見出し画像

ゲーム音楽は心を突き動かす魔法

2021年7月23日。
東京オリンピックの開会式が執り行われました。
今回の開会式までの経緯も含めて、いろんな想いが巡ったとは思いますが、私は開会式の選手団入場時に流れた「ゲーム音楽」について語ろうかと思います。

ほんとに、ほんとに、ゲーオタやってて良かったなぁって思いました。
これに関してもいろいろな説とか流れていたけど、曲そのものを純粋に楽しんで聴いていたので、ただただ感無量でしたね。

ゲーム音楽って、ただ普通に聴いていてもそれぞれの曲の個性を楽しめるんですけど、やっぱりゲームをやったことのある人にとっては「曲ひとつひとつに思い出がある」と思うのです。
あのシーンで流れたのが印象的…あの戦闘に苦戦したから耳に残っているなぁ…とか、ゲームをやっていて心を突き動かされたとき、ゲーム音楽もすぐ側にいるのです。
またゲーム音楽って、そのシーンや戦闘などに合うようにしっかり作られているんですよね。当たり前なんだけど、それを当たり前にできるクリエイターの力たるや。
だからこそ印象深い曲がたくさん作られて、ゲーマーの心を突き動かしてくれるんですよね。もはや魔法です。

選手入場時の使用曲一覧(上記記事引用)

◆ドラゴンクエスト「序章:ロトのテーマ」
◆ファイナルファンタジー「勝利のファンファーレ」
◆テイルズオブシリーズ「スレイのテーマ~導師~」
◆モンスターハンター「英雄の証」
◆キングダムハーツ「Olympus Coliseum」
◆クロノ・トリガー「カエルのテーマ」
◆エースコンバット「First Flight」
◆テイルズオブシリーズ「王都-威風堂々」
◆モンスターハンター「旅立ちの風」
◆クロノ・トリガー「ロボのテーマ」
◆ソニック・ザ・ヘッジホッグ「Star Light Zone」
◆ウイニングイレブン(Pro Evolution Soccer)「eFootball walk-on theme」
◆ファイナルファンタジー「MAIN THEME」
◆ファンタシースターユニバース「Guardians」
◆キングダムハーツ「Hero's Fanfare」
◆グラディウス(Nemesis)「01 ACT 1-1」
◆NieR「イニシエノウタ」
◆サガシリーズ「魔界吟遊詩-サガシリーズメドレー2016」
◆ソウルキャリバー「The Brave New Stage of History」

今回これだけの曲が選ばれて、各方面のファンがざわついておりました。
せっかくならこれらの曲…ではなく、私的に「この曲もついでに聴いてくれ!」っていうゲーム音楽を紹介したいと思います。
とにかく全人類聴いてくれ! そしてあわよくばゲームを買ってくれ!!
推し曲多すぎて本当に迷ったから、もういっそゲーム買って全曲聴いてくれッ!!(懇願)
ほんと聴くだけでは勿体ないものばかりだから…!

カエルの為に鐘は鳴る「王子の冒険」

ゲームボーイで発売された「カエルの為に鐘は鳴る」のフィールド曲「王子の冒険」です。
知る人ぞ知る名作と名高いカエ鐘ですが、正直言ってどれも神曲すぎて選べない!
本当ならデラーリン戦(ラストバトル)とかエンディングのミルフィーユマジックも好きだけど! あれはゲームやった人にしか興奮が伝わらないッ…!

05:03から王子の冒険
ストーリー上何度も聴くので耳に残る人も多いはず

カエ鐘の作曲担当はどうぶつの森のとたけけでもおなじみ戸高一生氏です。神曲しか作れないとか恐ろしい…!!
耳に残るBGMもですし、カエ鐘はストーリーも感動的! この変わったゲームタイトル「カエルの為に鐘は鳴る」の意味が分かった瞬間に鳥肌が立ったし、ラストバトルは本気で号泣しながらプレイしていました。
ちなみにリチャード王子は私の推しキャラです。

デジタル・デビル物語 女神転生Ⅱ「Death Match 〜 死闘」

ファミコンで発売された「デジタル・デビル物語 女神転生Ⅱ」の通常戦闘曲「Death Match 〜 死闘」です。現在は「真・女神転生」や派生作品の「ペルソナ」などで人気を博しておりますが、それの旧約版と言える作品です。
このゲームの凄いところはファミコンカートリッジに特殊音源チップを入れることでファミコンの限界以上の同時発音数を実現させたこと。
加えて増子司氏が作曲したロック調の曲は荒廃した世界にマッチし、恐ろしいほどに緊張感を演出しています。

上記動画の27:51から
ゴリゴリのロック調が戦闘に緊張感を持たせる

余談ですが女神転生シリーズは一貫して「正義」や「悪」という固定概念を取っ払った攻めたストーリーが特徴的です。
法に基づいた正義を信じるか、理性に任せて力を振るうか、中庸として全てをリセットさせるか…それぞれの視点でやっていくと「何を信じるべきか」を考えさせられます。
今のご時世だからこそやってほしいゲームでもありますね。

Xenoblade「名を冠する者たち」

Wiiとニンテンドー3DSで発売され、Nintendo Switchでリマスター版も発売された「Xenoblade(ゼノブレイド)」より「名を冠する者たち」です。

この曲はユニークモンスターという、通常モンスターよりも遥かに強いモンスターと対峙したときに流れます。オープンワールドRPGであるこの作品では、雑魚敵に紛れる形で普通にユニークモンスターが現れて、問答無用でこの曲が流れるため、場合によってはトラウマになってしまう曲であります。レベル10〜20くらいの敵の中にレベル50とか紛れてるの頭おかしい。※褒め言葉
最初は絶望感あふれる旋律だが、時間が経つと、形勢逆転したかのようにアップテンポな曲調に。
ユニークモンスター戦も同様に最初は苦戦するけど、闘っていくうちに少しずつダメージも蓄積されて逆転していく…まさに戦闘の流れをそのまま曲に落とした傑作です。

こちらは公式でアレンジされたスタジオライブ版
BGMを担当された方々も演奏に参加されております

ゼノブレイド…というか、ゼノシリーズというのは元々「ファイナルファンタジー7」のあるシーンでゼノシリーズの元祖である「ゼノギアス」というワードが出てきたことがあり、ゼノシリーズを制作しているモノリスソフトに元スクウェア社員もいるので、いわゆるFF7とは親戚関係とも言えるシリーズです。
このゼノブレイド、続編のゼノブレイド2にはそれぞれ「名を冠する者たち」「さらに名を冠する者たち」という戦闘曲があるのです。
そしてFF7の戦闘曲には「闘う者たち」「さらに闘う者たち」という曲名があり…おや、これは偶然なのでしょうかね?

ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王「解放への勇進」

ファイアーエムブレムシリーズ2作目「ファイアーエムブレム外伝」のリメイク作品です。ニンテンドー3DSで発売。男女の主人公が仲間たちを引き連れて闘いを繰り広げるシミュレーションRPGです。
「ファイアーエムブレム Echoes(エコーズ) もうひとりの英雄王」「解放への勇進」は主人公の片割れであるアルムのストーリーで自軍ターンのときに流れる曲です。ファミコン版の原曲は辻横由佳氏が作曲。
最初はアップテンポなのですが、だんだんと穏やかな曲調へと転調する少し独特な曲。ですがアルムが持つ「勇ましさ」と「優しさ」が表現されており、それがオーケストラ調とマッチするのです。

ちなみに男主人公のアルムの中の人は花江夏樹さん
アルムの勇ましさと優しさをしっかりと演じておられます

正直言うと、原作であるファミコン版の方が大好きすぎるのですが、ここはあえてリメイク版を本気で推したい。
だってリメイク版もうちょっと売れてほしかったんだもん!!!!
だから買って! 聴いて!! あとアルムは私の推しキャラの1人なのでめっちゃ愛でて!!!

ファイナルファンタジーⅥ「仲間を求めて」

言わずと知れたファイナルファンタジーシリーズ6作目、スーパーファミコンで発売された「ファイナルファンタジーⅥ」より「仲間を求めて」です。
ファンからしたらベタオブベタだけど、それでも推したい。私はこの曲で救われたから。

ストーリーの転換とも言えるある出来事が発生し、仲間たちも散り散りに。そんな絶望的状況下に仲間のひとりであるセッツァーが飛空挺を起動し、そのときに初めて流れ、以降フィールド曲として流れるのがこの曲です。
この飛空挺起動までの経緯もFF6屈指の名シーン、名演出と言われているので、未見の人はとにかく買って見てほしいですね…。

羽を失っちゃあ 世界最速の男になれないからな。
また夢を見させてもらうぜ。

ファルコンよ。

辛い日々にウンザリしてくるとき、この曲を聴くと少し前向きになれます。きっと希望はどこかにある。
前述した「曲に思い出がある」の筆頭がこれだなと感じますね。スーファミのグラフィックとBGMの底力がこのシーンに詰め込まれています。
今の世代の人たちにもぜひ触れてほしい作品と曲です。

ロマンシング サ・ガ「バトル2」

スーパーファミコンで発売された「ロマンシング サ・ガ」より「バトル2」です。ロマサガの初代ですね。
この曲は野球ファンである私だからこそオススメしたいのですが、この曲は千葉ロッテマリーンズのヒットテーマとして使われているのです!(ただ、今は応援歌もなかなか流せない時代なので、今も使われているかは不明…)
伊藤賢治(イトケン)氏が手がけた至高の戦闘曲。ノリノリにならざるを得ないベースラインの中に緊張感あふれるトランペットが特徴的。

0:24のところが
「我らにー 勝利を はーこーんーでー くれー」の
フレーズのとこですね

これだけではなく、様々なゲーム音楽が野球の応援歌に流用されていますので、調べるとめちゃくちゃ親近感が湧くと思います。意外な驚きもあるかも?

さらに余談を書きますと、ロマサガ3の「最果ての島」のテーマ、ロマサガ未プレイ者が聴いて「あれ?」と思った方がもしいたら、もしかしなくても「井戸自体が俺っさ♪」のアレです…とだけ伝えておきます。伝わる方にのみ伝われば良いです。笑

ワイルドアームズ「荒野の果てへ」

プレイステーションで発売された「ワイルドアームズ」のオープニング曲「荒野の果てへ」を最後に紹介。
なるけみちこ氏が手がける曲は無駄な音がなく美しい曲ばかりなのですが、それを象徴するのがこの曲かと思います。
西部劇とSFを融合させ、荒野を舞台にした作品なのですが、切ない旋律と口笛がまさに西部劇らしく、心に染み渡ります。でもただ悲しいのではなく、そこから次へ踏み出そうと前向きにもなれる…ストーリーを理解しているとよりその気持ちが強くなると思います。

ぜったいに、ぜったいです

曲調自体は比較的渋めなのですが、主人公3人が「力がある故に迫害された少年」「復讐のために力を望む青年」「自身は愛されていないと思い込む少女」とそれぞれ何かしらのトラウマを抱えており、それらを乗り越える様子がこのオープニングと少しずつ重なっていき、ゲームを起動するたびにオープニングにかぶりついてしまいます。夕焼け空を見ながら聴きたいですね。

さいごに

…推し曲が、推し曲が多すぎる…ッ!
相当絞りに絞ったんです…あまり長々と語ってもと思ったけど結局長くなるし、なんならゼノブレイドのところは思い入れ強すぎて語りすぎている…。
こういうのをもっとシンプルに語れる人が羨ましいです。

でもとにかく、これらを聴いて、聴くだけで終わらず少しでもゲームに興味を持ってくれると嬉しいです。
いくつかレトロゲームもありますが、現行ハードでアーカイブ配信をしている作品もあるので、全く触れられないというものは少ないかと思います。
でもせっかくなら実機プレイしてほしいな!(実機派)

そんな感じで、今回はかなり長く語ってしまいました。
ここまで読んで(ついでに聴いて)頂き、ありがとうございます。

この記事が参加している募集

全力で推したいゲーム

心に残ったゲーム

「君はサポートしてみてもいいし、しなくてもいい」※サポートのお礼メッセージはすべてネタとなっております