【短編小説】にゃんこライフ ~ネコノカタチノボク~第5話「チャコのお世話」
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ある日、蓮さんが仕事で出張することになり、ボクとチャコは家に二人きりで残されることになった。最初は不安だったけど、チャコがしっかりと面倒を見てくれたおかげで、不安はどこかへ飛んでいった。
朝、目が覚めるとチャコが傍にいた。寝ているボクの顔を覗き込んで、「にゃーん」と鳴いた。それはゴハンの合図だ。 ボクは起きて、チャコと食事の場所に向かった。チャコはちゃんと食べてくれたようで、一安心。
その後、チャコはいつも通りにボクに遊びを提案してくれた。ボクは、チャコと一緒に飼い主が設置してくれた猫用の遊具で遊びながら、蓮さんが帰ってくるまでの時間を過ごした。チャコは本当に頼りになる猫だ。
夜、チャコがボクに話しかけてきた。
「ハチくん、お母さんがいなくて寂しいのかな?」
チャコがしゃべった!いや、違う。ボクが猫語が分かるようになったんだ。
「え?どうしてそんなこと言うんだい?」ボクも猫語で返してみる。
「お母さんがいなくても、私がいるから大丈夫よ。」 チャコの言葉に、ボクは胸がいっぱいになった。
でも、チャコがこんなにボクを気遣ってくれるのは、いったいなぜなんだろう?と思っていると、チャコが話を続けた。
「ネコは、独りが好きな生き物だけど、時には仲間が欲しいと思うこともあるの。それが今日の私たちよ。」
確かに、独りでいるのもいいけれど、たまには誰かと一緒にいたいと思うこともある。そして、今日はボクとチャコが一緒に過ごすことができて、とても幸せな気持ちになった。
「ありがとう、チャコ。本当に頼りになるよ。」
ボクがそう言うと、チャコはにゃんと嬉しそうに尻尾をフリフリと振った。
「これからもよろしくね、ハチくん。」 そう言って、チャコはボクの前で小さくお辞儀をした。
ボクはチャコが自分に対してそんなに優しく接してくれることに、心が温かくなった。
そして、蓮さんが帰ってきた後、チャコがちゃんとお世話をしてくれたことを褒めてくれた。蓮さんが褒めてくれると、ボクも自分が大切にされているような気がして、とても嬉しくなった。
帰ってきた蓮さんが、チャコにご褒美のおやつをあげた時、チャコはにゃんとも嬉しそうにしていた。
ボクも、チャコが可愛い姿を見て、にっこり笑ってしまった。
それから、ボクはチャコがいる生活がますます楽しくなった。
蓮さんが仕事で忙しくなると、チャコが代わりにボクをサポートしてくれる。もちろん、チャコの面倒もボクがしっかりと見てあげることになったけど、それもチャコと過ごす楽しい時間の一つだ。
二人きりの時間も、チャコがいるから怖くない。チャコと一緒にいると、何かがあっても大丈夫だという気持ちになる。それは、チャコがいつも傍にいてくれるからだと思う。チャコはボクたち家族にとって、欠かせない存在だった。
次回、「にゃんこライフ ~ネコノカタチノボク~第6話」投稿予定です。
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