アセアンでコスパ高く働く
アービトラージ(裁定取引)という言葉が好きです。
アービトラージとは、SMBC日興証券のWebsiteによると、同一の価値を持つ商品の一時的な価格差(歪み)が生じた際に、割高なほうを売り、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を獲得しようとする取引、を指します。
ビジネスパーソンは、自分という商品を勤務先企業に対して売っている訳ですが、そんな商品の価格が場面によって違うとしたらどうでしょう。
“割高なほうを売る”チャンスを追求するというのはどうでしょうか?
日本で外資系勤務、にアービトラージ的な機会がありました
世界第三の経済大国日本には、日本企業だけでなく、世界中の色々な企業が進出して拠点を構えています。
外資系企業勤務というと、多くの人が、ステータスの高いことであるというイメージを持ち、可能なら自分もそうしたいという考えを持つのではないかと思います。
しかし、少し(と言ってもやや昔ですが)前までは、一部の人を除き一般的には、世界的には大手であっても日本ではよく知られていない企業に勤めるのはちょっと、というのが普通の価値観だったと思います。
その為、多くの日本人が日本企業に就職、転職し、外資系企業は人材の確保が簡単ではなかったかと思います。
例えば、私は日本で、2004年頃から米系の不動産投資ファンドで働いていましたが、そのような企業で働く事は、当時はまだそれ程一般的でありませんでした。
不動産の仕事がしたければ日本の大手デベロッパー勤務、というのが一般的でした。
なので、不動産系の労働市場は当時未だそれ程効率的ではなく、アービトラージ的な機会がありました。
つまり、外資系企業は人材を集めるために、日本のデベロッパーが従業員に払っている以上の給与を払わなければならなかったという事で、働く側からすると、外資系企業で働くと、日本の大手デベロッパーで同じような能力を持って同じような仕事をしている人よりも大分高い給与を得られていました。
当時の不動産系の労働市場に歪みがあったということです。
今となっては、日本の不動産投資ビジネスにおいて、外資系企業で働く事がそれ程例外的ではなくなってきており、労働市場の歪みも大分解消されており、同じ能力で同じような仕事をしているのに日本企業勤務よりも高い給与を得られる、という状況はある程度解消されていると思います。
アセアンの日系企業勤務、にアービトラージ的機会があります
しかし、今、アセアンの日系企業勤務であれば、そのような労働市場の歪みを利用したハイコスパプレイが可能です。
アセアンでビジネスを切り盛り出来る人材に対する需要はかなりありますが、そういった人材の供給が足りていません。
アセアンで働くという選択肢が未だ日本人の間で一般的でない、という事が背景にあります。
更に、下記引用記事にもある通り、今般のCOVID19問題を受けて、日本企業の在外駐在員という仕組みの是非というか要否というか、そういうものが議論されるようになってきているようです。
https://note.com/jacknakamura/n/n79c1a3a56b32
アセアンを含む海外ビジネス展開を、従来のように日本から派遣する駐在員によってマネージするのではなく、既に現地もしくは現地周辺にいる日本人によってマネージするという考え方です。
日系企業の現地採用日本人という人材はこれまでも沢山いましたが、このような考え方により、これまで駐在員が担っていた海外ビジネス展開をマネージする役割を担う現地採用日本人人材に対する需要が益々増えてくるはずです。
そして、サラリーマンとしての待遇はそのような能力を持った人材の需給状況に負うところ大であるところ、前述の通り海外ビジネス展開をマネージする能力を持った日本人人材はまだまだ足りていませんので、そのような人材になれれば良い待遇を得られます。
アービトラージ的機会を掴むためにマレーシアに英語留学に行きましょう
アセアンビジネスを切り盛り、というと、特別なエリートでないとできない仕事なような気がしますが、そんな事はありません。
これまで、普通の日本人ビジネスパーソンが、会社からの命令でアセアンに送り込まれてこなしてきた仕事です。
但し、一点だけ付けくわえなければならない能力があります。
英語力を含む、日本人ではない人達と一緒にビジネスを行うコミュニケーション能力です。
これも割と誤解されがちですが、特別なエリートでないとできない事ではありません。
英語を使って仕事、生活する環境に身を置けば良いだけです。
こちらの記事にも書きましたが、マレーシアに英語留学に行き、その後アセアンの非日系企業(現地企業かグローバル企業の現地法人)で2~3年働くキャリアパスを採りましょう。
https://note.com/asean_toptier/n/n08d1f277b3fe
特別なエリートでない普通の人でも、英語を使って仕事、生活する環境に身を置く決断と行動をする事で、アービトラージ的なチャンを手に入れる事ができる訳です。
なぜなら、このキャリアプランは、他の人々よりも優れた人材になる事を目指すのではなく、多くの人が未だ気付いていない、人材の需給が逼迫してアービトラージ状態にあるチャンスに手を伸ばすだけだからです。
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