オータムナルの到来! でもその前にファーストフラッシュとセカンドフラッシュを飲み比べてみた
はじめに
結構前になるが、ダージリンの春摘みであるファーストフラッシュと、夏摘みのセカンドフラッシュを入手した。どちらも、同じ農園で2023年に収穫されたものだ。ちなみに、ダージリンの農園は40以上ある。比較するならできるだけ同じ条件が良いと考え、どちらもキャッスルトンという農園の茶葉にした。
比較方法
キャッスルトン農園の茶葉は、葉のサイズが小さめの中国種がメインで、個人的に結構好みだ。ファーストフラッシュとセカンドフラッシュは色も風味も違うため、ブラインドで比較しても意味をなさない位の差があるが、一応今回も名前は伏せた状態で飲み比べてみた。また、抽出前と抽出後の茶葉でも、色や香りを比較する。
茶葉の状態での比較
実際に飲んだ感想の前に、茶葉の見た目や香りについても言及しておきたい。まず、乾燥した状態では、ファーストフラッシュの葉の方が大きい。葉のサイズが大きいというよりも、乾燥具合がセカンドフラッシュの方が強いように見える。また色合いもファーストフラッシュがみどりみを帯びているのに対して、セカンドフラッシュは紅茶らしい黒っぽい色になっている。
色の違いは、抽出した後の茶葉にも、明確に表れていた。また、下記に記した味わいと同じように、茶葉の香りも両者は全く異なっていた。
飲んだ感想
ファーストフラッシュ
春の新芽を思わせる青い味わいが特徴で、華やかかつ爽やかな風味が感じられる。中国種の茶葉という認識もあってか、緑茶だけでなく中国茶にも似た印象だ。余談だが、日本の緑茶も葉としては中国種に分類される。
セカンドフラッシュ
色合いが淡い赤茶色になり、紅茶らしい印象に変貌している。味わいとしてもファーストフラッシュよりも、しっかりした印象だ。飲み比べると、少しほうじ茶のようにも感じるが、鼻に抜ける香りはやはり紅茶で、落ち着いた雰囲気がある。
あまり良くないとは思うが、冷えてしまうと、少し渋みが出てきてファーストフラッシュに似ていると感じられた。
終わりに
差が歴然と表れることは当初から分かっていたが、飲み比べることで個々の良さを再認識できた。市場には秋に摘まれるオータムナルと呼ばれる茶葉が出回っているので、できればそちらも試してみようと思う。