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【絵本レビュー】 『あのね、サンタの国ではね...』

作者:嘉納純子
絵:
黒井健
原案:松本智年、一色恭子
出版社:偕成社
発行日:1990年11月

『あのね、サンタの国ではね...』のあらすじ:


サンタの国での1年はクリスマス・イブにそなえて、じゅんびすることが、いっぱいです。3がつには、おもちゃのみがなるはたけにみずをまき、7がつには、ぼうえんきょうをもってよいこをさがしにでかけ、11がつには…?だから、いつもにぎやかです。サンタの国の1年の出来事を楽しく描いた絵本です。

『あのね、サンタの国ではね...』を読んだ感想:

サンタがたくさんいるって、結構現実的ですよね。時差があるとはいえ、世界中の子供達にたった一人のサンタがプレゼントを配れるわけがない、と考えるのはやっぱり心が荒んでいるからなのでしょうか。

私のうちにサンタが来たことはありませんでした。「サンタはいない!」と言われたこともないけれど、「いる」と言われたこともありませんでした。クリスマスの朝起きるとダイニングテーブルの上にプレゼントがある、というのがうちのパターンでした。特に何が欲しいかと聞かれたこともなく、両親が良かれと思うものが渡されていました。

小学校中学年の時、クラスではサンタの話をする人も何人かいたし、さらにはいつも見せられていた映画でもクリスマスに子供達がサンタを待つ、という場面が結構あったので、父に言いました。
「今からちょっと昼寝してくる。寝てる間にサンタが来るかもしれないから」

父は「ああ、そうか」と無関心に応えて、さっさと新聞に目を戻しました。私は本当に一眠りしたのですが、目を覚ました時それなりの期待感はあったと思います。ベッドの周りにも机の上にも何もありませんでした。起き上がって部屋を一周したけれど、やっぱり何もありませんでした。がっかりして、ちょっと腹も立って父のところに文句を言いに行くと、
「サンタは外国の話で、外国の煙突のあるうちにしか行かないんだ。うちは日本だからな」とあっさり言われてしまいました。

私のサンタ付きクリスマス願望はそれっきり消沈してしまいました。今、4歳児のいる我が家にもやっぱりサンタは来ません。外国にいるけれどやっぱり来ません。息子は「サンタ」というおじいさんが存在することはしっていますが、そのおじいさんが夜中にいきなりうちに入って来るとは思っていないようです。しばらくこのままでいいかな。



『あのね、サンタの国ではね...』の作者紹介:

嘉納純子(かのじゅんこ)
どなたか嘉納純子さんの経歴を見つけた方がいたら教えてください。

嘉納純子さんの他の作品

残念ながらまだ他の出版物はないようです。

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