洋美術館リニューアルオープン記念「自然と人のダイアローグ」展をご紹介します。

ご紹介しますと言っても、公式のホームページをご覧になれば具体的な内容はわかりますし、ブログなどで詳しく書いている個人の方もたくさんいると思いますので、個々の絵についてというよりは、この美術展が私にとってどういった経験になったかを書いてみたいと思います。

世界中を旅行したような気分になれる


コロナ前は年に1回くらいは海外旅行へ行っていましたが、コロナが始まってから3年以上、海外へ行っていません。国内旅行もほとんどしていないのですが、そんな状況が続くなか、西洋絵画を久しぶりにたくさん見たら世界中を旅行したような気分になれました。

特に今回はテーマが「自然と人とのダイアローグ」とあるように、自然がテーマです。セザンヌやゴッホの描く南フランスから、ホドラーが描くスイスの山々と湖まで、自然の美しさが心に沁みました。写真とは異なり、そのままの風景を見ているわけではありません。画家が描く絵を見て私が想像する、それが美しいと感じられるというのはなんとも不思議なものですね。

ホドラー「モンタナ湖から眺めたヴァイスホルン」

当時は現代よりも人工的な要素が少なく、自然の音をダイレクトに受け止めながら人々は生活をし、画家たちもそんな環境でこれらの絵を描いていたのだろうと当時に思いをはせました。

音声ガイドで絵の世界に浸る

音声ガイドのナビゲーターは声優の駒田航さん、演奏はピアニストの福間洸太朗さんでした。音声ガイドは借りないという方も多いようですが、私はとても好きです。美術展では、毎回欠かさず借りています。

バッハ、フォーレ、ラヴェルなどのピアノ曲をバックに、絵が描かれた当時の時代背景や画家のことを耳元で説明されると、心が落ち着きその世界にどっぷりと浸れます。当時のことをあれこれ想像して、心から楽しむことができます。

音声ガイドは自分のペースで聴くことができ、何回でも再生できます。絵の前に来たら、その絵に付いている番号を押して、再生ボタンを押すと流れます。私は特にピアノの音色が好きで、ナビゲーションを聴くというよりは、気に入った曲を何度もリピートして聴くこともあります。

暑い東京にいながらにして、そしてコロナの不安をしばし忘れて、一瞬にして別世界を旅したような経験ができました。場所と時代を超えて、気分転換ができました。一流の絵画が持つパワーは素晴らしいですね。




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