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【絵本レビュー】 『ニットさん』

作者/絵:たむらしげる
出版社:イースト・プレス
発行日:2012年10月

『ニットさん』のあらすじ:


けいとの あみものが とくいな ニットさん。
きょうも シャカ シャカ シャカって あんでいますよ。
なにを あんで いるのかな? 世界は毛糸で出来ている!?

『ニットさん』を読んだ感想:

編み物に憧れています。高校の家庭科で靴下の編み方を習って、その年はずっと靴下を編んでいました。母にも父にも編んで、父は床掃除スリッパとして使っていたので私たちより早めにダメになって、何回かリクエストが来ました。私は嬉しくて、夜テレビを見ながらセコセコ編むのでした。今考えると、ストレス解消にもなっていたように思います。

今息子がいて、あんな帽子を編んであげたいなとか、こんなセーターを編んであげたいなと思うのですが、編み方の本を見てもさっぱりメッセージが頭に入ってこないのです。それで知り合いの方に教えてもらったのですが、網目の数もまともに数えられないことに気づき、挫折。。。現実に打撃を受けながらも頭の中には高校生の時の楽しかった編み物のイメージが浮かんで来て、そのギャップに悩むのです。ごめんよ息子、今年の冬も挫折して帽子が編めなかったよ。

公園やカフェでささっと編み棒と毛糸を取り出してシャカシャカ編んでいる人を見ると、素敵な時間の過ごし方だなあと思います。

最初はなんでも編めていいなあニットさんと思っていたのですが、もしかしたらニットさんはニット星から来たニット星人かもしれないと感じ始めた途端私はなんだか納得して、今はそんなに悪い気はしないんですけどね。

『ニットさん』の作者紹介:

たむらしげる
1949年東京都生まれ。桑沢デザイン研究所修了。イラストレーション、絵本、マンガ、映像作品、広告デザインなど幅広く活動。 主な絵本に、『ありとすいか』(ポプラ社)、『よるのさんぽ』(架空社)、『ゆきゆきゆき』、『おばけのコンサート』(ともに福音館書店)、『ニットさん』(イースト・プレス)、『ランスロットとパブロくん』(偕成社)など。『よるのおと』(偕成社)で、第65回産経児童出版文化賞大賞を受賞。 絵物語に『夢の旅』(静山社)、『モービーディック航海記』(ソニーマガジンズ)、 ビジュアルブックに、『ファンタスマゴリア』、『メタフィジカル・ナイツ』(ともに架空社)、『水晶山脈』(アノニマスタジオ)、 映像作品に『銀河の魚』(毎日映画コンクール大藤信郎賞)、『ア・ピース・オブ・ファンタスマゴリア』、『クジラの跳躍』(文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞)などがある。


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