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銀行口座開設物語

8月にノルウェーに来てから現地の銀行口座を開設するのに、丸2ヶ月間かかってしまいました。😱

私がちょっと思考停止してたという問題が1/3と、まったく私のせいではない問題が2/3と...いやでも、やっぱり、もう少しちゃんと考えて自分で動けば良かったなと、今となっては思います。

今回は完全に、これからワーホリする人たちに捧げます。長いです。それでは聞いてください。(読んでください。笑)

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2020.09.02
Sbankenに銀行口座の開設をオーダー。
住民カードと一緒に送られてきたパーソナルナンバー(個人番号)があれば、全てネット上で口座開設の手続きができる。ノルウェーでワーホリしてた人のブログを見るとSbankenを使っている人が多かったのと、ホストさんが使っていてお勧めしてくれたのもあってSbankenを選択した。ネットバンキングなので、基本的に店舗は置いていない。
Sbankenのウェブサイトはノルウェー語のみだけど、入力する情報は決まっているので手続きそのものは難しくはないと思っている。(主観)

数日後
Sbankenからネットでログインするためのパスワードが郵送で送られて来たが、近所の郵便局で身分証明をしないと受け取れない。
郵便局で受け取るに当たって必要なのは、パスポート。パーソナルナンバー(個人番号)、レジデンスカード(住民カード)もないとダメと言われる場合もある。

問題発生
郵便局のスキャナーがパスポートを読み取れないという事情により、「自分が自分である」ことの証明書類は全て揃っているのに、しかも自分宛に届いている郵便物が目の前にあるのに、郵便局から受け取ることができなかった。

<郵便局の人によると>
2006〜2013年に発行されたハスポートが読み取れない事態がよく起こるらしく、日本だけでなく他の国の人のパスポートでも読み取れないことがあるそう。
そのため、郵便局からは「Sbankenに事情を説明して、Sbankenがなんて言うか聞いてください。」と言われる。

2020.09.10
Sbankenに1回目のメールと電話。郵便局のスキャナーが私のパスポートを読み取れない事情を説明。
「じゃあ、あなたの家から2番目に近い郵便局に送り直すように郵便局に依頼するから、そこで受け取ってね。」と電話で言われ、メールでも「ここの郵便局に転送したからね〜。」と住所が送られて来た。ただし、メールに記載してある住所が郵便局ではなく私の住所だったことに若干疑問を抱きながらも、とりあえず届くまでは様子を見ようと思った。
とはいえ、もし問題が本当にパスポートの発行年にあるのだとすれば、どこの郵便局だろうと問題は解決できないはず...ではなかろうか?🧐

数日後
再び郵便局から「Sbankenから手紙が届いているので身分証明を持って取りに来てください。」とメールとSMSが来るも、最初と同じ郵便局を指定されていて...あれ?転送手続きされてない?🙄
念のため、最初に指定された郵便局に行ってもう一度パスポートのスキャンを試してもらったが、結局読み取れず、郵便局には再びSbankenに連絡するように言われる。

そうこうしているうちに、Sbankenから「2週間以内に郵便局で手紙を受け取らないとログインパスワードの有効期限が切れます。」という内容の別のメールが届く。...そう言われても、受け取れないんだからしょうがないじゃん。😑
Sbankenに再びメールで「どうも手紙が2番目に近い郵便局に転送されていないらしい。」と説明する。

2020.09.14
Sbankenから返信。
「9月10日に転送手続きをしていて、普通なら2〜3日で郵便局から連絡が来るはずなんだけど、まだ来ていない。郵便局から受け取ったSMSはただのリマインドメールかもしれないから、もう少し待ってみて。」

ここまでの状況をホストさんには逐一伝えていて、どうすればいいかのアドバイスをもらっていた。
ホストさんは「キミは何も悪くなくて有効な書類も全部持ってるのに、ただ郵便局のスキャナーが問題というだけで銀行口座開設のための手紙を受け取れないなんて、バカバカしいにもほどがある!😫 」とあきれ果てていた。
「郵便局のスキャナーの問題なんだから、って郵便局に文句言ったほうがいい。」と言われ、私も人に文句を言いたいわけでは全然なかったけど、埒があかない今の状況に、ものは試しと思って郵便局のカスタマーサービスに電話して事情を説明。

「とにかく、今 私が手紙を受け取れていないのは郵便局のスキャナーの問題なんです。だからSbankenが他の郵便局に転送したところで、そこのスキャナーがまた読み取れない問題を抱えているスキャナーだったら、私は一生手紙を受け取れないってことだよね?」と訴えた。
けど郵便局のカスタマーサービスの人からは「申し訳ないけど、それはよく起こることなの。どうすればいいかはSbankenに聞いて、としか答えられない。」と言われ、さらに埒のあかない状態に。おぉー...😱

2020.09.15
Sbankenに3回目のメールを送信。
「郵便局にもスキャナーのせいで書類が受け取れないことを確認したけど、やっぱりSbankenに連絡してとしか言われなかった。一方、Sbankenからはパスワードの有効期限が切れるというメールも来ている。
郵便局からの『2番目に近い郵便局に送ったよ』っていう連絡をもう数日待ってみるけど、2番目に近い郵便局の住所はこれ(郵便局の具体的な番地)で合っていますか?この間私がもらったメールに、郵便局の住所ではなくて私の自宅の住所が書いてあったから、もしかしたら別の郵便局に転送されていないかもしれないと思って、念のため確認です。」

2020.09.16
Sbankenから返信。
「2番目に近い郵便局に転送手続きをしたけど、普通なら2,3日で郵便局から連絡が来るはずが、まだ我々の元にも連絡が来ていない。郵便局から連絡が来るまでもう少し待ってね!ご不便かけて申し訳ない!」

2020.09.21
郵便局にも再度確認の電話しようと思ったところで、ようやく郵便局から2番目に近い郵便局に郵便物が届いたと自動メール。
すぐに2番目の郵便局に取りに行くも、やはりスキャナーが私のパスポートを読み取れないという、同じ問題で何も解決せず。
ただし「局内で問題案件として挙げておくから2〜3日後にまた来てくれたら解決できるかも。もしできなかったら別な方法を考えましょう。」と言われる。

3日後、2020.09.24
再度2番目に近い郵便局に取りに行き、パスポートは相変わらずスキャンできないものの、パスポートの他に身分を証明できるものはないかと言われたので住民カードを渡してスキャン。スキャンは相変わらずうまくいかなかったから「...うん、わかってる、もう何回もこの状態なんだよ〜。何週間もこの状態が続いているから、もしできるなら中央郵便局に転送してもらえる?」とお願いしたところ、もう一人の店員さんが対応を替わってくれて、なぜか!いったいどうやったのか!!待ちに待ったパスワード入りの手紙が手元に!!!

家に帰って、パスワードを入れてログインしようとしたけど、なぜかログインできず。とりあえずSbankenのカスタマーサービスにログインできないことをメールし、返事を待つことに。

2020.10.07
Sbankenのカスタマーサービスから一向に返信が来ず...ノルウェーの友達が「手伝いが必要だったらいつでも手伝うから言って😉 」と言ってくれてたので、Sbankenに電話してもらった。そこでわかったのは、パスワードの有効期限が切れていたこと。そういえばもうすぐ有効期限が切れるよメールが来ていたからやっぱりそうか、という感じではあったけど。
それはもうしょうがないとして。でも友達が電話を切って「(Sbankenが)もう一回新しいパスワードを郵送するって。」と言った瞬間、私もさすがに叫んだ!!🤯
「いやいや、また郵便局で同じやり取りを繰り返させるってわけ????やめてよ もう〜!!!!😵 」

そこで友達が提案。
「もう(Sbanken諦めて)別な銀行にしたら?SpareBank なら支店もあるし、ネットでも問題なく使えるから便利だよ。自分の中では1番便利だと思ってる。」

...確かに。なぜ〜!なぜ、私は別の銀行でも口座をつくることを考えなかったんだ...。😫
言い訳するとすれば、こんなに時間がかかるとは思わなかったから。
でも確かに、2つ口座を持っていてもおかしくはないんだから、先にSpareBank 1で開設して、必要があればSbankenで手続きすればいい。そうしよう。

というわけで、その日のうちにSpareBank 1 に口座開設のオーダー。

一応、身分証明のために一度は店舗に出向かなければならない。家の近くの店舗でアポを取ろうとしたところ、1週間以上後の日程を提示されたため「出来るだけ早く口座開設したいの。他の銀行ですっごい時間かかって困ってるから、あなたのとこの銀行で開設しようと思ってるんだけど、もっと早い日程は無理?」と媚を売る🤓(笑)

「残念だけど、この日時しか提示できない。もし急いでるなら、Sentrum(街の中心)の別の店舗に聞いてみて。」と言われ、別の店舗に連絡。すぐではなかったけど、次の週にアポが取れた。

2020.10.15
Sparebankに行って、口座開設の手続きをしてもらう。送金など大抵の手続きはアプリでできるので、そのアプリの使い方も丁寧に教えてもらって、晴れて銀行口座を手にした。おめでとう、私。🥳
あとは日々の買い物に使えるデビットカード(キャッシュカード)を受け取るのみ!
カードは郵送で届くというので、またもや郵便局で身分証明が必要だったら大変だ!!!!!😨 と思い「カードは郵便受けに届くもので、郵便局で身分証明が必要なものじゃないよね??」と念押し。カードは郵便受けに入るとのことだったので、安心。

2020.10.23
カードが郵送で届く。ちゃんと届くまで、本当に郵便受けに入るのかちょっと不安だったけど、銀行の人に言われた通り郵便受けに入ってた...良かった。
これでようやく、ここに来てから待ってもらっていたいろんな支払いができるようになったのでした。

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一連の出来事を通して

私の場合、今すぐどうこうしなきゃいけない決定的な理由がなかったからだとは思いますが。正直それほどイライラはしたり、怒りの感情が湧いてくるわけではありませんでした。

むしろ周りの人の方が「それ、あり得ないね!」と怒ってくれて。みんなやさしい😭

それに、銀行の人も郵便局の人も、その人はその人の仕事をやってくれてるから... できる範囲での誠意は見せてくれてる、と感じました。

でも、起きている問題に対して解決策を探ろうとせず、たらい回しにされるのは、本当に困りました。こちらの問題ではない場合、私にはどうにもできないから。もう無力感しかない。別のところに取りに行くとか別の書類を用意するとか、私が自分でやれることはやるから、例外やプランBの場合の対応をちゃんと考えて教えてほしいと、強く思いました。

ノルウェーはいろんな部分で電子化が進んでいて、とても便利です。
普段の買い物で現金を出す必要もないし、飲食店での注文や友人間のお金のやり取りも、交通機関の定期券も、ぜ〜んぶアプリで済みます。印鑑も使わないし。
一方で、電子化したせいで、今回のような機械の問題が起こったときに融通が利かない不便さもあるようです。
大抵の場合は、うまくいきます。だから様々な手続きに対しておそれる必要はありません。ただ、私のケースのような例外があったときが問題なのです。

最終的にパスポートをスキャンしない方法で身分を証明して、手紙を受け取ることができたときには、結局、誰かがこちらの問題に一歩踏み出して歩み寄ってくれるかどうかがポイントだったとよくわかりました。

そうやって解決に近づけてくれた人がいた嬉しさと、それまで誰も責任を取ろうとせず動いてくれなかった事実へのがっかり感と。
自分が仕事をするときは、もし困っている人がいるなら自分の仕事じゃなくても思いつくことを最大限やろうと、心に誓いました。

チャン、チャン!おしまい 🤗

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