総合病院

今日は暑い。マスクをすると息が出来なくて苦しい。今日は病院に行かなくてはいけないから仕方なくつける。

病院についたらやればいいんだろって感じで熱を測られるけどいつもあんなの信用できない。

相変わらず小さい車椅子に乗せられて診察していく。自分の体が大きいのだから仕方ないけど。

先ずは心の病を相談、「寝られないんです」と言ったら「寝なきゃいいじゃん」と返ってきた。正直出来ることはないんだって。じゃあ何であなたは精神科医を名乗ってる?あなたにすがっているのわからないのかな?心は伝わってないのかな?心ってなんだ?心と体は繋がっているはずなのに、どうすればいいのか?寝られない頭では考えられない。目を覚ましたい。考えをまとめたい。話す言葉はもっとあるはずだ。でも言葉はマスクを通して出てこない。言葉を発せられないまま、その医師は次の予約を取り敢えず入れて印刷した紙を渡し「お大事に」と言われた。まだ伝えたい言葉はあるはずなのに。目を覚ましたい。ただそれだけなんだ。でも車椅子は部屋から追い出された。

そして次は呼吸器科。僕は重篤喘息で何度も入院するレベルだ。さらにVCDという特殊な病気も持っている。不安がある事により呼吸が苦しくなる。心と体は繋がって居るのだ。その為、僕の点滴にはステロイドの他にホリゾンという普通は喘息禁忌の薬が入っている。それのせいか薬が入ってくるとメンソールが腕から入ってきたようにスーッとする。2時間で落として呼吸器を拡張していく。心が落ち着くと体も回復する。精神科医はそこをどうして分かってくれないのか?身体は動かないけど心はあるんだ。話す事だって出来るはずなんだ。笑うことだってできる。涙だってでるんだ。

耳鼻科、循環器科、皮膚科、整形外科、リウマチ科…どんどん行く科は増えていく。総合病院に行くから病気も増えていく。行くのが嫌になるけど行くのを辞めたら死ぬから行く。行くのが仕方ないから行く。行く…行く…行く日が増えていく。総合病院に何故行く?考えられなくなっていく。自分で死に向くことが出来なくて、まるで中毒みたいに行くことしか出来なくなっていく。

総合病院に、また行く。


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