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追い風 向かい風 藤井風

私が占いや見えない世界のことに興味を持つようになったきっかけは母でした。母は本の虫。台所にはいつもシンクの前で立ったまま本を読んでいる母の姿がありました。本棚には小説やエッセイもありましたが、目立って多かったのは占いの本。丹波哲郎さんの「大霊界」矢追純一さんのUFOの本なども並び、今思えばなかなかオカルティックなラインナップでした。そんな母の影響で、私も占いやおまじないが好きになり「My Birthday 」や「Lemon 」などのチョイスピな雑誌を買ってもらっては、文房具や色紙でできる簡単なおまじないを楽しんでいました。そんな私が占星術やフラワーエッセンスを学び、コラージュセラピーを実践することになったのは自然な流れだったと思います。

私のスピリチュアルかあさんがこの世を旅立って早11年。最近ふと思うこと。母がもし今も生きていて、藤井風さんの歌を聴いたら何て言うだろうな。きっと母も風さんを好きになっただろうな。風さんの音楽を、人柄を、風さんの純粋さを愛しただろうなって思うんです。

「Don’t be afraid to talk about spirit.」
ー魂を語る事を恐るるなかれ

アラスカ先住民クリンギッド族長老、墓守、ストーリーテラーのボブ・サムさんの言葉です。「地球交響曲」ガイヤシンフォニー第3番に登場。極北の大地アラスカの自然を愛した写真家・星野道夫さんのご友人でもあります。
魂は存在する。それはみんなきっと知ってること。なのに魂について語ることは容易ではなく、時に憚られるのはなぜでしょうか。

Help ever hurt never 
Love all serve all
常に助け、決して傷つけない。
全てを愛し、全てに仕えよ。

インドの霊的指導者サティア・サイ・ババ(聖なる父)の教えを、風さんは自身のアルバムのタイトルに冠しました。そのことによって温かい追い風だけではなく、冷たい向かい風も吹き始めました。

ボブ・サムさんの言葉には続きがあります。
「魂を語ることを恐れるなかれ 勇敢であれ 勇気を持て
おまえのその勇気 そしてその苦しみが世界の全てのものを救うんだ」

追い風は、楽に早く前に進む力をくれます。向かい風は上に前に飛び上がる時に必要な力。風さんは翔び立とうとする鳥のように、正面から吹き付ける強風にも怯まず、大きく翼を広げ、より高くより遠く飛ぶ力に変えることができる。風さんはFreeライブの時、雨をも味方にしましたが、向かい風さえも味方にしてしまう人なのかもしれません。

風さんの「帰ろう」を初めて聴いた時、私はとても衝撃を受けました。なんてスピリチュアルな人なんだろう。なんて透き通った心を持った人なんだろう。目には見えないけれど、とても大切なことを歌にして世に放つ。臆せず気負わず、ハイヤーセルフを親友のことのように語り、ワンネスの精神に基づいて素直に行動する青年が日本にいるなんて。風さんを知れば知るほど嬉しくなり、彼の歌を聴けば聴くほど、魂について語る敷居が低くなっていきます。

風さんはもがきながら、一緒に学んでいきましょうと言います。そんな彼の歌に励まされ、元気をもらい、心を躍らせ、目の前の景色が変わった人がたくさんいます。もちろん私もそのひとり。私はいつも風さんの追い風でありたい。

母がもし今も生きていたら、なんて言うのかな。風さんの歌や言葉、ピアノやダンスはもちろん、末っ子気質丸出し、忘れ物キングで、着る物&持ち物に無頓着で、かっこよくてかわいくて、本当に優しくて、純粋な魂そのものの風さんをきっと愛しただろうな。
お母さん、魂の世界から風さんを守ってください。風さんの音楽がこれからもたくさん聴くことができるよう見守っていてください。

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