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離・日常

全くの安全ではない場所だからこそ、一歩一歩集中して大地を踏み締める。あれこれ考えている暇はない。上に行けば行くほど、下界(日常)の雑念からは切り離され、クリアな頭で深呼吸をすることができる。山に登っている間は、日々うだうだ悩んでいることが嘘みたいになくなる。どうでもよくなるでのはなく、消えるのだ。目の前にある自然の偉大さに圧倒され、自分の存在の小ささを思い知る。景色が素晴らしくてどれだけ写真を撮っても、それはただの記録にすぎず、写真から実際にこの目で見た感動を得ることは難しい。

山のことを知れば知るほど、死とすごく近い場所のような気がして怖くなる。怖いところには近づきたくないはずなのに、どうしてもこの目で、この身体全身で山の大自然を感じたい自分がいる。

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