喧嘩と話し合い
先日彼氏と、随分雰囲気が悪くなったことがあった。
付き合って9ヶ月が経つのだが、喧嘩をしたことも、雰囲気が悪くなったことも、一度もなかった。
県内の花火大会に行った日のこと。
車で1時間くらいかかる場所で行われた。
花火や紅葉なんかのシーズンものにはあまり興味がないが、彼と付き合ってから初めて一緒に過ごす夏だったし、花火ぐらい見に行っておこうと思って、私から誘った。
花火大会が始まる前に、20時半から30分ほど上がる花火を、何時ごろまで見るか話し合った。
翌日私は仕事だったので早く帰りたいと言っていて、
一方の彼は休みだったので遅くなってもいい、でもあまりにも遅くなるのは嫌だと言っていた。
だから、渋滞を避けるために、10分ぐらい座って花火を見て、あとは駐車場まで歩きながら見るという流れになった。
座って花火を見た後、
私はサクサク駐車場に向かって歩いていたが、
彼はとても名残惜しそうに、立ち止まりながら花火を見ていた。
車に乗り、さあ出発!帰ろう!となったところで、早速渋滞にハマった。花火大会はまだ終わっていなかったにもかかわらず。
10分以上、同じ場所から動けなくなるほどのひどい渋滞だった。私も彼も沈黙で、ただひたすらに前の車が動くのを待つしかなかった。
そこで、彼に言われたのだ。
「花火見に来た意味あったんかな?」
あぁ、怒ってるんだなとそこで気づいた。
「もっと花火見たかったよね、ごめん。」と謝ったが、
帰りの車は道案内の音声以外、もうずっと沈黙だった。
車内という狭い空間は、話が盛り上がれば楽しさを共有できてもっと楽しくなれるが、雰囲気が悪くなったときには最悪のシチュエーションと言っても過言ではない。
帰り道に、彼が突然言った。
「なんか、雰囲気悪くしてごめんね」
私は、わけもわからず涙が出てしまいそうだったから、堪えるためにずっと白目を向いていた。
周囲は暗かったし、彼は運転していたので、
泣いているのを見ていないだろうが、きっと私の声で分かっただろう。
話し合うべきかもと思ったが、早く帰りたかったし、車という狭い空間から早く逃げたかった。
多分そのままの状態で話し合っても、涙がボロボロ出て話し合いにはならなかっただろう。
私はたまに泣いてしまうのだが、別に泣けばいいと思っているわけではない。
ただ、色々な思いや考えが浮かんできて、感情が昂ると、涙が自然と出てきてしまうのだ。
多分その時は、
彼氏に楽しくない時間を過ごさせてしまった...
どうやって仲直りすればいいか分からない...
どこまで向き合えばいいか分からない...
そう思っていたような気がする。
その後、LINEで再度謝って、特に話し合うこともなく、一件落着した、と思われる。
一応仲直りをした後、この件について自分なりに考えてみたところ、
今後の関係性を決めるような大事なことは、きっと正面から話し合った方がいいだろうけど、
今回のは花火に対するモチベーションが互いに違うぐらいの話だったから、別に話し合いなんて必要ではなかったかなと思っている。
お互いに寄り添うことは大事だけれど、
必要以上の話し合いや喧嘩は、逆に関係をギクシャクさせるだろう。
お互いに楽しく気楽に過ごせるのが大切だ。
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