「高齢者の巻き爪」改善にテーピングは効果的か?
巻き爪のくい込み部位が痛む時に、応急処置としてテーピングをすることがあります。
受診をした皮膚科で勧められたと言う方もいます。
例えば施設に入居している高齢者が、巻き爪の痛みの緩和のためにテーピングをすることは有効でしょうか?
ワイヤー装着までの、痛みの対処でテーピング
どんなタイプの巻き爪にもテーピングが有効と言うわけではありません。
ここまで強く巻いてしまっている爪では、テーピングをしても対処にもならないでしょう。
他の方法を検討しましょう。
以前、本家のサイトでテーピングについて記事をあげています。
まず、ご一読ください。
最近も、巻き爪が靴に当たると痛みがあると言う方が、ご自分でクッションがわりにテープを巻いていたら、皮膚が赤くなり皮が剥けてしまいました。
適切にカット後、痛みがなくなったのでテープの中止をアドバイスしました。
高齢者の巻き爪に、テーピング改善が期待できないわけ
2015年に投稿した記事ですが、あれから経験を積みましたが、基本的な考えは変わっていません。
抜粋します。
私の見解ですが、高齢者の巻き爪にテーピングでの改善は難しいです。
なぜなら・・・
①テーピングの接着面が、高齢者のデリケートな肌に負担になること。
高齢者の皮膚はデリケートで剥離しやすいです。テーピングは粘着力が強いので、負担が大きく、皮膚トラブルに発展することがあります。
②介護施設では、スタッフによってテーピングの巻き方のスキルにむらがあること。
テーピングは見た目よりも難しく、きちんと貼れていないと効果がありません。
介護スタッフにスキルがないと、負担ばかりで効果がないです。
さらに、在宅高齢者ではどうでしょう?
自分でテーピングできるとは思えません。同居の家族ができるかも不明です。
③入浴時のみテーピング交換だと、週に2回程度になりテーピングが緩んで効果が期待できないこと。
本来は毎日の交換、貼り替えが理想です。入浴時だけだと、歩行がある高齢者は緩みが出てきます。緩んでしまうと効果はありません。
また蒸れる原因にもなり、不衛生です。皮膚トラブルの原因にもなりかねません。
④テーピングは対処法であり、根本解決には至らないこと。
テーピングは、一時的な痛みの軽減に使うものであり、改善を期待するものではありません。
以上、上記の理由が挙げられます。
まとめ
高齢者に限りませんが、テーピングは巻き爪の根本改善には至りません。
次の処置やケアまで、痛みを一時的に緩和す?対処療法です。
では、どんなケアが必要でしょうか?
現在は、爪を抜かずに処置する方法もあります。
また爪周りに炎症や、化膿がなければフットケアサロンなどの民間療法も可能です。
民間療法では、ワイヤー、プレートなどを使用して、丸くなった爪を平な形にまで戻していきます。
ケア時の痛みは、ほとんどありません。
お困りの方は、お近くのフットケアサロンに相談してみてください。
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