私がシニアビジネスを始めた理由
2009年「高齢者フットケア」で自費サービス(介護保険、健康保険が使えないサービス)として始めました。
仕事の内容はまたの機会にご説明しますが、主に高齢者の変形した足爪のケアをおこなっています。
爪は伸びるのお手入れしなくちゃいけないけれど、実は時間も技術も必要であり、その部分をお任せくださいという、介護業務の隙間産業です。
高齢者の足爪の現状に腰を抜かす
2006年、フットケアの技術を習得するために養成スクールに通いました。
2008年、カリキュラム修了したものの、プロとして通用する技術はありません。
技術も道具も使わなければ錆びるだけです。そこで思いついたのが、高齢者施設へのボランティア。社会福祉協議会を通じて紹介をしてもら月に2回ほど、通わせてもらうことにしました。当時は会社員で下の子は保育園児のシングルマザーだったため、週末を利用して1年ほど続けました。
そこで目の当たりにしたのが、高齢者の足爪の現状・・・スクールで学んだこともない、聞いたこともないし見たこともない変形した足爪・・・
初のモデルであるご利用者さんの車椅子の女性。今、思い出してもかなりの変形でした。当時の私は技術もなく、時間もかなりかかりお疲れになったはずですが、ケアが終わった時に、「ありがとう。長年、悩みの爪がキレイになりました。」と涙を流して喜んでくださいました。
そして、皆さん私のことを待っててくれるんです。ご利用者さんであるモデルの方々はもちろん、施設の看護スタッフも、介護スタッフも。
思い込みで会社を辞めて、起業
ボランティアの経験から、私の技術を待っている人がたくさんいるはず!!と思い込んでしまい、半年後に会社を退職して晴れて、高齢者ビジネス産業で起業をしたのでした。
今でこそ、高齢者フットケアは少しずつ認知されてきています。技術や知識を教えてくれるスクールも増えましたが、10年以上前は民間資格では美容がほとんどでした。ですが、美容系のフットケアに進むことに魅力を感じず、どうしようか悩んでいたこともあり、ボランティアの経験での思い込みは、未来が拓けたような気持ちになりました。
最期まで自分らしく生活をする
そんな、きっかけで始めた仕事でしたが10年以上になりました。やり甲斐も感じていますし、高齢者に必要なケアだと胸を張って言える自信もつきました。
何のために必要なのか?と聞かれたら、「自分らしく生きる」ためです。足爪のお手入れで何を大げさな!!と思うことでしょう。でも、最初のモデルの方の嬉し涙を見た時から、足爪は体の健康だけでなく、気持ちにも深く関係ある!と、思っています。
「自分らしく生きる」って、若い健康な方でしたら自分の気持ち一つで手に入ることかもしれませんが、高齢になるにつれ中々、難しくなるんです。
特に施設でお世話になっていると体もお金も、家族も思うように行かないことだらけなんです。そんな中で、少しでも快適で安全に生活をするお手伝いが私の仕事です。
初投稿ですが、10年振り返りとして続けられたらと思います。
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