【掌編】まねよーじゅ
どうしてこうなった?
鬼残業明けの休日、遊びに来た姪っ子にされるがまま。
「きょうはまねよーじゅをつくりまぁす。あぅ、にーに、うごちゃ、めっ!!」
俺は、キッチン台になりきっていた
「まずはぁ、まねよーじゅのたまごをわりまーす!」
「ちょっとめいっこちゃん…?マヨネーズの卵って何、って痛い痛い痛い何!?殴らないで!?それ…リモコン!?」
「んー?われないなぁ」
「落ち着いて割ろうとしてるの俺のあたま!!痛い痛い」
「ふっふふ、」
「うん、楽しそうだね。じゃなくて!やめなさい!マヨネーズじゃなくてケチャップがでちゃうから!!」
「つぎに、まぜまーす」
「待って待って待って、君、キッチン台から何を作ろうとしているの!?何かこの感じデジャブ…あっくっそ姉貴だ!あの魔王にも昔、くっ血は逆らえないのか…!?」
「えーと…ん、まねよーじゅはちろいからぁ、どちたらちろくなるのかな、ままぁー」
「あっ、姪っ子ちゃんそれだはだめだ。魔王の手を借りてはいけない…!」
必死に手を伸ばしたが、願いは叶わず。
「ちろくしゅるねぇー!」
戻ってきた姪っ子ちゃんの手には魔王に授けられた白いガムテープが握られていた。
「くっそぉおおお!どうしてこうなったぁぁぁあぁあ!!!!?」
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