ゲームを遊ぶのか遊ばされているのか、はたまた違うゲームになっているのか
戦略の大別
これって喜ばしい進化なの?
KPI(重要業績評価指標)
売り上げ
まとめ
戦略の大別
現在のゲームの売り方というか、戦略といえば、従来の据え置きゲームとPCをプラットフォームとした売り切り型が一つ。
導入ハードルを出来る限り下げ、遊ぶ中で欲求を刺激して課金を促すという課金型が一つあると思います。
完全に2つに分かれるワケじゃなくて、多少混ざり合う形もありますが大別するとこの2種類のように感じています。
携帯アプリなんかはほとんどが
2つ目ですよね。
それは感覚的に皆さんが感じている事かと思います。
据え置きでも無料ゲームはコレですし、パソコンゲームでもmmo系はほとんどがこのタイプですよね。
これって喜ばしい進化なの?
私はこの状況を歓迎していない一人です。
ゲームを買ったら自分のゲームであって欲しいんです。
運営の行うアップデートやイベントを遊ばされた挙句に課金しないとストレスフルなのはどういうことなんでしょう?
なんで遊んでるハズなのに苦労しているのか。
楽しくプレイするために苦行があるのとかもう鶏か卵かどっち先なんの話じゃないですか。
徹頭徹尾楽しくすりゃいいじゃんと。
それが楽しくゲームで遊ぶってことじゃないのかと。
加えてもうひとつ、売り切りのゲームっていうのは多少のアップデートはあるものの、基本的にはリリースの時点で”ほぼ完成品”ですよね。
対して課金型ゲームは”より儲かるベクトル”を模索しながらどんどん変わっていく。
ここが拝金主義的すぎると思うんですよね。
それって「最初は面白いからと課金してたけどアップデートでつまらなくなって無駄になっちゃった」っていうことが容易に起こるってこと。
自分が選択して始めたゲームが運営の後出しで別のゲームにすり替わり得る。それは自分でゲームを選ぶという意味がなくなるって事なんじゃないでしょうか。
もっと言えば”より儲かる”ゲームをやらされているのと大差ありません。
KPI(重要業績評価指標)
今ゲームで大事とされていることは何なのでしょうか?
一つは言わずもがな販売本数。これが重要なのは前述一つ目の売り切り型ですよね。
じゃぁ二つ目課金型はどうか。
そういったゲーム製作におけるKPIを調べてみると、おおまかに二つあり、要約するとアクティブユーザー数と課金単価とのことでした。
実際には専門用語とともにいくつもの計算式があるのですがここでは割愛させていただきます。ですが、これが常識とまで書いている記事をいくつか読みました。
売り上げ
前述のKPIは、どれも”売り上げ”と要約することもできます。
そこで。
ゲーム売上本数のトップを見ると、ここ2年では”あつ森”が700万本弱。ざっくり年間にして350億の売り上げだとします。
課金型ゲーム売上ランキングを見るといわゆる”モンスト”と言われるゲームがトップに出てくるようです。
多少の波はありながら、平均して月100億の売り上げと見受けました。
年間にして1200億の売り上げと考えられます。
圧巻ですね。
そりゃこんだけ売り上げてたら追従したくなるよなと。
売り切り型のトップと課金型のトップは売り上げに3.42倍もの差があることが見て取れます。
さもありなん。ですよねーって感じです。
ランニングコストなんかは考慮していませんがそれにしても諦観すら感じる差です。
特筆すべきはこれが”ゲーム体験に対する対価”と”ガチャを回す対価”という異なった価値基準であるという事。
後者はゲームの本質ではなく、ギャンブルの本質に近いのではないでしょうか。
”ゲームをプレイする手段を販売する”と”ゲーム性に関わらずあらゆる欲求を刺激して課金を促す”これの違いはあまりにも大きい。
まとめ
とはいえ、この資本主義社会の中で実際に売り上げを上げている課金型ゲームを全否定するつもりもありません。
制作会社は日々死にそうになりながらゲームを作り続けているのでしょう。
当たらなくても最低限回収できるゲームを作り続けなければならないのもわかります。
プレイさせられるユーザーはたまったものじゃないですが。
例えば最近、持続可能社会という言葉が声高に叫ばれますよね。
課金ゲームも効率を求めると持続型になるのではと個人的に思っています。
無料でガチャを”相当数”回せて課金者と大きな差が出にくいであるとか、無課金であっても十分イベントに参与できるであるとか。
ここらへんは継続して遊んでもらうために大事だと思うんですよね。
逆に言うと、このへんのバランスがバグっちゃってるゲームは近く消えていくだろうし、課金すべきでは無いんだろうなと思っています。
そういえば、最近腹落ちしたツイートがありました。
「年配の人に『ゲームなんてやって何になるの?将来何の役に立つの?』って聞かれた時に『おいしいもの食べるときにこれ将来何になるんだろうって食べます?』って聞いたら『いや、それは楽しい体験して元気になって明日も頑張ろうって気になるからでしょ』って返ってきたから『それです』って答えた」
ゲームをやる意味はそれぞれでしょうが、誘惑に惑わされずに主体的にゲームをしたいものですね。
ここらで筆を置かせていただきます。
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