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4月24日 ほっとひといき、オンライン日曜お話しと工作の会 レポート

 今年度はオンラインでのお話しと工作の会を毎月1回開催します。
昔話、明治から昭和の初めにかけて作られた童話、現代の絵本の中から4冊を選んでお届け予定です。
お話し会の後は工作を楽しみます。

4/24の様子
 開始の20分前にズームを設定すると、待機室に参加者がぼちぼち集まり始めます。お話を読んでくださる飯原さん、新堂さん、記録係として手伝ってくれる高校生ボランティアのコーヨーくんと進行の私は一足早く入って軽く最後の打ち合わせをしながら開室時間を待ちます。

 定刻に入室していただきましたが、全員揃うまで5分ほど待っていよいよ開始です。 
参加者の皆さんにスピーカービューに設定をしてもらって、最初のお話は「ももたろう」です。
 ズームの設定などはゆっくりと確認しながら進めます。

表紙を見てから、素話しが始まります


桃の流れる様子は、「つんぶくかんぶく」、割れる音は「じゃくっ」。初めて聞く不思議な音の響きだけど、まさに、桃が浮いたり沈んだりする様子だし、水蜜たっぷりのみずみずしい桃が割れる音。赤ちゃん桃太郎が「ほおげあ、ほおげあ」と飛び出す様子が語られます。

そして、素敵なこの語り。

ももたろうは、
一ぱいたべると 一ぱいだけ、
二はいたべると 二はいだけ、
三ばいたべると 三ばいだけ、
おおきくなる。
一をおしえれば 十まで わかる。

おじいさんとおばあさんの愛情の中で、桃太郎がじっくりと大きく立派に成長していく様子が心地よいリズムで伝わります。

この桃太郎がどういう風に、鬼を退治するのでしょう?
ぜひ読んでみてくださいね。

次は、木下順二再話の「味噌買い橋(みそかいばし)」。

新堂さんがしっとりとした声で不思議なお話を語ってくれました

 「味噌買い橋(みそかいばし)」は、橋のたもとで夢と現実が交錯する不思議なお話です。
 夢占いで「めでたしめでたし」のエンディングだけれど、あっちとこっちを繋ぐ「橋」というスチュエーションも相まって、星新一のショートショートとかSFにもどこか通じる不思議な余韻が残ります。

 さて、休憩のじかんです。
飯原さんと20の扉で遊びます。飯原さんだけが知っている言葉を、参加者が順に20回質問をして当てます。飯原さんのお部屋の扉を「トントン」と叩いて質問します。

質問をする順番に合わせてバーチャルルームの席についてもらいます

質問:それは、どのくらいの大きさですか?
答え:子供の胴体くらいの大きさです。
質問:色は何色ですか?
答え:最近はいろんな色があります。(お、「最近は」というのがみそだな。)
質問:触るとどんな感じですか?
答え:滑らかでツルツルしてます。
質問:食べられますか?
答え:食べられません。
質問:どこにありますか?
答え:子どものいるところです
質問:子どもはそれを好きですか?
答え:普通にそばにある物です。
質問:どのくらいありますか?
答え:長持ちするけれど、普通は小学校の間かな
質問:何でできていますか?
答え:皮だったり、人工の皮だったりでできています
質問:何に使いますか?
答え:中に物を入れて使います。
質問:それを子どもが使っているのをみて喜ぶのは誰ですか
答え:おじいちゃん・おばあちゃん・お父さん・お母さん・親戚・自分

あー、なんとなくわかったぞー
次はあかりちゃんの番でした。
あかりちゃん、答え言ってみる?
あかりちゃん:ランドセル?

飯原さん:当たりです!10個の扉を開けたところでわかったねー

さて、後半のお話し会に入ります。
新美南吉の「こぞうさんのおきょう」を飯原さんが語ります。

シンプルな絵は小僧さんの心持ちと重なります

「こぞうさんのおきょう」は「出会うものを呑気に信じて暮らす世界」。この安心感。

「かなしみは だれでも もって いるのだ。わたしばかりでは ないのだ。わたしは わたしの かなしみを こらえて いかなきゃ ならない」(「でんでんむしのかなしみ」)
病苦と孤独の中で書き続けた新美南吉は、こんなに愛らしいお話を私たちに手渡しでくれます。

最後は荒井良二さんの「ユックリとジョジョニ」

森に住むユックリと町に住むジョジョニのお話
さりげない出会いと小さな気づきは奇跡のよう

新堂さんはユックリ、ジョジョニは飯原さん。楽しく美しい絵本の世界。
ユックリの奏でるアコーディオンの旋律(新堂さんの歌)がそっと心に響きます。(続きが聞きたい・・・)

さてさて、工作の時間は、手品。そして種明かしもしちゃいます。

ハンドパワーで丸めた新聞紙が消えます

次回は5月22日日曜日。
10時半から約1時間。飯原さんと新堂さんがじっくり選書してくださった素敵な四冊をお楽しみくださいね。
大人の参加者から「聴くって、楽しいですね☺️。」との感想も。
子どもたちのためのプログラムということばかりを頭に描いてたので、大人の心にも絵本が響くことを、はっと再認識させてもらった言葉でした。
休日の朝の1時間。どうぞ、大人の方もお楽しみください。


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