米国株市場でのパワートレンドとは?最強の上昇サイン
株式投資では、市場が一定の方向性を示したとき、それをフォローすることが重要です。
特に上昇相場は、利益を上げるチャンスですが、その中でも特に強い上昇さいんが現在米国株市場で確認されています。
IBD(Investor's Business Daily)が提唱する「パワートレンド」は、特に強い確定した上昇トレンドをとらえたものです。
この状態をうまく利用することで、大きな利益を狙うチャンスが生まれます。
パワートレンドの条件
パワートレンドは、市場が非常に有利な状態にある時に発生します。
この状態が発生した場合、投資家にとっては強気で投資するチャンスになる可能性が高いです。
パワートレンドが発生するためには、以下の4つの条件が必要です。
1)株価が21日移動平均線(EMA)の上に10日以上あること。
2)21日EMAが50日移動平均線(SMA)の上に5日以上あること。
3)50日移動平均線が上昇トレンドにあること。
4)その日の市場がプラスで終わること。
通常、パワートレンドは21日移動平均線が50日移動平均線を下回ることで終了します。
*EMA と SMA の違い
ここで、EMA(指数移動平均)とSMA(単純移動平均)の違いについて触れておきましょう。
SMA(Simple Moving Average) は、一定期間の株価の平均を単純に算出したものです。たとえば、50日SMAでは過去50日間の終値をすべて足し、それを50で割った値が計算されます。全ての日数が同等に扱われるため、直近の値動きに対する反応がやや遅れがちです。
EMA(Exponential Moving Average) は、直近の株価により重みを置いて計算されます。過去のデータも使いますが、最新の株価情報がより強く反映されるため、直近の価格変動に対してより敏感に反応します。これにより、トレンドの変化をSMAよりも早く察知できるという利点があります。
つまり、SMAは全ての期間に均等な重みを与えるのに対し、EMAは直近の価格に大きな重みを置くため、トレンドの反転や急激な動きに早く対応する傾向があります。
パワートレンドが終了する条件
パワートレンドが終了する要因として、①「サーキットブレーカー」や②「フォロースルーデーの失敗」があります。
①サーキットブレーカーは、ナスダックが最近の高値から10%以上下落した場合に発動され、50日線を割り込むとパワートレンドが終了します。
②フォロースルーデーが失敗する場合(フォロースルーデーの安値を割り込んだ場合)もパワートレンドは終わります。
パワートレンドの実例
2020年10月にナスダック市場でパワートレンドが発生(①10月20日)し、その後の4か月で20%近くの上昇を見せました。
このパワートレンドが途中で下押し圧力を受けました(②10月28日)が、③11月24日に再度株価は回復し、2月12日に最高値をつけました。
最終的には④2月25日に下落圧力を再び受けたあと、⑤2021年3月4日にサーキットブレーカーによって終了しました。
このように、パワートレンドは強力な利益機会を提供します。
ただし、基本となる取引ルールを無視して優先するべきサインではないことに注意が必要です。
現在は強気で投資するチャンス?
現在(2024年9月27日)、米国株市場はMarket in Confirmed Uptrend(上昇トレンド)となっています。
S&P500はすでに8月30日にパワートレンド入りしていましたが、下押し圧力から先週解放されました。
さらに9月26日(木)にNASDAQがパワートレンド入りしました。
過去の事例のようにここから来年にかけて強い上昇相場入りとなるでしょうか?
売り抜け日などを利用した市場のトレンドによる相場の方向性は確認しつつ、この上昇相場についていきたいと私は考えています。
私は現在、信用買いも活用して上昇トレンドに乗っています。
オニール流の投資手法はこれらの本で学べます。
毎週末週報で投資戦略をアップデートしています。
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