駆け出しフットケア施術者様へ。サービス料の決め方
料金設定、悩みますよね。仕事始めは特に、自分の価値を数字(金額)にするのですから難しいです。私も始めた当時は同業者がほとんどいない状態からのスタートでした。
ブルーオーシャン?と、思えるかもしれませんが、そもそも「フットケア」を知ってもらうところからでしたので、苦労しました。
爪切りにお金を払ってもらう、高齢者施設では今までにないサービスです。
実に14年前のことです。今では同業者も増え、フットケアの認知も広がっています。
先日フットケアの施術者として始めるため、営業を頑張っている方からご相談がありました。
以前、勤務していた特養にフットケア導入の提案をしたときのことです。
提示したサービス料金では導入はし難く、半額を逆提示されたとのことでした。
特養では自費サービスは受け入れられない?
特養での自費サービスの受け入れが厳しいのは承知しています。
私も有料老人ホーム・グループホームと長くお付き合いをしている社会福祉法人の特養に、営業をしたことがあります。
結果は自費サービスというだけで、話は進みませんでしてた。
祖母がお世話になっていた特養でも同様の対応でしたので、特養では自費のフットケアサービスを提供することはできないのだと思い込んでいました。
ですが、数年前に横浜市の特養からオファーがあったのです。
そして晴れてフットケア導入に至り、有料老人ホームと変わりのないサービスを提供することができたのです。本当に嬉しいご縁でした。
もちろん継続して頂いています。今では月間20名以上のご利用があります。
導入に至る施設は何が違うのか?
特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、グループホームと施設の形態は様々ですが、導入に至る施設、導入後に利用者が増える施設は何が違うのか?
それは施設のフットケアへの理解と、ご家族様との関係づくりだと思います。
施設が利用者の足爪の変形にどう向き合うか
正直、差こそあれ介護施設で利用者の足の爪切りに困っていないところなんてないのではないかと思うほど、高齢者の足爪の変形は深刻です。
施設として、どう取り組むのか?真剣に考えているか。
おそらく、どうして良いか分からずに放置している施設もあるでしょう。フットケアサービスを導入していなくても、何らかの対応をしているのでしたら、良いのですが見て見ぬフリは問題です。
利用者、ご家族との関係づくり
私たちは施設に導入のご案内を提案することはできますが、利用者やそのご家族に直接訴えることはできません。
施設で導入が決まったら、施設のご担当者や、施設のスタッフにフットケアが必要な方に薦めてもらうしかないのです。
施設が必要だと思い、利用者やそのご家族に自費のご案内をしたときに、スムーズに利用開始になるのは日頃からの施設と家族のコミュニケーションがあるからなのだと思います。
もちろん自費サービスなので、利用に至らない方もいらっしゃいます。
お付き合いのある施設でしたら、できる限りの協力をしたいと思っています。
サービス料の決め方
話は戻ります。彼女は半額でもサービスを開始するべきか悩んでいました。
私は半額ではサービスを開始するべきではないと考えます。
そもそも、サービス料はどうやって決めれば良いのでしょうか?
サービス料には、どんな項目が含まれるのか?
施術料・訪問料・消耗品・事務費・固定費
ざっくり考えても上記が含まれます。
さらに細かく見てみると、施術料の時間はどれくらいなのか?
訪問は公共交通機関なのか、自家用車かで費用も時間も変わります。
時間が変わるとサービス料に反映します。
忘れてはいけないのが事務費です。施術ばかりが仕事ではありません。むしろ施術者は忘れがちですが、事務仕事って大事です。
固定費も頭に入れておきましょう。
通信費、ホームページのメンテナンス、車の維持費など例え訪問でも固定費は少額でも必ずあります。
その全てを計算して、自分への報酬も出さないといけないのです。
そこには社会保険料が発生します。
値上げはできない前提で最初に決めた方が以降の苦労が違います。
仕事が欲しい!施術がしたい!
そんな焦る気持ちが私にもありました。
でも、できないからと途中で投げ出すくらいなら、始めないほうが良いです。
始めたからには継続することが責任です。
私たちは仕事としてサービスを提供しています。技術の安売りは後々、自分の首を締めることになるので慎重に料金設定をしましょう。
仕事を始めてすぐにお客様が殺到する事態は、ほぼないです。
種を蒔いていてもすぐには芽が出ず、忘れた頃にご縁がつながることもあります。
何事の地道にコツコツが1番の近道です。
焦らず、腐らず、継続です。
高齢者フットケアの施術者を目指している方、どうぞ頑張ってください!!
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