祝100回! シンガポールのTWGで買い物してみよう
気づけば、今回でこの連載も100回になる。何か特別なことをしたいと色々考えていると、今までTWGでどのように茶葉を購入できるか、書いたことがなかったことを思い出した。シンガポールの事情を書いても、日本に居る人にはあまり関係ないと思ったのが理由だが、先日無事に水際措置も緩和され、以前よりも渡航しやすくなった。きっと、シンガポールに来たついでにTWGを買ってみたいと思う人も居るはずだ。
今回の記事は4つの項目に分けているので、今まで買ったことがある人にとってはもちろんのこと、今度試してみたいと思っている人にも参考になれば幸いだ。
その1 どこで購入するか
シンガポールでは、ティーサロンとオンラインの2種が存在する。サロンの中には座って飲めないテイクアウトのみの場所(オーチャードの高島屋地下2階)もあるが、基本的には落ち着いて飲める喫茶店のような営業形態とショップが併設されている。島内に多く存在しており、自分の行動と合わせて選ぶことが可能だ。
①ティーサロン
どこの店舗も素晴らしいが、個人的におすすめしたいのは、非常に大きくて基本的にどの茶葉を注文しても在庫があるION Orchardと、地下2階にある方のMBSの2店だ。逆に言えば、ここに無ければオンライン以外での入手は厳しいと考えた方が良い。ただ、MBSに関しては地下1階にも店がある。こちらも在庫はしっかり持っている可能性があるが、私自身あまり利用したことがないため、以前からある地下2階の方を推したい。
②オンライン
基本的に全ての茶葉が揃っているので、購入したいものが決まっている場合には便利だ。しかし、香りを試したり、店員に相談したりして決めたいときは当然不向きになる。時と場合によるものの、複数人に同じ茶葉をおみやげにしたいといった際には使えるだろう。また、初回は会員登録することで、10%オフのプロモーションコード「WELCOME10」を適用することが可能だ。
ちなみに島内が届け先であればS$50(約5,000円)以上の購入で、送料無料とのこと。また海外にも、S$110(約11,000円)までの購入であれば送料はS$5(約500円)、S$110(約11,000円)以上の買い物であればS$10(約1,000円)で送ることが可能らしいが、税金等は別途かかるそうだ。
ウェブサイトは下記にリンクがあるので、興味がある方はアクセスしてみて欲しい。
TWG Tea Online Boutique | Shop Luxury Teas & Accessories | TWG Tea
③空港の免税店
座って飲めるサロンはないが、茶葉の購入だけなら空港内にあるショップという手がある。調べた限りチャンギ空港のターミナル1~4の全てにあるようなので、好きな所に立ち寄って欲しい。この店を使う利点は、当然ながら税金が発生しないことだ。ちょっと高いと思う茶葉でも、少し手が出しやすい金額になるのは嬉しいポイントだ。ただ、どの位の茶葉がストックされているのかは不明な点もあるので、絶対に入手したいものの場合は街中かオンラインで買うのをおすすめしたい。
その2 茶葉かティーバッグか
ざっくりと利点で区別するなら、手軽さで選ぶならティーバッグ、種類の豊富さで選ぶなら茶葉、といった所だろう。個人的には断然茶葉をおすすめしたいが、それぞれのライフスタイルがあると思うので、無理強いはしない。
①ティーバッグ
茶葉が好き、と言っておきながらなんだが、もちろんティーバッグにも良い点はある。前述した手軽さはもちろんのこと、箱に入っていることによるおみやげやプレゼントとしての体裁が綺麗な点だ。また、1つ1つのティーバッグがアルミの付いた袋に入っているため、劣化しづらいのも有難い。贈る相手が普段あまり紅茶を飲まないのなら、この仕様は絶対に便利だ。袋にもちゃんとTWGのロゴと茶葉の名前が入っているため、箱をバラして1つずつを誰かにあげる場合にも向いている。ちなみに1つのティーバッグに必要な湯の量は、150mlだそうだ。
②茶葉
茶葉は高級なもの以外は、基本的に50gで大体S$10(約1,000円)前後になっており、豊富さとコストパフォーマンスの良さが、何と言っても魅力だ。50gというのは、900mlに対してティーメジャー4杯を使った場合に5~6回飲める量で、決して少なくはない。自分や贈る相手が紅茶好きなら、ティーバッグよりも使い勝手が良さそうだ。しかし、茶葉にも問題がない訳ではない。それは、ティーバッグの利点だった外装だ。一応、茶葉は黄色の袋に入れてくれるが、華やかな印象はあまりない。缶に入れてもらうことは可能であるものの、それ自体がS$20(約2,000円)するので、予算によってはティーバッグの方が良いだろう。
その3 店員さんに何でも聞いてしまおう!
TWGの実店舗に行ったら、絶対に店員さんに話しかけてみて欲しい。驚くほどの知識量を持っており、素人からすると無理難題では?と思う内容にも全力で答えてくれる。今まで私自身がした質問でいくと「スコーンに合う紅茶はどれですか?」、「Coconut Teaを飲んで気に入ったのですが、他にココナッツの入ったお茶はありますか?」、「おすすめのダージリンファーストフラッシュはどれですか?」等だ。どれもしっかりと答えてくれる上に香りも試させてくれるので、自己完結する前に絶対に声をかけるのが吉だ。
大変大きなお世話だと思ったが、下記にティーサロンで私がよく使う表現を列挙しておいた。英文法が間違っていても、快く答えてくれる人しか居ないが、心配な方は参考にしてもらえると幸いだ。また、私の表現自体も文法が誤りの可能性は多分にある。イタリック体で書いた所は、好きなものに置き換えても使用できる。
「甘い風味の紅茶はありますか?」
Do you have sweet flavour black tea?
→(ドゥー ユー ハブ スイート フレーバー ブラックティー?)
「スコーンに合う紅茶はどれですか?」
→Which one is good with Scone?
(ウィッチ ワン イズ グッド フォー スコーン?)
「Coconut Teaを飲んで気に入ったのですが、他にココナッツの入ったお茶はありますか?」
→I like Coconut Tea. Do you have other tea leaves containing coconut?
(アイライク ココナッツティー。ドゥー ユー ハブ アザー ティー リーブス コンテイニング ココナッツ?)
「おすすめのダージリンファーストフラッシュはどれですか?」
→Which one is the recommendation among Darjeeling first flush?
(ウィッチ ワン イズ ザ リコメンデーション アモング ダージリンファーストフラッシュ?)
補足
ブラックティー=紅茶
レッドティー=ルイボスティー
グリーンティー=緑茶
ブルーティー=烏龍茶
ホワイトティー=中国茶の一種
その4 個人的におすすめな茶葉たち
折角今まで91個の紅茶を紹介してきたので、おすすめ茶葉をいくつかの部門に分けて紹介する。TWGでお茶を買ったり試したりする際の、参考になれば幸いだ。
①TWGの看板商品
パッと思いついたのはこの3つなのだが、Alfonso Tea(アルフォンソ ティー)以外の2種は日本のTWGオンラインショップでも手に入る。特に1837 Black Tea(1837 ブラックティー)は茶葉とティーバッグの両方が扱われており、量り売りで安価に購入できる以外の利点はない。
利点を考えると少ない気がするが、1度もTWGの紅茶を飲んだことがない人がサロンで試すのにはおすすめだ。また、既に上記の味わいを知っており、気に入っている茶葉がある場合は、似たものを探す足掛かりにすると楽しめるだろう。
②シンガポールが名前に入っている紅茶
個人的におすすめはLondon-Singapore Tea(ロンドンーシンガポール ティー)だ。甘い香りの中にもピンクペッパーが感じられるようになっており、食事でもスイーツでも楽しめる。純粋に甘さを求めるなら、ベリー風味のSingapore Surprise(シンガポール サプライズ)も良い。こちらはティーサロンで名物として売られているケーキにも使用されているので、機会があればペアリングしてみるのもありだろう。
Weekend in Singapore(ウィークエンド イン シンガポール)は専用の小さめの缶にマーライオンが描かれており、可愛い仕上がりだ。ただ、記憶違いでなければWeekendシリーズは2缶以上からしか購入できないはずなので、その点だけ注意して欲しい。同じようにイラストが特徴的なのは、缶にライオンが描かれているSingapore Breakfast(シンガポール ブレックファースト)だろう。ティーバッグには絵がないものの、茶葉は避けたい人もお土産にしやすいはずだ。最後にNew York-Singapore Tea(ニューヨークーシンガポール ティー)は、柑橘系で、スコーンやドライフルーツ入りのケーキに合いそうな味だ。菓子と合わせる前提なら、良いチョイスかもしれない。
ここに挙げたのは紅茶または紅茶が配合されたものだけだが、緑茶のフレーバーティーであるParis-Singapore Tea(パリスーシンガポール ティー)とTokyo-Singapore Tea(トウキョウーシンガポール ティー)もある。
③個人的におすすめ5選(アールグレイ以外)
ココナッツの香りが楽しめるCoconut Tea(ココナッツ ティー)は、南国を彷彿とさせるので、おみやげにもおすすめだ。スイーツと一緒に楽しむとぴったりなので、ぜひ試して欲しい。
シンガポールとは無縁ではあるものの、Weekend in Istanbul(ウィークエンド イン イスタンブール)も個人的には好きだ。甘い焼き菓子のような風味の茶葉で、ティータイムが楽しくなるはずだ。前述の通りWeekendシリーズはまとめて2缶以上購入しないといけないはずなので、Weekend in Singapore(ウィークエンド イン シンガポール)とWeekend in Istanbul(ウィークエンド イン イスタンブール)を組み合わせるのも良いだろう。
Imperial Keemun(インペリアル キーマン)は、万能でミルクでもレモンでも合う。キーマン自体は他のブランドでも扱いがある茶葉だが、飲み比べると違いはあるため、興味がある人は比較すると面白いはずだ。
また、特定の種類ではないが、ダージリンファーストフラッシュのいずれかは4月下旬頃から店頭に並び始める。旬の味のため、春にティーサロンへ遊びに行けたなら、きっと思い出になるはずだ。ちなみにその後通年を通して販売されるが、当初のフレッシュな風合いから落ち着いた雰囲気に変わるため、他の時期の購入は積極的におすすめしない。
一方、Grand Darjeeling(グランド ダージリン)は同じダージリンでも、フレッシュな時期を過ぎても意外と楽しめるので、予算に余裕がある場合にはおすすめだ。
④個人的におすすめ5選(アールグレイ限定)
本当はアールグレイだけで別にするつもりはなかったのだが、自分の好みの偏りが出たため別途設けることにした。Chocolate Earl Grey(チョコレート アールグレイ)とSmoky Earl Grey(スモーキー アールグレイ)は、どちらもチョコレートやスモーキーな風味とアールグレイのバランスが非常に良い。個性的なフレーバーを感じつつも最後はさっぱりとした後味が好きなら、ぜひ試してみて欲しい。
Earl Grey d’Amour(アールグレイ デアムール)はアールグレイの甘味と香りが良く、個人的には缶入りのFrench Earl Grey(フレンチ アールグレイ)やGolden Earl Grey(ゴールデン アールグレイ)よりも圧倒的に好きなので挙げておく。
Earl Grey Fortune(アールグレイ フォーチュン)は、アールグレイにダージリンを配合したフレーバーティーで、さっぱりとした味わいだ。料理にも合うので、個性的な茶葉を探しているならぴったりだろう。
最後にEarl Grey Theine-Free(アールグレイ タンニン フリー)は、カフェインレスなので夜にも紅茶を楽しみたいときにおすすめだ。
⑤個人的におすすめベスト3
最初に予定していたよりも、沢山の茶葉を紹介してしまった。この中から興味のある紅茶が見つかったら幸いだが、中には「結局どれを買うのがおすすめなの?」と思っている方も居るだろう。そこで、個人的に上記の中から鉄板3種を挙げておいた。日本のオフィシャルサイトで扱いがないので、シンガポールのお土産として自分や他人に使えるのはもちろんのこと、在星法人が、同じくシンガポールに居る人へ贈るのにもおすすめだ。
まとめ
この記事さえあれば、TWGでの注文や買い物で困ることはないのを目指していたら、思った以上に分量が多くなってしまった。スマートフォンだとスクロールしながらで読みづらい所もあるかもしれないが、TWGに行ってみたり買ってみたりしようかな、と少しでも興味を持ってもらえたら幸いだ。
最後に、ここまで書いてこられたのは読んでくださる皆さまのお陰です。今後も続けて参りますので、引き続きお付き合いいただけますと幸いです。
参考文献
TWG Tea「FAQ」(2023年6月23日16時42分閲覧)
TWG Tea - FAQ
TWG Tea「Singapore Locations: F&B Menu, Address, Opening Hours」(2023年6月23日16時42分閲覧)
Singapore Locations: F&B Menu, Address, Opening Hours | TWG Tea
iShopChangi「Search」(2023年6月23日16時42分閲覧)
Search | iShopChangi ※写真の一部を転載致しました。
TWG「TWG Tea Online Boutique | Shop Luxury Teas & Acceccories」(2023年6月27日16時閲覧)
TWG Tea Online Boutique | Shop Luxury Teas & Accessories | TWG Tea
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