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Pettiagalla OP(ぺティアガラ オーピー) ―王道中の王道を歩むディンブラの紅茶

 少し前に、セイロンティーの1つであるMaha Gastotte OP1(マハガストッテ オーピー1)について書いた。この紅茶は、スリランカの中でも標高約1,800mとかなりの高地で栽培される。Pettiagalla OPもほぼ同じ標高なのだが、味わいや水色は全く異なっている。あまりに違っているので、差異にも着目しながら、今回はPettiagalla OPについて取り上げる。

 袋を開けてみると、茶葉はMaha Gastotte OP1(マハガストッテ オーピー1)と比較して、やや小さい。個人的には、中国の紅茶の1つであるImperial Keemunが近いように感じた。茶葉は割れて細かいタイプではなく、葉の形がしっかりと残っている。抽出してみると、しっかりとした赤色で、Maha Gastotte OP1(マハガストッテ オーピー1)を入れたときのような淡い黄色に近い色味ではない。
 飲んでみると、しっかりとした重みを持っており、この味なら誰しもが紅茶だと認識する王道の味わいと感じた。前述のように茶葉の形状がしっかりと残っているためか、雑味が少ない印象だ。また、Pettiagalla OPは紅茶の産地で有名なディンブラで採れたものということもあり、牛乳との相性も良さそうな風合いだ。ちなみにPettiagallaとは、農園の名前らしいが、インターネットで調べるとディンブラではなく、ウバの紅茶として記載しているウェブサイトもあった。どちらが正しいのか分からないものの、TWGはディンブラの紅茶として紹介している。
 飲み方としては、ストレートかミルクティーだろう。個人的には最初はストレート、その後濃くなってきたところで、ミルクを追加した。牛乳の甘さと紅茶のどっしり感がよく合っている。ちなみに飲み切れなかった分を冷やしてアイスミルクティーにしてみたら、こちらもコクがありつつさっぱりとした飲み心地で大変良かった。

 マリアージュとしては、突出した個性があるタイプではないため、何とでも組み合わせやすいと推測する。ただ、ストレートの時は完全に料理やスイーツにメインを譲る形だが、ミルクティーにすると、対等とまではいかなくてもサブの役回りに徹する印象は薄くなる点だけは、留意しておいた方が良いかもしれない。

 食事系の場合、ストレートと合わせるなら好きな物と組み合わせて欲しい。シンプルなサンドイッチから、濃厚な味わいのホットドッグやエッグベネディクトまで、幅広く組み合わせられるはずだ。個人的には、ゆで卵を燻製マヨネーズと和えたものをトーストに乗せてペアリングしてみた。しっかりした味わいのパンの後味を、すっきりさせてくれる相性でとても良かった。
 一方、ミルクティーとの組み合わせなら、バタートーストやガーリックトーストなど、あまりパンに複雑な味わいが乗らないものがおすすめだ。

 スイーツの場合、ストレートの場合は食事系同様に、何と組み合わせても楽しいと推測する。シンプルな焼き菓子から生クリームをしっかりと使った生菓子までサポートしてくれるだろう。個人的には、エッグタルトとのペアリングを楽しんだ。優しい甘さの卵とサクサクのパイ生地を紅茶でリセットしながら味わえた。今回試してはいないが、エッグタルトであれば、恐らくミルクティーとの相性も良いと思う。他にもスコーンやフィナンシェなどはストレートでなくても楽しめるはずだ。
 
 最後にPettiagalla OPは、量り売りのみでの販売となっている。扱いづらい部分はあると思うが、王道と呼べる味わいなので、何か1つスタンダードな紅茶が欲しい場合はおすすめだ。

Pettiagalla OPの量り売りが入った袋。

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