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アトリエ訪問 第一弾

こんにちは!あそびば運営メンバーのhaccoです。

今回のnoteは、2020年初冬から始まりましたアーティストインタビュー企画の第一弾の様子をお届けします。

記念すべき第一弾のアーティストさんは、作家・宇代藥さん(武蔵野美術大学造形学部彫刻学科)です!宇代藥さんは「獣人」をテーマに制作を行っている作家さんです。

アトリエには運営メンバーhaccoと空さんの二人で訪問しました。

それでは、インタビューの様子を振り返っていきましょう!


Anubisを見て…

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hacco
「私は今日初めてAnubisを間近で見たのですが、その圧倒的な存在感に心を奪われました。」

宇代さん
「こんなデカイのやるつもりなかったんですけど、家でちっちゃいものばっか作ってたら気が狂いそうになって、息抜きにデカイの作ろうって思って笑」

今後は小さい作品メインで作っていく予定だったそうですが、小さい作品を作る傍ら息抜きにこの作品を作ろうと思ったそうです。それを聞いて、それにしても息抜きの域を超えている…!と思った運営メンバーでした。

アトリエにて
−AnubisやOneは何でできているんだろう?−

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宇代さんのアトリエに訪問した運営メンバー一同。まずは素材を見せてもらうことに。

hacco
「陶芸の粘土みたいですね!。」

宇代さん
「しがらき?にいろいろ混ぜ物してるものを学校が持ってて、それに水を混ぜて、土練機でねって粘土を出します。それで、柔らかくなった状態のものをつけていく感じです。ほんと陶芸と似てます。」

宇代さん
「粘土って扱いやすいんですよ。柔らかいんで、思い通りになりやすいって点で塑像やってる部分があるかも。」

宇代さん
「二年生の時に木も石もやるんですけど、まあ合わないって思いましたね笑。僕結構せっかちで今日やって明日形になってないと気が向かなくて。」

インタビューさせていただいた時に制作途中だった作品も、始めようと思った次の日には心棒と粘土の粗付まですべてやり終えたそうです。


立体作品ならではのエピソード
−『あ〜!ワンちゃんかわいい!!』−

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作業場には、何冊か犬の写真の本や人間の体の本が広げられていました。

hacco
「こういった本を見て参考にするんですか?」

宇代さん
「人間と動物は実際あるものだから、何もかも自分勝手に作るというわけにはいかないので、ある程度参考にします。」

製作中は、モチーフとなるものの本を参考にしながら制作を進めるそうです。

宇代さん
「これは、立体やってる人特有なのかはわからないんですけど、人間の目って立体を見るのに特化しているから、二つの目で平面を見ているのと、二つの目で立体を見るのは目の働きが全然違うなって感じます。」

hacco
「なるほど、平面の写真を見るときと、それを立体に興していく時では、異なる目の働きをしているんですね!」

空さん
「本で見る平面の写真は実際にさわれないじゃないですか?そこからどうやって立体に持ってくんですか?」

宇代さん
「僕、結構立体を触りに行ってて、玉川上水ってワンちゃんよく散歩しているんですよ。そこで『あ〜!ワンちゃんかわいい!!』って言いながら一応形を確認する笑。僕が触ると犬がぐっと我慢するんですよ。触り方が変なのかもしれないですけど笑」

時々友人と玉川上水に散歩に行き、犬の骨格が実際どうなっているのかを確かめるそうです。


なぜ製作をし続けるのか?表現し続けるのか?

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インタビューしていく中で、どうやってここまでの作品を作り上げるモチベーションを維持し続けているのだろうと疑問に思いました。

hacco
「作品作りのモチベーションはどこからやってくるのでしょうか?」

宇代さん
「ドロドロしたものが自分の中にあって…何を見ても満足できないというか、他の人が作ったものを見て、これはいいなって思っても、どこか違うような気がして。自分の中のそういう他とちょっと違うところを自分で完全に作ろうとする欲求が常にあって、それが表現する原動力かな。」

宇代さん
「最近は、そんな簡単に答え出せちゃったら続いてないなって思うんですよ。簡単には答えが出せない。でも、答えを出したいっていう欲求が多分作る原動力になっているんだと思います。」

空さん
「答えを探し求めるために手を動かすということですね。」

宇代さん
「結局答えのあることって限られちゃうんですよね。それが出たらそれまでっていうのは僕は継続性がないって思うんですよね。答えがそこで出ちゃって、はい終わりってなるっていうのはある意味極まらないなーって思って。答えがない中で黙々とやり続けるっていうのは、先が見えないように見えて道がずっと続くんですよね。僕それが苦しいか苦しくないのかはよくわからないんですよ。」

空さん
「私最近、好きなことや一つのことをずっと続けられるのってその人の個性であり才能だなって思っていて。作り続けるのは生まれ持った宇代さんの使命なのかなって思いました。」

宇代さん
「作るのをやめられない、考えることをやめられないってのは悪くいったら中毒なんですよ、でも依存症って悪く言うのは違う。いいとか悪いはあくまで世の中の概念的なもので、そこで決めない方がいいなって。僕は考え続けることで達成できることがあるはずだって思ってて。ある意味でそれを続けられるのは才能なのかもしれないです。そう捉えると、考えて苦しくなるのも悪くないかなって思います。」

これから美術の道を志す人に向けてのメッセージ

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宇代さん
考えるってやっぱり苦しくて辛くて、自分の中ですごくモヤモヤしたりするんですけど、それって自分だけじゃないっていうか、僕もそうですし、多分他の作家さんもそうですし。そういう人ってたくさんいて、そういう人たちがいろんな作品を作ってるんだなって思って。だから、自分だけじゃないよっていうメッセージを送りたい。僕はあそびば展に参加してすごくそれを感じた。自分だけじゃないってことはすごく力になるし、僕にも僕だけじゃないよって思わせてほしい。」


希望を感じる温かいメッセージをありがとうございました。あそびば運営メンバーとして、あそびばが今後も誰かの支えとなり、希望となれる場であり続けられるようにパワーアップしていきたいと思いました。

宇代さん、この度はインタビューを引き受けてくださり本当にありがとうございました。宇代さんの今後の益々のご活躍をお祈りしています。

そして、この記事を読んでくださった皆さん、最後まで読んでくださりありがとうございました。第一弾のアーティストインタビューはいかがだったでしょうか?これからもあそびばの活動を温かく見守っていただければと思います。


編集:あそびば運営メンバーhacco


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