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フレトー。最近はフレンチトーストのことをこのように略すようだ。

インスタグラムの登場で、インスタ映えという言葉が流行り、飲食業界もインスタ映えを意識したメニューを考案して宣伝し、集客している。

フレンチトーストもその中の一つだと思う。

そして、フレトーという言葉が誕生した。

私はアラフィフだが、若い方々の感性や感覚が好きなので、すんなり受け入れてしまう柔軟性を持ち合わせていると思っている。

フレンチトーストの語源はフランスかと思いきや、アメリカだそうだ。ジョーゼフ・フレンチさんが命名したそうだが、真偽は不明とのこと。(ウィキペディア調べ)

私の記憶では、食べ残って固くなったフランスパンを牛乳と卵を混ぜ合わせた液に付けて焼くことによって、美味しくよみがえらせる、アレンジ料理が発祥だったと思う。

今や、世界各国で親しまれているフレトー。

その製法や材料もオリジナリティに溢れている。

もはや残り物のアレンジ料理ではなく、フレトーを作るためのパンや卵液などこだわりの材料で作られている。

私がはじめてフレトーを食べたのがいつだったか記憶が定かではないが、衝撃だったことはよく覚えている。

というのも、小学生の時に母が作ってくれていたフレンチトーストがフレトーだと信じて疑わなかったのに、実は、それはフレトーではなくて、バター焼きトーストだったということを知ることになったからだ。

母はよく、朝食や昼食にフレトーと言って、フライパンにたっぷりのバターを溶かして、そこに食パンを敷き詰めて両面こんがり焼き上げたものを作ってくれていた。私はそのフレトーが大好きで、小学生高学年になると、休みの日に自分で作って食べていた。

そして、それがフレトーだと思い込んでいた。

だから、本物のフレトーを食べた時、衝撃だった。

え?私がいままでフレトーと思っていたものは、何だったのか!?

私がそれまでフレトーと思って食べていたバター焼きトーストは、カリっとしていて、焦げ目が香ばしく、バターの香りが口いっぱいに広がる食べ物だった。

でも、本物のフレトーはしっとり、ふわふわで、プリンみたいな食感だった。甘くて、とろける、全く別物の食べ物。

それから私はすっかり本物のフレトーのファンになってしまった。

自分でも作ったりもしたし、フレトー専門店や、カフェでフレトーがメニューにあれば必ず試す。パン屋さんにもフレトーが売っていたら必ず買ってしまう。

お店によって全然食感も味も違う。

自分の好みのフレトーを探すのが趣味になってしまった。

最近のお気に入りは、麻布十番モンタボーというパン屋さんの、「吟屋久島」という食パンを使ったフレトーである。

このフレトーはもはやパンプリンである。

週末にしか店頭に並ばない、限定商品なので、見かけたらついつい買ってしまう。

しかしながら、たまに幼き頃のフレトーという名のバター焼きトーストが懐かしく、恋しくなることがある。

久しぶりに作ってみようか・・・。


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