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第3回あしたの寺子屋創造プラットフォームclubhouse

こんにちは。あしたの寺子屋創造プラットフォームclubhouse担当です!
3月24日にあしたの寺子屋創造プラットフォームclubhouse第3回が開催されました!

改めてclubhouseイベントについてや第2回の内容について紹介していきます!🏃‍♀️

「あしたの寺子屋創造プラットフォームclubhouseってどうやって参加するの?」という方や、「参加できなかったけどこのイベント気になってた!」という方に向けての記事です。第3回のテーマである「田舎で教育事業を続けるために必要なこと」についてもまとめているので是非ご覧ください。

あしたの寺子屋創造プラットフォームclubhouseとは?


あしたの寺子屋創造プラットフォームclubhouseは、毎週水曜日20時30分~21時30分で地域×教育×〇〇をテーマに、地域や教育に興味のある方と、その領域で活躍しているプレイヤーが語り合うことで学んでいくトークイベントになっています。

もちろん、地域×教育×〇〇の〇〇に興味を持った方もご参加いただける内容となっています。

参加にはclubhouseという音声SNSアプリを利用する必要があります。このアプリはandroidには対応していませんので、androidユーザーの方はこのイベントレポートをご参考にしてください。

また、clubhouseの利用には
①実際にClubhouseを始めている人から招待してもらう
②Clubhouseに登録をし招待されるまで待つ

の2つの方法ががあります。
Clubhouseに登録して招待を待つこともできますが、いつ承認されるか分からないとのことで、Clubhouseを早く始めたい人は周りにClubhouseを始めている人に招待をしてもらうのが手っ取り早いようです。
clubhouse使ったことない!という方はお早めの登録をおすすめします。

第3回「教育×田舎×くらし~田舎で事業を続けていくために必要なことってどんなこと?きれいごとでなくリアルな相談~」


第3回のclubhouseでは、教育×田舎×くらしをテーマに、地域に面白い学びの場を増やしたいという思いから、魅力ある生き方・働き方を実践するヒトをフックに、多様な対話の場づくりをしている北海道ヒト大学室長の柴原孝治さん、あしたの寺子屋創造プラットフォーム事務局長の嶋本勇介さんの2名の登壇者にお話いただきました!

あしてらPFトークイベントで聞いてみたいテーマ (3)

↑コチラ全体をまとめたものですが、沢山お話を聞けましたので、1つ1つレポートでまとめさせていただきます。

1.柴原さんが「ヒト大学」をはじめた経緯


柴原さんが「ヒト大学」をはじめた経緯は、教育ではないところにありました。簡単にまとめてみましたので、是非「柴原さんってどんな方だろう?」という方は参考にしてください。

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柴原さん「ヒト大学は、地域創生の一環ではじめたので、「大学」とあるが、いわゆる学校教育のような学び場ではありません」
・地方創生・活性化に興味関心があり、その取り組みの1つとしてはじめました
・柴原さんの活動拠点である地域は3人に1人が高齢者で、高校がない地域です
・高校から子どもたちは地域外に出てしまいます
・そうした人口減少のなかで、1つの地域行事・活動は、今まで10人で支えてたのが3人になり、若者への負荷が多く、地域から離れてしまうという負のスパイラルが発生していました
・今いる地域行事・活動メンバーだけでも、地域活動をいやいややるのではなく、楽しくできるように関わり方の質をあげようという想いがうまれました
・一番大事なのは「ヒト」だから「ヒト大学」という名前になりました。この「ヒト」というのは関係人口の概念に近いです
・地域社会のジレンマ「地域はなくしてほしくないけど、地域には仕事がないから、息子・孫には地域外にでてほしいと言ってしまう」というのをなくしていくことに挑戦したいです


2.実際はじめてからのリアルな話


柴原さんがヒト大学を実際にはじめてからのリアルな話もこのイベントではお伺いすることができました。地域でなにかはじめていきたい!という方もそのためのマインドなどを学べる内容になっているので、是非ご覧ください。


柴原さん「よそからきた人間としての価値観の違いがあったり、自分が今の小中学生と違って地域学習がなかった大人だったため余裕がなかった」
・「地域活動をやっている方に負荷をかけすぎずに楽しくやってもらおう!」という関わり方の質をあげることは、よそからきて価値観も違うこともあり、余裕がもてなかった
・地域にいない層(大学生~20代の社会人層)から持続的に関わってもらうことに、活動をシフトさせました
・今までいない層がきたことへの反応として、観光できただけでは、関わりがなかった若年層が来たとしても関心をもってもらえなです
・単純に「きてもらったから嬉しい」という地域の方は絶対にいないので、「きてもらって楽しかった・助かった」という体験をつくることが大事だと気づきました
・具体例として、担い手不足・地域の方が不得意な領域(SNSやデザイン)を手伝ってくれる大学生を呼び、その大学生が地域に滞在できる設備を地域の方が用意してあげるといった体験があります
・高齢者が多い事業者にとってのクリエイティブの価値は「ないよりあったほうがいい」なので、大学生でもまかせられるのであればということで受け入れやすいです

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3.人口規模が少ないなかで・新しいものの価値がないなかで、こういう形で事業継続してる?


柴原さんに今回のテーマである「田舎で事業を続けるために必要なこと」に関わることをお話して頂きました。


柴原さん「非営利的にはどうしてもなります」
・個人CSR的発想で、自分が地域で仕事をしていく為のキャラクター的に活用していくことも1つの手段です
・マーケットは小さいので、小さいことを沢山やることが大事です
・外の人だけでプログラムを完結してしまうと「なんかやってるな」で終わってしまうから、「地域と絡められているか」は常に見直しが必要です
・地域ときちんと絡むポイントをつくってあげると自分にも仕事が増えていきます
・具体例として、大学生との関わりを分かりやすい「アルバイト雇用」という関係をつくってしまうと、おのずと関わる状況をつくることができます。特にこの関係を通して、お互いWIN-WINな関係になっていることが重要です


4.地域の小さな仕事ってどうやってとってくる?


マーケットが小さい中で小さいことを沢山やることが必要だと分かりましたが、実際そうした小さな仕事をどうやってつくっていくかって難しいですよね。そこにも突っ込んで今回はお話を聞かせていただきました。
柴原さん「ちょっとお手伝いしてお金をもらう経験をしましょう」
・結論、どうやってお金をもらえるかは1つずつ試してみるしかないです
・いろいろなところに点をうって掛け合わせる面白さにきづけると仕事は楽しくなります
・具体例:合掌造りの家
年間の管理用を大学に出してもらうことで、大学生との絡みを生み出したり、企業と大学生の場にしたり、複数の活用方法が生まれました
・1つの事業と1つの事業の組み合わせでもう1つの事業など、複数の事業と組み合わせの強みがあります
・持つ武器はやれることの数です
・業者「短期の人はいらない」柴原「インターン事業としてではなく職業紹介としてなどソリューションを変えてご提案」など、武器が多いと地域の方に合わせた対応できます
・こうした対応には、今持っている余剰を活かすことなど常に考えることが必要です
・こうした手持ちが増えて、仕事が楽しくなったかはじめて3年目くらいです
・こうしたことは儲からないけど、対象者が見えていてわかりやすく、大きな会社だと「自分ゴト化」できなかったことが、今は目の前の対象者がみえているため、「自分ゴト化」されていきました

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5.取捨選択・経営の判断


ここまで柴原さんに田舎で事業継続していくために必要なことを掘り下げてお話して頂きましたが、一方で組織として取捨選択や判断を迫られるときに考えることなど参加者から質問があがりました。
柴原さん「自分への見返りはあまり考えてないかもしれません」
・ずっと1人でやってきたなかで、社員ができて「関わってくれた社員への還元」と「自分でやった方が早い」というジレンマはありますが、社員にやらせるというのも組織として必要なことです
・経営面も小さなことをいろいろやってるけど、さほど儲かってないです
・それでも地域の活性化ができるか10年で挑戦しています
・経営の判断は「地域のためになっているか」です
・地域のためになってるけど、赤字になっているのであれば、どう黒字にするか考えます
・もちろん最低限社員に見返りがいくようにしています

6.つぎの3・5年の方向


柴原さん「教育に興味があります」
・「ヒト大学」は教育目的ではなかったにしろ、大学生の価値観が変わっていくところを沢山みてきました
・主体性の重要性は伝えてきたが、「いわゆる教育」もやっていきたいと感じています
・自分は現場主義なので、世界の人にたくさんつかってもらえるものよりも、目の前の人につかってもらえるものをつくれる方が嬉しいです
・GIGAスクールの視点を理解した一方で、政治的な観点でやる必要はなく、自分だからできることがしたいと思っています
・魅力的な地域というのは、少人数教育・設備の充実した教育という環境がある地域です
・GIGAスクールは「人口規模が少ないと、(投資額が少なくて済むので、手を付けやすく)アドバンテージが生まれる」という見方ができると考えています

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7.地域との目線合わせ(行政などからお墨付きを頂き入っていくのか、地域の人に受け入れてもらってから入るか)

柴原さん「地域の人のリテラシーの違いがあります」
・ICTの価値をまず理解して頂かないと誰も応援してくれないです
・勉強に関係ないことへの理解は、隣の人からの言葉では通じません
・対策として、新聞に取り上げてもらう・行政として「こうしていく」と中と外に打ち出してもらうことは必要です
・「文科省が言っているから」は地域に通じなません。国の言葉を翻訳し、地域が主体的にこうしていくと発信していく必要性があります
・行政の後押しで若干風向きは変わるとおもいます
・自分の周りには興味ある人が集まるケースが多いので、バイアスに惑わされないようにすることも重要です

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まとめ


地域で事業を継続させていくには、泥臭く小さなお手伝いからお金を頂くことを積み重ねていくこと、常に自分の持っているものから応用してできることを考えていくことが重要だと感じました。
地域の方の新しいものへの本質的な理解は「自分の知らないものを受け入れた結果助かった」という体験が重要になるというのを具体的にお話いただけて、とても参考になりました。
地域で事業を進めていく上で悩んでる方や将来地域に関わって仕事をしていきたい方も、このclubhouseで得たマインドや実践例をもとに、地域の方とWIN‐WINな関係をつくっていって頂ければと思います。

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