R1芸歴制限撤廃について〜ちょっとだけ考察〜
先日R-1グランプリ芸歴制限の撤廃のニュースが公式でもなされました。
率直に言うとやったぜ!!!です。
でもまあまたあのヒリヒリ味わうんか
という緊張感から来る嫌やなあも少しはあります。
でもまあ落ち着けるような仕事量ではないのでね。
勿論バチバチに出ていくしかないんですが。
とにかくこの芸歴制限。
2021年〜2023年までの3年間
芸歴10年以内(11年目まで)という形になりまして。
僕は芸歴14年目になるので2021年がラストイヤーなんですが、
お見送り芸人しんいちルールと言いますか、
決してクロではないんですが、若干のグレー味のかかった調整により
僕はラストイヤーが2年伸びまして、
前大会の2023年がラストイヤーとして出場していました。
※簡単に言うと、プロとしての活動なんで
アマチュアインディーズ時代を差し引いた形です。
ということで、
他の同期からはやたらとズルや、芸歴詐欺や、
とイジられてきました。
こうなったら毎年永遠のラストイヤーとして何かにつけて出場してくれ
とまで言われ、
でも決めた芸歴で終わるつもりで出し切りました。
そして今年の撤廃でまた出れてしまう。
結果的に永遠のラストイヤーになってしまいました。
僕はブランクなく皆勤賞で出れるのです。
不死身ですね、ゾンビですね、きしょいですね。
とにかく運が良かったとしか言えないですが
ポジティブに自分の為の大会と捉えています。
ちなみにラストイヤーの去年は東京で受け2回戦敗退。
一昨年は芸歴制限伸びましたって報告した直後にピン人生初の1回戦敗退。
全然上手くいってへんがな!!
今までジェットコースターみたいな実績ですが
自分好きの僕のR1戦歴を貼り付けときます。
2015 2回戦進出
2016 2回戦進出
2017 2回戦進出
2018 2回戦進出
2019 準々決勝進出
2020 2回戦進出
2021 準々決勝進出
2022 1回戦敗退
2023 2回戦敗退
(僕はデータ派なんでここに加えて
それぞれ予選で何のネタしたかも全部書いてます。)
まあこんな振り回されたピエロ🤡みたいな僕ですが色々見てきたのは事実です。
従来のR-1とは変化がありました。
まず、
R-1ぐらんぷり→ R-1グランプリ
の表記が変わりました。ひらがなからカタカナへ。
ここはだいぶデカいですねえ
やらかい印象からカッコよくなって
バチバチ感が強まりました。
今回は芸歴制限撤廃はあるものの
カタカナ表記は残すんだそうで。
バチバチ感は残してええ感じですね。
という冗談は置いときまして。
多少雰囲気が変わったのもありますが。
この新R1になったことによる変化から
なぜ撤廃になったのか自分なりに考察したいと思います。
それは、、、
やっぱり芸人の数の変化でしょう。
僕の個人的な見解にはなるんですが
僕も含め、
最初からピン芸人に憧れて入ってくる人は少ない
気がします。
大体コンビ志望で
漫才やコントに憧れて入って
解散の末、ピンをやむなくして始めたり
後にピン芸のよさに惹かれてやっているイメージです。
そして、もう1点として
ピン芸というのは、一般論というか僕の体感的に
磨くのが難しいとされています。
漫才やコントが簡単というわけではなく、
やれることの可能性の話です。
そもそも1人なので
2人の掛け合いというパターンで作るネタがない。
そして盛り上がりでいくと
複数の方が圧倒的に数的優位に作れるのである。
そこを解消する為に、演技の見せ方や
音響、モニター等々を色々使い
工夫をしていく上で
なんとかコンビ芸人に張り合うのだ。
要するに、
芸として昇華するのに時間がかかるし足りないのである。
だから芸歴制限で見た時に10年以内というとなると
ピン芸として仕上がってる芸人さんの数が必然的に少なくなる。
比較としてM-1との違いを見ると
M-1だとコンビ結成15年に対し、
R-1は芸歴10年で5年少ない。
しかもピン歴ではなく、芸歴だ。
だからM-1は芸歴20年でも結成が1年目の新人ということがあり得る。
それが良いか悪い流れかは置いといて、
実際に錦鯉さんのようなチャンピオンが出たのも事実です。
僕としては
毎年芸人の数が増えている今のお笑い界の流れとしては
至極当然であり、マッチしていると思っています。
そして、その流れとは反する10年以内という制限。
芸人からは不満の声が多かったような印象があります。
毎年実力派、優勝候補がラストイヤーを迎えて卒業していく姿を見て
悲しいし、それよりも「大丈夫か?」
これあと5、6年したら
とんでもなく仕上がってないネタの芸人の数が溢れるんちゃうか?と。
偉そうにすいません。🙇♂️
だからもしM-1に合わせるならせめて芸歴20年くらいが
妥当かなとルール変更時は感じてました。
確かにR-1は毎年M-1に比べて視聴率が低く、
芸歴制限もなかった為、
新しい風を入れるための刷新だと理解はできます。
ですがそこが問題ではないのです。
と僕は思っています。
今年(直近回)のR-1の視聴率が低かったのも
ルール見直しの要員の1つではあるでしょうが
そこが本質ではないとは思っています。
えーここで
データ好きの僕はWikipediaに記載されている
歴代のR-1の視聴率を見つけましたので
一応参考までに貼り付けたいと思います。
回 年 関東 関西
1 2002年 放送なし 6.5%
2 2004年 放送なし 8.3%
3 2005年 8.0% 10.1%
4 2006年 6.9% 9.6%
5 2007年 7.9% 11.8%
6 2008年 8.3% 15.7%
7 2009年 14.1% 16.1%
8 2010年 14.3% 19.0%
9 2011年 13.9% 14.1%
10 2012年 11.3% 18.4%
11 2013年 11.6% 17.7%
12 2014年 7.2% 11.9%
13 2015年 10.2% 14.7%
14 2016年 11.8% 12.3%
15 2017年 9.2% 13.8%
16 2018年 8.3% 11.2%
17 2019年 9.3% 15.3%
18 2020年 7.1% 10.3%
19 2021年 6.6% 10.6%
20 2022年 6.3% 10.2%
21 2023年 5.8% 9.5%
ざっとこんな感じです。
ネットニュースではお笑い好きの関西の視聴率が
10%を切ったことがあげられていましたが、
だからといって次回のR-1もそこまで伸びる保証はなさそうです。
なぜ保証がないのか、
言われてる要因としては、
ピン芸というのが幅が広すぎることです。
ジャンルではなく、人数の制限。
漫談でもコントでもフリップでもギャグでも
なんでもいいのです。とにかく面白い1人芸。
それに比べてM-1やキングオブコントは
1番面白い漫才。や1番面白いコント。
なので人数制限はないのです。
2人でも3人でも、5人でもいい。
でも1人の漫談、コントはダメなんです。
ダメなんかい!
というライン引きの不透明さはこちらにもありますが、
R-1という大会があるので結果的に
棲み分けしているのでしょう。
なんでR-1だけ人数縛りなん?なぞ。
これは漫才か漫才じゃないか論争すらさせてもらえない可哀想な大会なんです。
とは言えお笑い好きでピン歴10年の僕からすると
色んなエンタメが見られて非常に面白い大会ではあるし、
夢もあると思ってます。
そしてまた出場できるということで、
ネタを作り、チャンスが来るまで潜めていた
たくさんの面白い芸人が復活してくるのですから
面白いことは間違いなし。
視聴率ですら期待出来るんではないかと思っています。
そして今回視聴率が悪過ぎたら
また芸歴制限ができてしまう可能性があるので
出来れば生放送を楽しんでいただければと
一介の予選落ち芸人が思いを綴っております。
そしてそんな記念すべき復活の大会の中心には
僕がトロフィーを抱えているような
画を浮かべながら
夢が夢じゃなくなることを夢見ています。
いやー夢ある大会やで!!
出来れば予選から足を運んでもらえれば
僕たちは嬉しいです。
それではこの辺で。