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歴史小説を作る②

第一章 基本的な情報を集める

 

どういうテーマで書くために資料を集めるか?

 ただ闇雲に資料を集めるにはいかない。
 「歴史小説」を作るので、方向性を決めてそれに合わせる。
 前例に学んでみる。
 取り上げるこの人物というわけではない。
 誰にどういう目的で読んで貰いたいか?
 一応文学のジャンルとして書きたい。
 受賞を狙うわけではないが、イメージトレーニングである。
 芥川賞みたいな純文学か、直木賞のような大衆文学か?
 これは当然大衆小説である。
 今はエンタテインメント小説と呼びがちな方だ。

 江戸時代を取り上げるとして、大きく分けて時代モノ歴史モノがある。
 前者が架空の人物が主人公、後者が実在の人物が主人公。
 私は歴史モノを選択した。
 実在の人物を描くにしても、評伝モノか?
 違う。そこまで真面目な作り方はしたくない。
 史実に基づいたフィクション。
 大河ドラマの原作になりそうな歴史娯楽小説だ。
 安部龍太郎『等伯』のラインで書きたい。
 つまり、名前は知られているが、あまり歴史娯楽小説の主人公にはなったことがない人物として描く。
 
 

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