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はじまりと終わり

何か特別なことが始まる時
すでに終わりを思い描いてしまう思考癖がある

これをネガティブと捉えるかどうかは
さておいて

夢みたいなことが不意に訪れて
あれこれと頭で考える間も無く
それは始まってしまう

これは心に素直に生きていれば
よくあることで
それでも我に返ると
びっくりしてしまうこともある

だからあまり意識しないようにして
ゆっくりと大切に味わう
そしていつかそれは当たり前の日常になり
自分の一部となる

その自分の一部
ラベルも秩序らしきものもないまま
月日は流れて
心を揺さぶりだす

誰にでも「欲」というものがある
そして「理想」

そこからずれていけばいくほど
翻弄されて苛立ちを覚える

「はじまり」がなかったら平穏で暮らせたものを

心は自由に何かを求め
それを手に入れると「欲」に気づく
そして感情を持て余す

すべてには「はじまり」がある

その時にすでに「終わり」を思い描いて
少しだけシュンとなってみることは
傷を負わないためのシュミレーションに近い

物事を当たり前にしないことや
新しい秩序を築いていくには
大切は作業なのかもしれない

そしてまたいつか秋が来て
「あの木はまた花を咲かせるだろうか」
とふと思う

あの花が初めて咲いた時も
「奇跡」だと素直に喜びつつ

「来年は咲かないかもしれない」
冷静にそう思っている自分も存在した

この世は「不確かなもの」で溢れている

一見普通じゃない出来事も
あり得ないようなことも
夢みたいなことも、喜びも
当然のように起こってしまうけど

慣れてしまうと気づけない大切なものを
気づかせてくれるのは
「終わり」を想像することだった

そしてその時が来ても
「たいしたことじゃない」
少しだけホッとする自分もいたりする

どうせ月日が流れたら
全ては過去になるのだから

確かなものは
「生」と「死」くらいのものなのに
その不確かなものに
人は頭を悩ませる

確かなものなんて何もないのに
何を怖がる必要があるんだろう
今までもそうやって生きてきたのに

「はじまり」は「終わり」

「終わり」は「はじまり」

これは四季の移ろいと
よく似ている

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