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ソーダ

歌をみた

没頭することを知る

一つのことを成し遂げる強さを
気まずい空気の中でぷくぷくと感じていた

バスタブ

ぐちゃぐちゃ
さーーー
ぴ、ぴ、
どどどどどど
にょーーん
ッポン!

つながる
その瞬間
混ざって
生まれる
空気が
共振する

かえで

ひゅるり
とおりすぎて
ウィンク
はらり
かれは
わかいめ
わかめ
ばらばら
そして
ガラリ
雲にのった童子が団扇をふるって
龍のような風が見たことのない色をまとって
瞳をぱちくりぱちくり
ひゅるり

水蒸気

掬う、すぷーん、で
しろい、ちーずけーき
ぱちぱち、ぷりぷり
淡いノイローゼ
ちいさなささくれが
ちくちく、かぜになびく
ひりひりひらひら
マグカップに入った飲みかけのこーひー
のぞくと未来が見えそう
手を伸ばすと届きそう
ひもでしばって掬う
釣り上げたのはたくさんの群れ
ぱらぱらぱらり

フェンスと水溜り

ベトナム料理に茹で卵
黄色く伸びる道標
来るや否や逆さの文字盤
煙突からは煙は出ず
ただひたすらに目で追いかけた

ツユ

風を切った
なかから
ぎんいろのちいさなきらきら
すっと消えてまた風になった
帽子をかぶった
なかで
おおきなくじらががゆめをくう
ぽっといなくなって
また毛が生えた

七味

かわにくるまった

おいしさをほおばりながら

たがいの顔色はほんのりピンクで

なにかをたしかめるように

それで、そんけいしあうように

たのしくしゃべっていた

きいろい泡といっしょに夜に消える

白いはな

実がなっていた

枯れて

それから

はじけそうだ

気がついたら

きっと笑顔に

兄弟

ほぎゃでー

同じ言葉がぐるぐるする病

でも気持ちいいんだ

ほぎゃでー、ほぎゃでー

今日はほぎゃでーの日

手をあげて渡ろうね

ほぎゃで。

乗らないで

けもくじゃらの怪獣

のんききままだけど

ふわふわあったかい

おめめぱちくり怪獣

パイプ

消えてく

泡になって

シュワっ

一回だけ

さささ

風の紋様が

なにを運ぶ?

隙間からびゅびゅんと

さささ

雑草

でいばいでい

ちょっとずつ

あたまいたいんだけど

のりのり

ベタベタ貼り付けて

ダンシング

自動ドア

洗濯をまわす

かさかさ

しわしわ

待ってる時間が楽しくなりそう

大きなくだをとおって、たのしいが

やってきそう