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あなたは 和音の姿を 見たことがあるだろうか? 音の構成とキャラの違いを見てみよう!

あなたは、ポップスやジャズで使われているコード記号を よくご存じだ。
さらに あなたは、そのコード(和音)の構成も知ってますよね。
でも、おそらく「和音ちゃん」がどんな姿をしているのか、それを見たことはないでしょう。
楽曲の中に棲んでいる「和音ちゃん」。その個性的な姿・形を紹介しましょう。
ちなみに、右に書いてある譜面上の音構成は「C (ド)」を根音として表してます。



メジャー コード

メジャー コード Major chord (Major)
Major chord

メジャーコードは、コードの中での基本とされることが多いが、特にこのコードが偉いわけではない。ただ、メジャーコードを基本とすると、他のコードの音の組み立て方が扱いやすくなるのは確か。
でも、やっぱりちょっと偉いかもしれない。
「メジャーコードちゃん」は、安定している。シャキンとしていて 重心が低いので倒れにくい。町で出会ったら笑顔で挨拶をするし 他のコードともすぐ仲良しになれるんだ。長音階の音楽では頻繁に表れる。長音階だけではなく短音階でもよく顔を出す。
とても いいヤツだ。明るく健康的なイメージが持ち味で、このコードだけで音楽ができあがっていることもある。長音階の楽曲の最後には必ずと言っていいほどメジャーコードが締めくくってくれる。


マイナー コード  (●m)

マイナーコード minor chord
minor chord

マイナーコードは、悲しい感じ、暗い感じ、貧血気味で、低血圧。そんなイメージが付きまとう。
たしかに、それは否定できない。メジャーコードと比べると、丸みをおびた形をしている。しっとりと優しい顔だ。
暗い音を出す。そう感じてしまうのは色っぽい姿をしているからかもしれない。さらに、マイナーコードの持ち味を強調し過ぎる人間どもの せいかもしれない。
思い込みを捨てよ。
ウキウキのリズムの中に出てきた場合は そんなに暗くはないし、メロディーによっては、そして明るい歌詞の唄の中では暗い感じは無くなっちゃう。人間どもは勝手だ。
マイナーコードは、短音階が「我が家」であり 基本的に短音階の中に棲んでいる。ただ、短音階の楽曲は メジャーコードも気安く受け入れている寛大さも持ち合わせている。
とても安定した音構成で重心も安定しているので ひっくり返ることはなく 楽曲の最終場面をしっかりと締めくくることができる。
「マイナー」とか「短」というネーミングは、彼女に失礼だよね。
・・・え? マイナーコードは女性なの?


メジャーセブンス コード (●Maj7)

メジャーセブンス コード (Maj7)
Major 7th chord

メジャーセブンスコードは、爽やかなヤツだ。
メジャーコードと同じDNAをもっているが、爽やか成分を取り込んでいる。
爽やか成分と書いたが、この音を聴く人間どもには、ふんわり感として聴こえるかもしれない。メジャーコードと同じ本体の上に爽やかで ふんわりとした頭部を冠している。その頭部分は年配方の白髪のようで、グラデーションがかかっていて空気の中に溶け込んでいるようだ。身体全体がゆらゆらと漂っている感じすらする。
時として、世の中の森羅万象をすべて受け入れた高貴なキャラにも見えるではないか。


セブンス コード (●7)

「セブンスコード」は「メジャーセブンスコード」と、ほんの僅かに違うだけなのに こんなに性格が違うとは・・・

セブンス コード
7th chord

セブンスコードは、わがままで、いつもイライラしている。
なんか、響きの良くない音を拾ってきて大事に持っている。そのせいか、いつも倒れそうな体勢をしていて、たぶん拾ってきた音を使って支えているのではないかと思われる。こけそうで あるが こけない。
人間どもは不協和音と呼んだりする。本人はいやだろうな。だから、いつも機嫌が悪い。
さらに、寿命も短かい。ちょっと可愛そう。でも仲良しのメジャーコードに移るための役割をきっちりと果たす。


ナインス コード (●9)

ナインス コード
9th chord

ナインスコードは、もっと わがままで、機嫌がよくない。
響きの良くない音を拾ってきて大事に持っているのだけど、それでは もの足らず音をもう一個 拾ってきてる。セブンスよりも更に不安定で、落ち着きがない。
これは、もう「不協な音のカタマリ」として、扱うしかないか。
ただ、現代の人間どもは、この はみ出し者が少しだけ顔を出すのが好きなようだ。あまり長くは付き合えないが、ちょこっとだけなら「クレイジーなヤツと絡むのは面白いやないか」ってなわけ。


ディミニッシュセブン コード (●dim7)

ディミニッシュセブン コード (dim7)
diminish7th chord

ディミニッシュセブンコードは、縦横が同じ寸法の立方体をしている。表面がデコボコした立方体だ。そしていつも ニヒルな笑みを浮かべている。
基は3音のディミニッシュという小柄で扁平な身体つきだったが、もう一つ「セブン」という音を取り込んで4音構成の立方体になった。
なにかしら、怖い声を発する。
ディミニッシュセブンコードだけの音構成だけを聴くと、暗闇の中から幽霊で出てくる場面を連想させるんだ。
最大の特徴は、上下ひっくり返っても、横に倒れても、どれが正しい姿勢なのか区別がつかないこと。足元と頭部の区別がつかない。だって立方体だもの。こわ!。


サスフォー コード  (●sus4)

サスフォー コード  (sus4)
suspended 4th chord

サスフォーコード は変わり者だ。基はメジャーコードなんだけど、メジャーコードの反抗期みたいなもんだ。
なんかヘラヘラしていて、掴みどころのない性格。
部分的に押し込まれているのか、引っ張られているのか判らんが・・・いずれにしても、グニョッと歪んだ体つきをしている。背骨がちょっと曲がってるのかもしれん。
ちょっと危ないことをしたり、いたずらをして人の気を引いたりする人間どもが いるよね。サスフォーコードは、それだ。
「へへへ、これって面白い?」って、ちょこっと目立つパフォーマンスをして、すぐ姿を消す。
サスフォーコードは、割と早く普通のメジャーコードに戻って、真面目になる。反抗期は短い。


オーグメント コード (●aug)

オーグメント コード augmented chord
augmented chord

懐が深い。雄大な性格。
大柄じゃないのに、なぜか大きな体格に見える。体格が大きく見えるのは大地とか大洋のような広く包み込む心のキャパの大きさにあるのだろう。
特徴は、上下左右同サイズの立方体であるということ。倒れても ひっくり返っても同じ形をしている。これはディミニッシュセブンと同じのだけれどオーグメントコードはでっかい。繰り返すが、身体そのものがでっかいのじゃなくて、その懐がでっかいのだ。包み込む心が深いのだ。
邪気をもった人間どもも、オーグメントコードの声を聴くと、フンワリと優しい人間になる。
大空の広さ、宇宙の壮大な世界へ誘いこみ、過去の煩悩を洗い流し次の世界への橋渡しをする。


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