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非対面営業でいかにして商談相手の感情を把握するか?

あるwebメディアの記事で以下のようなものがあった。

ビデオ会議の課題の1つが、画面から相手の表情や感情をどのように把握するかだ。そこで、注目されているのが発言した音声や顔の表情といった感情を認識する技術になる。

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 笑顔や怒り、嫌悪、悲しみなど顔の表情を認識する技術、緊張など不意に現れる表情を認識する技術がある。文章や単語などの言語解析、声の高さや強さなどの音響解析といった音声認識も使う。

たとえば、米Affectivaの感情認識ソフトは、Webカメラを使って、顧客の顔の筋肉の動きをキャッチし、メディア広告などの消費者反応を分析する。分析に必要な感情データベースも蓄積する。

◯顧客の反応がわからない恐怖
 非対面営業において、商談相手の反応・感情がわかなくて苦労するという話は知り合いの営業マンからよく聞く話だ。商談において、顧客の反応がわからずに一方的に話をするのは、真っ暗闇をヘッドライトもつけずにドライブするようなものだろう。優秀な営業マンは、自分が話をリードしながら、冷静にお客様の反応を観察し、都度自分のトークの内容や話すスピードなどを微調整していくらしい。対面営業で優秀な営業マンでほど、このスキルが発達しているだけにその恐怖は大きくなる。

◯表情認識、音声認識の前に…。
 上記の恐怖を解消するソリューションとして、表情や音声の認識をする技術が開発されているとのこと。実際の商談でどこまでこの技術が使えるかはこれから実証実験を通して明らかになっていくと思うが、その前にもっと大きな問題がある。それは、

顧客がオンラインで顔を非表示にすること

である。特に男性営業マンで顧客が女性の場合、非表示にする傾向が高いと予想される。仕事から帰って自宅に帰ったらまずメイクを落とすという女性は多いと思うし、休日も外出しないのであれば、わざわざメイクはしないだろう。会社の気心知れた同僚とのオンラインミーティングでさえ、ビデオはOFFにしている女性もいるのに、営業マンにビデオありで話す理由があまり見つからない。必然性がないのだ。そう考えると、表情認識、音声認識の問題ではなく、どうやってオンラインで「顔を見せてもらうか?」ということの方が解決すべき問題としては大きいと思う。(もちろんBtoBのビジネスにおいてはこの限りではないと思う)

おそらくこのまま非対面営業が浸透するようであれば、顧客側はアバターだったり、お面だったり、何かしらモニター越しの自分を装飾するバーチャルな存在になっていくと思う。そうなると表情も声もあまり当てにできないかもしれない。




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