ジブリ大博覧会(3/5)

 映画のプロデューサーというのは、映画によって、あるいは人によってやることが違うらしい。
 今回は、ものの姫のプロデューサーの仕事をお話しします。

 鈴木プロデューサーの仕事は、製作、宣伝、配給、興業。
 監督と企画書を書く、スタッフィングをする、スケジュール管理をするといった、
 映画製作に関わる仕事。
 キャッチコピーの提案、予告編、テレビスポットなどの映像製作(宣伝)、
 配給会社の決定、映画館で上映スクリーンをどれだけ獲得できるかという仕事もやります。

 企画書
 もののけ姫の企画書を見ました。さすがにプロの書く企画書はひと味違います。
 まずは、だれが主役なのか。
 時代背景は?
 何を目的とするのか?
 ラストのシーンでのセリフがどうなるのか
サン:アシタカは好きだけど、人間を許すことは出来ない。
これに対するアシタカのセリフ案は、最終案とは違っていました。
 このあたりの練り直しとか、苦労のあとがよくわかります。 

 進捗状況の交換
 企画が監督の目にかなって、それから仕事がはじまるんですが、
 一応会社なので、部下の進捗状況の管理に関する、部下と上司のやりとりも公開されていました。
 夢を売っている会社も、厳しいね。

 今回実感したのは、もののけ姫を完成させるために、いろんな苦労や努力をしているんだな、ということでした。
 もののけ姫の時代背景を考えるにしても、主役は武士や領主ではなく、脇の脇だというこの視点がオリジナル。
 疑問はあります。資料をあたったり作画のための想像力を培ったり、サンの衣装とか室町時代の村民たちの衣装とか、どうやってわかったんだろう? 

 サンの苛烈な性格のおかげで、ともすれば説教くさくなりがちなテーマが立派な娯楽作品になってます。
 戦いを通してわかることって、あるのかもね。

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