![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/9677287/rectangle_large_type_2_feb7f6e94c3488e70fac14e1a4def144.jpeg?width=800)
いえ違います
当時、そんなデザインのものが流行った記録があるかわからない。
彼と出かけるときに選んだ服は白いブラウスにピンクのヨットパーカー。淡めのエメラルドグリーンのフレアスカート。おニューのスカートは二重になっていて、下から白いレースがのぞく。ポシェットと呼ばれた小さな赤いバッグを斜めがけにして、ポニーテールをするほど髪は長くなかったけれど、まあ全体的に言ったら自分では50年代フィフティーズ風の装いにしていたつもりだった。
目当ての遊園地は電車で30分ほどのところにある。まだ手もつないだことのない彼とドア付近に立つ。電車が揺れるたび、わたしがよろけたらすぐに支えようと身構えてくれる彼だった。
そんな緊張感あふれる初々しいわたしたちに、側の手すりにつかまっていたおばちゃんが言った。
おねえさん、スカートからシミーズ出てるよ。
遊びに来てくださってありがとうございます。 サポートしてくださるなんて、そんな、そんな、そんな!めっちゃ嬉しいです!!!