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読書感想文『1ミリの後悔もない、はずがない』

この本は、パケ買いした。
表紙の彼の喉ぼとけにヤラレた。
加えて、小説の中に登場する男性の手の表現もまた、ツボだった。

それはさておき、パケ買いしたとはいえ、読み始めたら一気に最後まで読んでしまった。
そのくらいに読ませる力があった。
女のためのR-18文学賞読者賞受賞作というけれど、普通に泣けた。

ベースになっているのは中学生の少女の物語で、彼女に関わる登場人物たちのショートストーリーが少しずつ、あるいは濃厚に重なり合って、それぞれの今、昔、その後が浮かび上がる。

そのあたりのプロットは、姫野カオルコの『ツ、イ、ラ、ク』を彷彿させる。

単に、中学生という多感な思春期の少年少女をベースに描いているという共通点があるからだろうか。
表紙の感じも、男女という違いはあれど、似ていなくもない。

R-18文学と言いつつ、この作品『1ミリの後悔もない、はずがない』のテーマになっているのは、どちらかというと家族愛である。
お互いに愛されていないと思っていた親子だが、実はお互いを大切に思っていて、本人たちはそのことを知らない。

誰にも少しずつあるのではないだろうか。
親に対して、子に対して、大事にしてあげなかったという後悔。

そういった人との関わりによって、傷ついたり優しくされたりしながら、折り合いをつけようとする感情を描いたこの作品、読後感は収まるところに収まった(それを想像させる)感じで、涙活に効果があると思う。


この記事のヘッダーに使わせていただいた方、みんなのフォトギャラリーから偶然見つけて使わせていただいた画像だけれど、喉ぼとけが良い感じでらっしゃる。
よそ様の旦那さんの せくすぃな画像…… 良いのかな…… ものすごく背徳感があるのだが、とりあえずごちそうさま♪ (なにに?笑)


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