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──まさか、わたしがリース作りをするとは。@ #旅と写真と文章と オンラインイベントレポ

──「昼下がりの午後、待ち合わせ場所はパソコンの前。」これが今の日常だ。

いい天気だったね。ベランダにふき込む暖かい風を全身で浴びながら目をつぶり思う。きっと数ヶ月前ならファインダー越しに空を見ていただろうと。

ピーンポーン。

そうだ、今日はオンラインワークショップをする日だ。慌てて玄関へ走る。送り主は「Lifft」。みずみすしく、ひかえめに香るかすみ草が届いた。

箱の中身は、かすみ草の花束とリース土台、ワイヤーとリボンが入っている。


お昼ご飯を作りながらふと思い出したこと。「──まさか、わたしがリース作りをするとは。」というタイトルはこの記憶から。

わたしの母は花がとても好きだ。庭にはいつも何かしら咲いて、花のある日常は私にとっては当たり前だった。わたしの凝り性は母譲りだろう。フラワーアレンジメントやらリースやらステンシルやら様々なワークショップを自宅でやっていたな。幼かったわたしは母の姿を見て何を感じていたのだろうか。ただ深くわたしの記憶に刻まれていることは確かだ。そんなことを考えていたら待ち合わせの時間になった。

昼下がりの午後、待ち合わせ場所はパソコンの前。

お気に入りのマグカップにアイスコーヒーをいれて。届いたお花たちとハサミをテーブルに用意して待機。

画面の向こう側では、ここではない日本のどこかで仲間たちが微笑んでこちらを見ている。いつもと違う触れ合いが不思議な感覚をもってきた。

耳を傾けて、先生のお話を聞いていると背後に誰かを感じがした。ああ……そうか、もうすぐ母の日だね。このリースは母へ贈ろう。

みずみずしいかすみ草をひたすらカットしていく。5cmくらい。

ときおり聞こえるみんなの声は心地よく穏やかな時間をくれた。自粛生活をしていて感じる孤独感が消えていくのがわかる。──ヒトは独りでは生きていけない生き物なのだ。そして画面越しでも声の温かさを感じることのできる生き物でもある。ヒトは人を救うんだ。なんてね。

カットしたかすみ草を5束ずつワイヤーを使ってリース土台につけていく。真ん中に5束クルン。右側に5束クルン。左に5束クルン。

手を動かすたびにかすみ草の香りが鼻に届く。自分の手で少しずつ形になっていく。モノづくりの楽しさだ。

この過程が大好きで写真におさめることが多い。余裕があるんけじゃないけど撮りたいと思うとカメラを構えられずにはいられない。

茎を隠すように5束クルンを繰り返すこと6、7回。もっこもこのかすみ草のお花畑がリースの上にできてくる。

「あ!いいですね!上手にできてます!」という一言はみんなの幸福度をあげる魔法の言葉だ。わたしはずっと教えること、伝えることを仕事にしてきた。人生の大半の時間を使ってやったきたテニス。それが始まりだった。その時のコーチがわたしの憧れの人だ。夢を与え、楽しさを伝えて、人を輝かせる人になりたい。そんなことを思い出させてくれたいい時間だった。

この人生の休憩時間みたいな自粛生活は、わたしの人生に何をもたらすんだろうか。この時間はきっとなくてはならない時間なのかもしれないな。

茎を隠すように白いリボンをキュッとつけたら出来あがり。

もくもくと時に談笑しながら作業をすること約1時間半で完成したかすみ草リース。工夫することで気持ちも暮らしも豊かにできる。オンラインでもできることはたくさんあるんだなぁ。

素晴らしい体験でした!Liffeのみなさんありがとうございました!そして、企画してくれた我らが船長、伊佐知美さんにも大感謝。

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