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【絵本レビュー】 『なかなおり』

作者/絵:シャーロット・ゾロトウ
絵:アーノルド・ローベル
訳:みらいなな
出版社:童話屋
発行日:2008年3月

『なかなおり』のあらすじ:


どんより暗い雨の日のイライラは、ママから息子のジョナサンに、ジョナサンから姉のサリーに、サリーから友達のマージョリーにと、次々に飛び火します。いったい誰がこれを止めるのでしょう?

『なかなおり』を読んだ感想:

ネガティブな気持ちは感染る。確かにそうだと納得。でもポジティブな気持ちも伝染しますよね。要は、気持ちはウツると言うことですね。

うちの旦那は落ちやすいんです。ラテン気質といえばそうなのかもしれませんが、高低が激しすぎて、どちらかと言うといつも低な私はついていけないことが多いです。ただ困るのは、100kg超、2m弱の物体が落ちる時は、周囲のものを全て巻き込んでいくのです。身体が重くなっていくのも実際感じて、以前は私も負のサイクルに陥っていました。

うちにはパジーはいませんから、ネガティブの波を止めるのは私自身なのです。「これって私の負の気持ちじゃないよね」と気づいた時から落ちた旦那は無視することにしました。映画「千と千尋の神隠し」のオクサレ様のようにプスプスと廃棄物を吐き出している旦那を部屋の隅に置いておいたままにしておいて、私は私のポジティブな気持ちを追い続けていると、息子にだってとばっちりもいかないし、ケラケラ笑っている息子と私を見ることで何より旦那自身の負からの回復も早いような気がします。

二日前は息子の幼稚園が再開したって一日中家で踊っていた旦那ですが、今日は何かに失敗したらしくかなり撃沈していました。もうさ、感情の波が激しすぎですよ!と彼を横目で見ながら私は子供たちと「一本橋こちょこちょ」を大声で歌い、旦那も巻き込む。ああ、少し元気になってきたようですよ。


『なかなおり』の作者紹介:

シャーロット・ゾロトウ(Charlotte Zolotow)
(1915-2013)児童文学作家・詩人。アメリカのバージニア州に生まれる。ウィスコンシン大学で美術、創作、児童心理学を学び、ハーパー&ロウ社の児童図書部で編集をするかたわら、作家として活躍。絵本作品は70冊以上にのぼる。主な絵本に、『にいさんといもうと』(岩波書店)、『ねえさんといもうと』、『そらはあおくて』(ともに あすなろ書房)『うさぎさんてつだってほしいの』(冨山房)、『いつかはきっと…』(ほるぷ出版)、『かぜはどこへいくの』(偕成社)などがある。

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